劇場公開日 2019年9月20日

「テーマ的には偶然の出会いに感謝みたいなことだと思うけれど、ありえないエピソードばかりで説得力がないから全体的に陳腐な印象だった。」アイネクライネナハトムジーク Push6700さんの映画レビュー(感想・評価)

3.5テーマ的には偶然の出会いに感謝みたいなことだと思うけれど、ありえないエピソードばかりで説得力がないから全体的に陳腐な印象だった。

2020年10月24日
PCから投稿

原作は読んだことがなく、井坂幸太郎さんの小説も読んだことがない。

多部未華子さん目当てで見たけれど、多部さんの魅力はあまり出ておらずよくなかった。

一番よくなかったのは多部さんが夜間の道路工事の警備員として交通整理をしているシーン。

すごく衝撃を受けた。

多部さんだからなんとなく似合ってはいたけれども、それはないだろうと思った。

これはだいたいおじさんとおばさんの仕事で、夜はおばさんやってない。

原作はどうなっているのか知らないけれども、これを多部さんにやらしたら全て何もかもぶち壊し。

しかもここは普通の恋愛映画だったら最も重要な、相手役の三浦春馬さんとの再会シーンなので一瞬金返せ的な気分になった。

しかも多部さんの演じている本間紗季という役のキャラや背景の描写がほとんどなかったから、いったいこの人何者?という疑問が最後まで残った。

内容的には一事が万事でよくわからない映画だった。

こんなことありえないというエピソードの連続。

しかもそれが結びついているのかいないのか、よくわからないうちに劇中の時間だけが進行していく。

見ている方は何がなんだかわからなくなってこの人誰?みたいなことが多かった。

よくわからなかったけれど、個人的にいいと思ったのは男目線だったところ。

こういう映画はだいたい女性目線だけどこの映画は男性目線だった。

女性の登場人物のキャラや背景の説明がほとんどなかったのは不満だったけれど、女性をなんだかよくわからない怪物みたいな感じで描いていてそこは共感できた。

テーマ的には偶然の出会いに感謝みたいなことだと思うけれど、ありえないエピソードばかりで説得力がないから全体的に陳腐な印象だった。

男性はバカでロマンチストだから、出会いに感謝している人が多いと思うけれど、女性はどうなのかな?

この映画でもところどころ入っているけど、女性は案外リアリストだから偶然の出会いに感謝などしていないし、相手と出会わなければよかったと思っている人がほとんどのような気がする。

公開時に見たんだけど、映画見た時点では多部さんはまだ結婚していなくて、これで共演三回目だし、すごく息の合っている三浦春馬さんと結婚してくれないかな?と個人的には思っていた。

この映画の公開後すぐ多部さんは他の人と結婚して、その後しばらくしてから三浦さんがあんなことになるなんて夢にも思わなかった。

Push6700