劇場公開日 2019年9月20日

「運命的な出会いとは」アイネクライネナハトムジーク toshijpさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5運命的な出会いとは

2023年6月29日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

音楽には疎いので呪文のようなカタカナはモーツァルトの
曲名だということを調べてから知った。「小さな夜の曲」と
訳されるらしい。聴いてみたら聴き覚えのある有名な曲だった。
劇中ではこの曲ではなく斉藤和義による「小さな夜」が何度も
仙台駅前の街頭ライブとして出て来て効果的に使われていた。

映画自体も大げさに構えた物ではなくこじんまりとした印象。
でも登場人物それぞれが魅力的に描かれており、見終わった
時には何となく心地良い感じがした。

何組かのカップル(既婚も含む)の馴れ初めや付き合い方、
「あの時出会ったのがこの人で良かった」と思っているか?
などを割と平凡な日常の中で見せていく。大事件が起こる
訳ではない(当事者にとっては大変な事もあるが警察沙汰や
死に至る病みたいなのはない)。

一人一人の個性を上手く描けており、そんなにドラマチックな
展開にはならないのにその人の言動に共感できたり、人生の
「あるある」を共有している感じがした。原作も良いのだろうし
今泉力哉監督がしっかり人間観察のできる人でそれが映画に
反映されているのだと思った。

関わらなかったはずの人物同士をある接点で出会わせてみたり、
10年後を描いてそこで伏線を回収するのも良かった。いかにもな
感じでやられると白けるが料理にちょっとスパイスを足す感じ。

出演者みんなに好感を持てたが、多部未華子の存在感が際だって
見えた。主要な登場人物の中では遅く登場する方だし出演している
時間も短いはずなのに、この映画には欠かせない重要な人物像を
見事に印象付けた。こんな女性と出会ったらその縁を大切に
したいと誰もが思うだろう。(自分が多部未華子が好きで贔屓目に
見ているだけかな?)

本編は2019年製作/ドリパスにて2023年6月劇場で復活上映。

toshijp
りかさんのコメント
2023年9月17日

おはようございます😃
『ローマの休日』に共感していただきましてありがとうございました😊ジョー役グレゴリー•ペックさんのことも上手く書いておられたなだと思いました。

本作ドリパスでの上映でご覧になられて、それは、東京近くの方の
特権でございます。地方では、20分の1ほどの機会があるか無いか。
多部未華子さん、仰るほどは‥‥
三浦春馬さん目当てでして。

りか