いつだってやめられる 闘う名誉教授たちのレビュー・感想・評価
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彼らと一緒に怒って笑って、大学時代の自分と仲間と先生を思い出した
今日1日で三部作を順番に通しで見ることができてとてもよかった。評判よかったから続編を作ってみた、ではなくて、第2部と第3部は同時撮影したから「ギャング」仲間も同一、脚本はカチッと最後にピースがはまりとてもよかった。コメディでありつつ、学問に対する夢中と希望を打ちのめす現実の容赦なさに甘さと苦さを覚えた。ポスドクだけでなく若い人の就職がそもそもとても難しいイタリア、世界の状況に対する批判は真っ当だ。国や「グローバル化」の無責任、学問への思い、わいわいと同時に喋りまくる姿。仲間の頭脳に敬意を払いつつ、笑ってしまうアイディアがてんこ盛り。充実の日曜日でした
おまけ
ルイジ・ロ・カーショの髭無しの顔が美しくてびっくりした。「靴ひものロンド」ではおめでたくて嫌な夫役(髭あり)、「蟻の王」では若者を惹きつける理性的で物静かなインテリ(髭無し)で自分を慕う少年との愛が優しかった。髭の有る無しだけでなく、演技の幅がとても広く外見の変化で全く雰囲気も変わる俳優でかなり感動した。出会えて嬉しい。
全キャラクターの持てる知識をフル稼働
いつだってやめられるシリーズの三作目。一作目のエンディング前までに起こった出来事を描く。
一作目はイタリアのインテリたちが巻き起こすズレた笑いが本当に素晴らしくい傑作コメディだった。
二作目はヒーロー映画のようなアクションに様変わりしたが、肝心の笑いがほとんどなく、単なるおバカ映画のようになってしまったのが残念だった。
そして三作目は、最初の笑いを取り戻しつつ、数あるピンチを持ち前の知識で乗り越えていく「オーシャンズ11」のようなサスペンスを展開。今にも失敗しそうなハラハラがたまらない作品になった。
イタリアの就職難と大学研究員の海外流出という社会問題ともいえる内容をベースにコメディに仕上げたこのシリーズは、笑い事じゃないのでは?を笑いに変えちゃう、なんだかイタリアって陽気だよねという、真面目なんだかおバカなんだかわからないものだと思っていたけど、最後まで観てみると、これが中々凝ったストーリー展開と研究員たちへのメッセージも内包された知的な作品で、まさに映画の中に登場するキャラクターたちのような、知性と情熱と陽気さを兼ね備えた愛すべき面白さがあった。
注意点として、本作は一作目と二作目の裏側を見せる関連付いたシーンが多いので、なるべく一作目から続けて見た方がいいと思う。とりあえず、ストーリーが繋がっているシリーズものなので、本作だけ観るのは絶対によくない。
他にも色々と書きたいことがあるけど、ネタバレなしで書けることといえば、毎回バルトロメオばかり可哀想な目に合うなってことくらいか。
彼の献身についてみんなで話し合いが必要だ。まず状況を整理しよう。だろ?
いつの間にか、大変な事に!
「いつだってやめられる」シリーズ最終作。
最初のうちは、自分への待遇に不満を持った科学者が、違法薬物を作って大儲けするという話だったのですが、こと事に至って、テロが予想される事態に!
もちろん、主人公たちは、それを防ぐ側に立つわけですが、ここに至るまでの経緯も上手く使われるわけですよねぇ。仲間の学者たちとか、警察とかw
まぁ、イタリア映画っぽく、面白おかしく描かれているのが良いですね。こういう軽いタッチ、好きです。
っていうか、このシリーズ、前3部作なのですが、これより前の2作品を見てから、この結末を見るまで結構間があいてしまったので、ここまでの経緯を忘れてしまって・・・苦笑。シリーズを一気見するのがいいかもw
イタリアも病んでいる
3作目になってハイテンションの過剰演出も控えめ、ようやく落ち着いた映画になりました。活躍の場の少なかった人文学者さんたちもオペラの舞台をもらって面目躍如でしたね。実際に遺跡の多いローマでは工事の中断もありがちだとか。大学や警察の上ばかり気にする狡猾な上司像、メディアも関心が薄くネットのブロガーが合法ドラッグの取り締まりに異論を挟むのも風刺なのでしょう、イタリアも病んでいるのは分かりました。
毒ガステロの危機とサスペンス感をもりあげたものの敵役もまた不遇の研究者というのは妙なこだわり、犯人に同情してしまうような描き方では一件落着のカタルシスもありませんし、不器用だけれど家族の為に頑張る夫に愛想尽かしして若い学者になびく妻というのも後味が悪いですね。
肝心のテロの方もやすやすと仕掛けがばれてしまうので緊迫感は今一つ、空調ダクトを塞いでしまったら暑くて異変に気付くでしょう、ウォーターサーバーも誰も水を飲んだ人がいないのでしょうか、こういうトリックが安直だと興ざめです。
伏線を見事に回収した完結編
合法薬物を作った研究者たちを描いた第3弾。
完結編だけあって、いろんな疑問や伏線を見事に回収してくれた脚本はとてもよかった。なるほど!あれはアイツだったのか!とか、このシーンにつながるのか!なんてことを楽しみながら鑑賞した。若干強引な作戦や無理のある展開もあるのだが、気にならないレベル。
敵も同じような悩みを抱えていたことがわかるとすべての物語が切なく思えてくる。これだから映画って素晴らしい。
良かった
1作目の高学歴プアーの社会問題から今作の研究者のテロ未遂まで、結局社会が荒廃する原因は経済格差なのだと確信しました。このシリーズの良い所は、問題を悲しさや辛さの描写だけにするのではなく、怒りや闘いを描いている所だと思います。表現がストレートでもユーモアに溢れているところは、日本も見習うところかと思いました。
3部作最終作
一作目は大学で博士号を持っているが不況を理由に大学を追い出され、脱法ドラッグで一儲けし、2作目では警察にその頭脳利用された挙げ句逮捕され、そして今作は神経ガスのテロを防ぐところからはじまります。
最終作ともあり、なんだかこの10人の教授たちがかなり好きになってきました。
そして一作目を含めて全ての伏線が回収されます。まさかラストのあの舞台が繋がっているとは思いませんでした。
ラストシーンはちょっと涙ぐみました
惜しむらくは彼ら罪が帳消しになったアフターストーリーのシーンがほしかったです。
やはり、ドラマ✕サスペンス✕コメディな作品です。
完結編
10人だとちょっと多いと感じてしまうが、テロ事件阻止という軸があり、三部作の集大成としてきっちりまとめてきた。そういえばオペラよく聞いていたな、とかネタも回収されたりして細かいところまで楽しんだ。
「何か出来る。そうだろ?」
三作通しての一貫性と小気味よいセリフ回しが好き過ぎる。最後に話も繋がったし、復讐に走る動機も哀しくて、しっかり物語に引き摺りこまれました。液化ガス装置が、ちょっとだけガッカリだったけど。これだけはもうひと仕掛け欲しかった。P-URで塞いだダクト内に最終兵器があるんじゃないのか、なんて期待して見てました。
科学技術の研究には金がかる。しかも歩留まり(直ぐに社会の役に立つという意味)は、すこぶる悪い。日本だって、凡ゆるところで皆んな苦労してる。「何か出来る。そうだろ?」これは最後の学生の言葉。「それは君達次第だから」、って思いました。理系の学生諸君、頑張れ。技術は人類を救うから。滅ぼしも、しかねないけどね。
良かった、凄く。
シリーズ3部作 ぶっ続け鑑賞で300倍楽しい。
『いつだってやめられる 7人の危ない教授たち』2014伊。
『いつだってやめられる 10人の怒れる教授たち』2017。
『いつだってやめられる 闘う名誉教授たち』2017。
研究費削減のため大学を追われた学者たちによる名誉挽回コメディ。
ぶっ続けて鑑賞すると300倍楽しい(o^-')b
爆笑のち、ちょっと切ない
このシリーズは1作目のパワーを失うことなく最後までホントに面白かった
博士たち結構長い付き合いになってるのに、未だまとまりなくつい自分優先、頭の良さを発揮する方向が斜め上なところ、何回観ても笑ってしまう
でも最初のところから、ずいぶん遠くに来ちゃったよね、何もかもそんなつもりじゃなかったんだ、っていうほろ苦い終わり方にキュンとした
こんないい映画ができる国なので頑張ってほしいイタリア
真面目すぎ
第1作、第2作はコメディ要素が相当ある内容でしたが、本3作目は刑務所を脱走をしてまで、巨大テロを阻止するという大真面目な内容でした。当然コメディ要素も少なく、盛り上がるシーンもとても少なく残念な3部作目の終演でした。
ラップははずして渡してね。
前作「10人の怒れる教授たち」の続きで収監された教授たちが神経ガスによるテロを阻止すべく奮闘する話。
前作未鑑賞だと話の流れも登場人物も良くわからず迷子になること必至。
前作同様そんなアホなというご都合主義満載ツッコミ無用のコメディで楽しくはあるけれど、ハチャメチャ感や笑いは減少。
前作より更に存在意義が余りない登場人物が増えて半分で充分という感じだし。
特技というか才能もみれたりはするし楽しい部分もあったけどけれど、大きな盛り上がりもなく呆気なかった。
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