「しんどかった」シシリアン・ゴースト・ストーリー コージィ日本犬さんの映画レビュー(感想・評価)
しんどかった
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「イタリアで実際にあった誘拐事件を題材にした、ラブストーリー」との触れ込みなポスターと、予告編とで、「凄惨な誘拐現場から少年が逃げ出し、少女との爽やかな青春になる」話だろうと思って観に行く。
そんな予想は裏切らました。
誘拐された少年は2年以上監禁の上、病気で足手まといになって絞殺されたー!
酸で溶かされ捨てられたー!
少年に恋していた少女、彼が行方不明になった心を壊したー!
誰彼構わず犯人扱い、精神病院行きー!
挙句、幽体離脱すれば少年に会えると信じて、入水、服毒、いろいろ自殺に向かってGO!
「幽霊の彼と会えた【気がする】」
って、ファンタジーじゃなく、憐れみと悲しみから出てきた悲痛な叫びで。
それを、外見ロリっぽいのに、ハスキーボイスで棒読みな娘に演技させるから、違うベクトルでつらさ増し。
全然爽やかじゃねぇーー!
観たかったのはこんな話じゃねぇーーー!
いや、勝手に期待したこっちが悪いんです。
少年への鎮魂を意図し、また彼の事を好きな人間、覚えている人間はいるよという切ないメッセージ自体はとても素晴らしい。
ならば、宣伝は「涙なしに」「切ない」みたいなキーワードを主体にしてほしかったな、と。
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