パーフェクト・リベンジのレビュー・感想・評価
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物語のニッチ
基本的には見てて面白い作品だと思う。
問題の解決方法を相手の裏切り行為に気づいたことで突破口を見出すという手もなかなか良かった。
さて、
主人公ロバートという人物
彼が今のアメリカホワイトカラーの典型なのだろうか?
おそらくどの会社も脱税から始まり、その業界によって違うだろうが、このケースに様に不正な株取引など日常的に行われているのだろう。
それは商法上の違法だ。
またロバートは、母の認知症によってヘルパーなどを依頼するが、24時間ではないため家族の誰かが寄り添うことになる。
しかし家族もそれぞれ用があって、母の介護に空白ができる。
ロバート自身も出張でスペインにいる。
このようなストレスが彼の日常化となってしまっている。
そうしたことが重なり、海外で羽を伸ばしてしまう。
この典型的アメリカ人ともう一人の典型がニコラスだろう。
彼は最後にロバートに告白する。
「会社の不正をリークしたのは私だ」
ニコラスにも彼なりの正義があったと解釈した。
彼の正義とは正々堂々とビジネスをすることだろう。
ただその他に関してはごくごく一般的だ。
だからロバートから驚愕するような相談を持ち掛けられたとき大反対したのだろう。
しかし、
これがきっかけとなったことでロバートの正義感を知り、否応なしにでも参戦した。
ニコラスもまた正義を貫き通したことに爽快感を覚えたのだろう。
これで会社を辞める決心がついたのだ。
さて、、
ロバートがサラの危機をカメラで見たことでこの物語が始まるが、彼が早々に行動できなかったことにはとてもリアリティを感じた。
あれが一般的な人の動きだと思う。
ニコラスに相談したことで、サラのアパートまで行く決心をしたのだが、赤ちゃんを預かってしまったことでこの問題に関わらざるを得なくなる。
そしてあのずさんな行動に出た。
ロバートには問題の根幹がよくわかっていなかったが、サラを助けるだけであれば、あの時点で警察へ通報した方がいいようにも思った。
しかも相手はニコラスも言ったように人身売買組織かもしれない。
その背後にある組織を考えれば、普通は警察を呼ぶだろう。
この部分にある彼の判断という設定だけが疑問となってしまった。
そもそもロバートは、娘も言ったように「金で解決する」タイプ。
警察がダメならスペインのセキュリティ会社に頼むほうがいいはずだ。
人身売買の相場は後で出てくるが、彼のポケットマネーで支払えるほど安くはなく、ましてその事実を知られれば、それでは済まないことぐらいわかるだろう。
どれだけサラに入れ込んでしまったのかわからないが、この部分の設定だけは是非が付く。
しかしながら、
その後の展開は面白かった。
ニコラスも言ったが、彼がリークしたことをロバートは気づいていたのだろう。
ホテルでサラの危機を知ったとき、タイミング悪くニコラスが訪ねてくるが、彼はロバートがリークのことを知っているかどうかを探りに来たのかもしれない。
子供を売る
出生届も出さないから存在しないことになる。
産んだ子供への愛情
このことがサラを動かす動機となった。
和名タイトルはパーフェクトリベンジだが、英語タイトルはKilling time つまり「暇つぶし」だ。
英語タイトルの方がよりしっくりくる。
スペイン滞在中のこの出来事は、彼らにとってまたとない暇つぶしになったと同時に、自分の心の芯を再発見したことになったのだろう。
物語のニッチ
面白かったが、微妙なラインでもあった。
銀行マンだったかな?のアメリカ人男性が主人公で、スペイン美女の娼婦...
銀行マンだったかな?のアメリカ人男性が主人公で、スペイン美女の娼婦と寝て、性格的にもすっかり好きになっちゃう。
その後、PCでその美女とチャットしてる最中にヤバい感じの男二人が入ってくる。女は自分の赤ちゃんをお金欲しさに養子に出したんだけど、それが養子縁組じゃなく、臓器密売グループだったから取り戻して友人に預けた。その子を預かってほしいと頼まれる。
恋人でもなく、ただの客なんだよ...それでPCの画面越しに、ギャーとか悲鳴上げて女が痛めつけられてるの見て、焦って一旦パソコン閉じて、たまらず外に出る。
.....ハーッ...ハーッ...どーする?みたいなはじまり。
パーフェクトもリベンジもなくて、最後まで観てもタイトルのパーフェクトリベンジは何のこっちゃ?でした。ただハッピーエンドではある。
「よく知りもしない美女の為によく頑張ったで賞」をこの主人公にあげたい。
エンドロール後に、八百長試合のワンカットがある。
邦題やパッケージがいけない
なんとなく聞いたことある?と思って借りてきたが見る前に確認するとものすごく評価低いw
原題はkilling time。最初に原題出た時にあまりのトーンの違いに???となるが原題が完璧に正しい。
暇つぶしに見てたネットで知り合った娼婦がイザコザに巻き込まれるたらどうする?それを知るのはネット越し、普通はスルーでしょ。
ところが赤ちゃんがいたのもあるのだろうけど彼は助けようとする。後に引けないとかカッコつけたいとかじゃなくおそらく彼の根底に人としてどうするのが正しいという自然の思いそれに従う。
日常に隠れてまた日常に帰って行く隠れたヒーロー。
ヒヤヒヤしながらも静かにことなきを得る結末もいい。暇つぶしはきっかけなのか結局ただの時間潰しだったねなのか。
タイトルとパッケージにマイナス。いつも思うけど邦題(英語だけど)やパッケージ本当に見て作ってるの?視点じゃない事煽りすぎてるせいで映画の本当の良さが見損なわれがち。
チャット越しで助ける設定を、貫いて欲しい。
売春婦とのビデオチャット中に暴漢の乱入を目撃した男性が、女性を救出する為に奔走するストーリー。
家庭や仕事のストレスを癒してくれた娼婦の為に、普通のサラリーマンが必死の行動に出ます。
暴力に無縁の男性がアイデアや機転で立ち向かうっと言うストーリーは、そそられる物があります。また、ビデオチャット越しっという前振りが、興味を膨らませます。
その意味では期待外れの感があります。後半は現場に乗り込んでしまいますし、機転やアイデアと言う部分も余り見ることが出来ませんでした。
また、主人公の家庭環境について描かれていますが、やや時間を割きすぎているように思えます。主人公が娼婦にハマる言い訳のような設定ですが、映画全体のバランスを悪くしているように感じられました。
ちなみに、題名と内容が合っていないように感じるのは私だけ?
肩透かし
パッケージや宣伝文句などで思わせぶりな事を言っていて期待したのだが、完全なる肩透かし作品。どんでん返しがあるわけでもなく、普通に終わる。そもそも作品を見終わったあとでもタイトルの意味がわからない。原題と違うのか調べる気も起きない。そもそも子供を売ろうとした女性がアホだし、一回関係持っただけの出会い系であった女を命懸けで助けようとする男も理解不能。最後男が取引しようとハッタリをかますがそれほど上手いわけでもなくふーんといった印象。多分今後思い出すことはない作品。
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