空母いぶきのレビュー・感想・評価
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戦争回避に奔走する人々の葛藤を描く骨太なドラマ
遠くない未来の日本。国籍不明の漁船団が波留間群島初島を武力を持って占拠。海自は訓練航海中の航空機搭載型護衛艦いぶきを旗艦とする第5護衛隊群に現場海域への出動を命じるが、行く手を阻むミサイル攻撃。その向こうには東亜連邦の艦隊が展開していた。反撃すれば戦闘になる・・・未曾有の緊張状態に陥るいぶきには過剰装備だという国民の疑念を晴らす目的で記者2名を搭乗させていた。
潤沢な予算のもとで製作される諸外国の戦争映画に対して、ドメスティックなマーケットでなんとかペイする程度の予算しか捻出できないであろう邦画で敢えて本作を世に問う、一体どんな勝算があるのかが一番の関心事でしたがなるほどと思わず膝を打つアプローチ。まず敵をほぼ一切描写しない『トップガン』方式を採用。リアルな戦闘描写も本当に必要なものに絞り込み、後は音と微かな光や振動で表現。極度の緊張状態に晒される人々の焦燥を至近距離で捉えるカメラワークは最近のハリウッド産のドラマで流行っているスタイル。これはただカメラを人物に寄せてるだけではダメで、ちょっとした仕草で感情を表現出来る演技陣に繊細な演出を施して初めて成立するもの。このスタイルを選択するにあたってはキャスティングも相当慎重になったものと想像します。実際西島秀俊、佐々木蔵之介、藤竜也、佐藤浩市、中井貴一、高嶋政宏、斉藤由貴他イイ顔のベテラン陣を贅沢に配置、客寄せパンダ的なイケメンやアイドル起用もほぼ皆無と徹底的にストイック。
そして何よりこれが国家間の戦争を派手に描く映画ではなく、あらゆる手を尽くして戦争を回避しようと葛藤するドラマである点が実に見事。凡百の戦争映画では軽視されがちな画面に映らない人々の命に寄り添い一喜一憂する繊細さは実に現代的。クリスマス商戦の準備に忙しい中井貴一演じるコンビニ店長の一日と世界を震撼させる日本で一番長い日を並行して描くという、『バイス』にも似たユニークな構成が物語を分厚くしているので後半はもう泣けて泣けてしょうがない。わが祖国にはまだこんな骨太の映画がある。それが判っただけでも胸がいっぱいです。
色々あらぬ物議を醸していた佐藤浩市の演技は物凄く繊細で素晴らしいもの。正直私も『顔』以外の佐藤浩市は好きではありませんでしたが、本作で化けたと思います。意外なところでは斉藤由貴がアホみたいにキュートでビックリしました。監督は『ホワイトアウト』の若松節朗、このままグローバルなシーンで活躍して欲しいです。
海自ものなのに、海自バカにしすぎ。(海保も)
誰のための映画だったのか?
この映画つくった連中は、きっと空母いぶきが嫌いなんだ。それが何となく伝わるのが腹立たしかった。
海保も、海自も馬鹿にされてるよね?
だって海保は序盤に漁船に負けるんだよ?
海自は作戦行動中の空母艦橋でギャーギャー議論が始まるんだよ?おまけに艦から発せられるべきでない雑音が、艦を救うんだ。
とくに海保の弱さと来たら、敵に拳銃ひとつで要塞を陥落させられるようなもんじゃないの?
海上保安庁のこと、少しでも調べて作ったのかな。
味方が敵にめっぽう弱いっていう演出は、特撮でやれよ。
現実の海保は内外の任務にとても頼もしく対応してくれてるよ?
なんか気に入らなかったのかな?
職業に対するリスペクトが足りない気がする。
あと、普段海自艦なんて登場しないコナンくんの映画ですら「艦内ではケータイ禁止」って描写があるのに、なんで海自艦を題材としたこの映画では記者はケータイ使いたい放題なんだよ。こいつテロリストなのか?って思ったよ。
この映画の世界の海自は、民間人よりも身分が著しく低いの?乗艦させたらそのへん規制できないの?
リベラル共が夢の跡
原作の良いとこ全部踏みにじった上に、謎の敵「コンビニ演出」を追加してしまったトンデモ作品!!
そこらへんのファンに作らせた方がよほど面白くなりそうな出来だった。
せんそう?へいわ?の二極でしかモノを考えられないレベルにまで平和ボケした日本人に、もっと思慮深く周辺国家への危機対処について考えるチャンスを与えてくれる作品だと思ってたけど、、、思ってたけどねぇ。
この映画は、きょうちょう!たすけあい!!へいわ!!!みたいな終わらせ方になるんだよな。
おまけに共産圏も助けにくるんだよ。今回。しかも「お礼にちょっとよこせ!」とかきっと言わないような、やさしい共産圏として設定してるからあんしん!!
もうなんか、リベラルの理想郷を強引に実現した映画と言えばいいのかな、そういう作品として完全に作り替えられてる。
これは原作者公認の「空母いぶき」の乗っ取りだ。原作では左右どっちにも偏ってなかっただろうに、どうしてこうなった?
また、演出としてのコンビニのくだりは、原作にはないものとして書き下ろしで原作者も応援やってたから、実はとても楽しみにしていた・・・。
フタをあけてみると、あのコンビニタイムはなんかもう、前に座る人の髪の毛でも眺めてた方がマシな時間だった。
いろんな映画を映画館に観に行ってきたけど、上映中に映画館内でスマホ開きたくなったのは「空母いぶき」が生涯で初めてだよ。
これが寄席なら間違いなく弁当を食べ始めてたね。非難を浴びせる意味で。
映画の中のコンビニ演出は、後世に語り継がれるクラスの蛇足だと思う。
かわぐちかいじ氏の作品はどれも魅力的なのに、この映画と来たらどうだ?文句なしに酷かったと評価したい。
ツッコミどころはその他も満載。よほど目が衰えてないと、あっちこっち気になって楽しめたもんじゃない。
時間と金を使ってイライラしてしまう、そんな134分だった。
かわぐちかいじファンやめようかと考えてる。
中国出資の赤化映画。幼稚な反体制思想に基づいた駄作
私は傑作だと思うけどな…原作知らんけど
本当の平和とは?
敵?は一国ではないのでは。
あまり期待してなくて、、、とても面白かったです!レビュー低いぃぃ💧
ハリウッド大作と比べる作品ではなく感じました。日本のことを日本の監督、キャストで作るからこそのリアリティだったような。こんなに難しいテーマを映画にするんだと驚きました。
闘いか守りかの解釈ギリギリの攻防。今もこれからも絶対に抱えていく課題で、世界地図上日本の立ち位置を考えると考慮すべき関係国は一国のみではなく、憂慮する自体にならないようにする外交力にかかってるんだなぁと思いました。
危険地帯に行かれるジャーナリストに対して複雑な気持ちを持ってましたが、日本の、自衛隊の姿勢を私たちにも世界にも伝えることは理解する上で必要でないとは言いきれないですね。
現場は生死がかかって冷徹に見えるほどの冷静さを持って考え方の違いを乗り越えていくのに、まるで国会!のように内閣が興奮しているのが印象的でした。
総理はワンマンでない求められている総理像を演じてるように見えましたし、役者さん達がみなさん役者名が出張って見えない演技が私は好きでした。
敵の姿が見えなさすぎるのと平和の象徴であるコンビニの店長はちょっと引きましたけど(笑)
ちなみに原作未読。インタビュー?とかも読んでません。原作も面白そうなので読んでみます。
エンタメとしての限界、そのさじ加減の良さ。
原作は一切、知らない。
そのうえで想像するに、もっとプロパガンダ色の強い、言い換えるなら単純なあおり映画かと思っていた。
が実際は、きれいごとにも、ナショナリズムにもカタルシスをおいていない、案外と押さえた内容になっていたかと感じる。
おそらく原作をご存じの方はぬるさ、物足りなさに不満を抱くのではないだろうか。しかし映画は好みにより原作など読まないだろう人へ向けても配慮されているふしが多々あり、
物足りなさ等は軍事面、政治面からある種のマニアックさを端折ることで、とっつきやすさを演出した結果のようにも感じられる。
それでもブレない点はテーマとして1本、筋を通しており、ここに大衆エンタメとして成立させるための限界と、しかしながら易く終わらぬそのさじ加減の良さを見たように思う。
佐藤浩一さんと、真逆路線をゆく中井貴一さんの演技も見ものかとオススメ。
いい作品だけど。
盗っ人に追い銭ほか
庵野監督版が見てみたい
かわぐちかいじのコミックの原作は読んでいないので、
楽しめるのか不安だったが、まずまずと行ったところか、自発的ではなく友人に誘われて、しぶしぶ同行したので
評価がやや甘くなってるかな・・・・。 ただ誘った友人は、原作は中国が敵国なんだから、その時点でアウトみたいでした。
西島秀俊の演技がすごくハマっていて、彼はいい人の役もいいいが、今回のような、変わり者だけど、一本スジの通った仕事人間の役もいいと感じた。
というよりも、彼の演技がこの映画を最期まで見られる作品になんとか、押し上げている印象。
正直、中井貴一演じる、コンビニ店長の店内風景のくだりは、作品のテンポをすこぶる悪くしており、どうしてこれを入れる必要があったのか、甚だ疑問。
太平洋沖で起こっている危機に対する、日本国内の様子を視聴者に見せる意味があるのは分かるが、もう少し他の手法もなかったのかと残念に思います。
佐藤浩市の総理大臣役・吉田栄作の局長役も良かった。 本田翼は可愛いから許すけど、もっと嵌まり役が居るはず
原作を読んでいたら、もっと違う感想になっていたことは、容易に想像できます。
シンゴジラを劇場3回 アマゾンプライム5回以上見ている自分としては、庵野版「空母いぶき」が見たいと切に願う
戦争映画ではない。平和のための映画だ。
実際、観てきましたよ!
レビューを読んで観に行くのやめようかとも思いましたが、百聞は一見に如かずってことで観てきました
いやー、普通に楽しめましたよ!
映画制作オタク、軍事オタク、政治オタクじゃなく、普通に映画鑑賞を楽しめる人であれば普通に楽しめるんじゃないでしょうか!
かわぐちかいじさんの作品はほぼ読んでますし、この原作も好きです
説明も足りないので設定を中国から新興国に変えたところはかなり無理した感は否めませんし、誰がなぜ空母を自衛隊に組み入れたのかの背景の説明も足りていない気がしましたが、だからって全否定しなくても制作側が伝えたいことは受け取れたと思います
戦争とそれを避けるための戦闘とは違う
その責任を負う覚悟が必要
今の平和はその上に成り立っている
能天気に平和だけを願っても現実には平和は維持できない
でも平和を願いそれを届ける人達があってこそ、覚悟も成り立つ
コンビニのクリスマスのシーンも艦長が捕虜を救うシーンに繋がってて意味あったと思うし、記者が乗艦してたのも沈黙の艦隊で記者を乗せ世界に発信してたのとリンクしてるし、戦後の平和しか知らない総理の成長も見て取れた
映画にしてこの価値観を世界に知ってもらうことも意味があると思います
全ては脚本と演出かなと
原作未読なので、なんとも言えないんですが、この映画を見て、思ったのは、
空母いぶきは、日本にとって必要だったのか?
それがわからなかったです。
コンビニのシーンとかやる時あるなら、そういうところしっかりやればいいのになぁ。
中井貴一さん、本田翼さん、斉藤由貴さん、本当にお気の毒です。物凄い、無駄遣いを観てしまいました。
ちょっと気になったので、原作読み始めましたが、面白いです。先に原作読んで行かなくて良かった、、。
漫画だと、中国との紛争として描いているが、映画では中国とできないんですね。
自衛隊は、どこの国から日本を守ってるのかな?
フィクションとして、こういう時のために自衛隊があるという映画を素直に作れないんだなぁと気付かせてくれた映画です。
原作は途中までしか読んでいません。
観る前の評価が酷評だったので、期待はしていなかったのですが、何度も静かに目から涙が溢れました。私の性別は女性ですが、女性の涙は男性の汗と同じで、泣くとスッキリするんです。ですから、泣ける映画を観た後は、いつも清々しい気持ちになります。アメリカ映画のような派手さはありませんが、現実に即した映画だったと思います。私は主人と観ましたが、主人はアメリカ🇺🇸国籍の日本人なので、この映画「つまんなかったかなぁーって」少し気にしていたのですが。「とてもいい映画だったね。友達に観た方がいいよって、話しておく。」と言ってくれました。
西島さんの演技は最高です、また、本田翼さんと、小倉さんの第3者からの視点もこの映画の中立性を保ってくれてました。
何より、中井貴一さん。あの役は中井さんのような名俳優じゃないと、この映画はしっくりまとまっていなかったと思います。
とにかく、騙されたと思って見に行ってください。日本人なら、観ておく映画だと思います。
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