「見えないモノへの恐怖・・・新型コロナウィルスも見えない恐怖」バーバラと心の巨人 kossyさんの映画レビュー(感想・評価)
見えないモノへの恐怖・・・新型コロナウィルスも見えない恐怖
ウサ耳パーカーを着込んだメガネ少女バーバラ。森に入って“巨人”の餌を作ったり、仕掛けを作ったりする妄想少女でもある。バーバラによれば天と地の間に体長20マイルの私生児ウルが誕生し、その他の10メートルクラスの巨人(レギュラー・ジャイアント)はみなその子孫であるとのこと。やっかいなのは巨人をも倒すタイタンの存在。いつも携帯しているポシェットにはいざという時に役立つ究極のハンマー「コブレスキー」が入っているのだ。
そんな変わり者のバーバラにもイギリスからの転校生ソフィアという友だちができた。姉のカレンや新任心理士のモル先生(ゾーイ・サルダナ)も巨人を信じてくれそうもなかったけど、ソフィアならと、秘密基地に招待して色々教えてあげるのだった。
学校にはいじめっ子の存在もあり、バーバラと敵対しているのですが、巨人は何のメタファーなんだろうかと考える最初の候補でもあります。やがて地震や竜巻などの天災か、時代がはっきりしないためにテロだったりするのかとも考えられるのです。果敢にもバーバラはみんなを守ると言って、一人巨人に立ち向かおうとする。まず現れたのがレギュラーであるフォレスト・ジャイアント。それを列車の廃車場で火災を起こして倒したのだ・・・ていうか、大人目線で見ればいい迷惑の不良行為だ。
つい手が出てしまうほどのちょい暴力少女。妄想とはいえ、彼女は何に立ち向かおうとしているのか。最近では木の怪物といった『怪物はささやく』(2016)などというメタファーだらけの作品もありましたが、今作では終盤に一気に氷解する。秘密基地にカセットテープを発見したソフィアが聞いたもの。それは100年前のフィリーズのピッチャー・コブレスキーが「ジャイアンツ・キラー」と呼ばれていたこと。そして、母親が重い病気で自宅の一室に暮らしていたという事実が明かされるのだ。
死が目前の母親に会うのが怖くて、妄想世界へと逃げ回っていたバーバラ。東海岸にやってきた嵐と竜巻をものともせず立ち向かう彼女は、タイタンの姿を見て死の恐怖と戦う。コブレスキーが発動し稲妻を千倍にしてタイタンに攻撃。打ち勝つものの、タイタンが「人間は必ず死ぬ。死を恐れるな。恐れたら人生そのものが無意味になってしまう」などと語り掛け、勝った喜びと勇気をもらい、バーバラが現実に向き合うという展開だ。
終盤にわかるメタファーと、成長したバーバラ。病床の母に会う勇気さえなかったところが、子ども的じゃない気もするのですが、今の新型コロナウィルスを思えば、感染症だったのかもしれませんね。
コメントありがとうございます。
当時は、犬神明に憧れてました。バーバラほどじゃないけど、自分にはきっと特別な力があるはず。早く秘密機関からお呼びが来ないかな。なんて。
ほ~、感染症ですか…なるほど。これ好きだったんです。ベンハー残念。近隣にコロナ2軒あるので(^-^)v今日はマッドマックス三昧+ブレードランナーです。第三週目があるので、大垣まで遠征どうですか?駅から無料シャトルバスあります。