「敵役にもっと魅力があれば」PSYCHO-PASS サイコパス Sinners of the System Case.1「罪と罰」 ローチさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0敵役にもっと魅力があれば

2019年2月22日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

楽しい

人気シリーズのサイドストーリーだが、世界観は本編と同じで、雰囲気も引き継いでいる。このcase1に関しては、物語の展開がやや強引で、敵役に魅力が足りないのがやや残念なのだが、こういうハードSFは最近少ないので、新鮮だ。

潜在犯の危険な現場での利用、というのはいかにもこの世界ではありそうな話であって、本編ではあまり語られなかった部分でもあるので、サイドストーリーでのこの補完で、この作品世界のディストピア感と現実感を向上させるのに一役買ったといえる。

霜月が監視官として成長している様が描かれていて嬉しいし、彼女の正義感も垣間見れる。そして、案外「大人の手打ち」もできるということも描かれている。PSYCHO-PASSはこういう清濁併せ呑んだ物語がやはりよく似合う。

杉本穂高