劇場公開日 2019年5月24日

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空母いぶきのレビュー・感想・評価

全577件中、441~460件目を表示

4.0リアリティのある反戦映画

2019年5月27日
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鑑賞方法:映画館

興奮

知的

 佐藤浩市が演じた垂水慶一郎ほど真摯な総理大臣は見たことがない。彼は憲法を遵守し、国を戦争の惨禍に陥らせないことこそ政治家の使命であることを解っている。憲法を蔑ろにするどこぞの小国の暗愚の宰相とは大違いなのだ。

 世界から戦争がなくならないのは、人間が共同体のパラダイムに蹂躙されて主体性を放棄してしまっているからである。そして人間が共同体に依存するのは、孤立を恐れ、孤独に耐えきれないからだ。弱い人が仲間とつるみたがるのと一緒で、そこに自分の居場所があるし、強くなった気にもなれる。戦争の基本構造は暴走族同士の争いと同じなのである。
 軍備を所持することは、その国のレベルが暴走族レベルであることを宣言しているのと同じことだ。武器も兵器も経年劣化するから、毎年巨額の軍事費がかかる。原資は国民の税金である。その分国民の生活が確実に貧しくなる訳で、軍備などないに越したことはない。多分このあたりまでは、世界中の多くの人が解っていることだと思う。
 問題はふたつ。
 ひとつは他国に対する不信感である。自分の国は良識のある国だから戦争を起こしてはいけないことを知っているが、ならず者国家は平気で戦争を仕掛けてくる。それに対する備えは必要なのだという現実論。当然ながら各国間の経済格差も関係する。
 もうひとつは、既に存在する軍需産業の生き残り策である。武器は高額の消耗品だから、一旦導入されれば以降は毎年のように注文が来る。売り込みはとても熱心だ。中にはトランプのように国のトップがセールスをする国さえある。ならず者国家やテロリストも、使う武器はアメリカ製かロシア製、あるいは中国製なのだ。

 本作に登場する東亜連邦というならず者国家も、ロシア製の戦闘機を使う。その他の兵器もみんな先進国から輸入したものに違いない。新興国に武器の自国製造などできないからだ。なんのことはない、敵も味方も等しく軍需産業のお客さんなのである。世界の軍需産業が紛争を起こしていると言っても過言ではない。ならず者国家に武器を卸す国がなければ、どの国も自衛のための兵器を所持する必要がない。
 軍備を否定すると、強盗が自宅に侵入して妻子が殺されても黙って見ているのかと、変な反論をする人がいる。強盗が侵入したらもちろん反撃する。その時は手近にある固い物、瓶とかボールペンとかが武器になるだろうし、日本ではそれで十分だ。使えもしないトンファ・バトンやヌンチャクなどを用意しても意味がない。場合によっては奪われて相手に使われるかもしれない。アメリカみたいに強盗が必ず拳銃を持っていると考えられる国では強盗対策に拳銃を準備する人もいるだろうが、それは核のエスカレーションと同じ図式である。日本の田舎には、今でも自宅に鍵をかける習慣のない集落がある。世の中が物騒でなければそれで大丈夫なのだ。軍需産業と警備会社が世の中を物騒にしている。マッチポンプである。

 航空母艦は戦闘機を搭載して戦線に近づく船だから、専守防衛の理念に反している。所持していること自体が違憲の兵器である。官僚は苦しい言い訳の言葉を捻り出すが、自衛隊の過剰装備はすべて憲法違反であり、在日米軍は日本の独立侵害である。日本の立場は憲法と現状とでねじれが生じており、現場の司令官はミサイルや魚雷が来ている瞬間にも、難しい判断を要求される。
 戦闘訓練も何も受けていない記者ふたりの存在は非日常の舞台を日常に引き戻し、作品にリアリティを与えている。コンビニは情報を受け取る前と後の人々の日常を端的に表現し、東京のニュース社の様子はジャーナリズムのリアルな現場を映していた。海戦以外のシーンは海戦の現場と日本国内の日常生活を対比し、ここにも憲法と現実のひずみが感じられる。
 役者陣はいずれも熱演、好演だったが、中でも佐々木蔵之介が演じた副長は、憲法を意識しつつも任務と友情のはざまに悩み、なんとか最善策を見出そうとする誠実な人柄が言葉の端々に滲み出ていた。戦闘の最中にあって防衛出動が発令されているにもかかわらず、なおかつ専守防衛に徹しようとする自衛官たちの姿勢は感動的だ。そしてもうひとり、首相を演じた佐藤浩市。戦争を始めたい外務大臣に対して「軽々しく戦(いくさ)などという言葉を口にするな」と諌める姿は迫力があり、凄みがあった。素晴らしい名演である。
 憲法と自衛隊の存在は相反する部分があって、そのひずみを内包する作品だから、賛否両論があって当然だが、リアリティのある戦闘シーンといい、ミサイルの迎撃方法やその場で決めていく戦術といい、緊迫感に満ちたいい作品であることは間違いない。退屈なシーンは1秒もなく、隊員のそれぞれの個性まで描き出し、作中の複数の人物に感情移入できるプロットが素晴らしい。娯楽作としても優れていて、問題作でもある。
 当方としては、この映画は反戦映画であると受け取った。多くの反戦映画は戦線の残酷さと銃後の悲惨さを描くが、本作品は高度な軍需兵器の性能くらべとそれを操る者のテクニック争いみたいなシーンを描き、軍需産業と戦闘による兵器消費の密接な関係を炙り出すことで、現代の戦争のありようを上手に暴いてみせた。この時代にこの映画が作られたことは、意義のあることだと思う。

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耶馬英彦

1.0いやーーー無理ですね

2019年5月27日
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邦画の悪いところが全部出てた感じ。
艦内のセットもしょぼかったーーー!

セリフもくどいし。
あと、艦内の命令系統、怒鳴ったりするんかな?
関西弁の人うざかったなぁ。

西島さんの無駄遣いのような気がします。

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Mariko

5.0楽しめる

2019年5月27日
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特定の国とか関係なく、1つの物語として楽しめる作品でした。是非見ていただきたいストーリーです。

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まさやま

0.5原作を台無しにしたマイナス100点の作品

2019年5月26日
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かわぐちかいじ先生の原作と全く異なる作品。
かわぐちかいじ先生の原作は素晴らしいのに映画版は全くの別物であまりにも浅はか。金貰っても見る価値無しのマイナス100点の作品。
久しぶりに最低級の作品と言える。

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おかひろ

1.5空席目立ったが、役者のせいではない

2019年5月26日
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すべての俳優の方々は、与えられた役を情熱をこめて演じていた。その熱は確かに伝わってくる。しかし。本作品のテーマである「専守防衛」を旨とした自衛隊が、どのように戦うのか。戦わないのか。その法的、戦術的リアリティが全く感じられない。政治家同士や自衛官同士の会話内容も、おそらく自衛隊と関連法のメカニズムをきちんと知らない方による脚本である。情念としての平和を語るのはいいが、それであれば、この原作を使用する意味はない。漫画原作者の意図とはかけ離れているはずだ。それはCGの出来云々以前の問題である。
ネットにこうした意見を書き込むのは嫌だったが、あまりにあまりだったので、書いた。制作の方々の努力を思うと申し訳ないが、エールをこめて書かせていただいた。

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猫空

5.0よかった!

2019年5月26日
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レビューが酷かったので、見なくていいかと考えてましたが、なんか見に行った。
そんなに悪くなかった。むしろ普通に楽しめた。

まぁ、レビューからのバイアスはあるだろうし、原作読んでないということはあります。
だからこそ、見らず嫌いは悪いよねって教えてくれた映画でした。

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ロチいこ

4.0何も語らず

2019年5月26日
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何しろ見てください。
良かったです。ヽ(´ー`)ノ

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ヤオジュン

1.0失敗作

2019年5月26日
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aki

2.0こんな感じなのかなぁ?

2019年5月26日
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原作からすると物足りなさを感じたなぁ❗

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うえお

3.0国産だったらこんなもん?

2019年5月26日
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楽しい

単純

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マジめなヤミ鍋

4.0優れたバランス感覚と情報戦

2019年5月26日
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泣ける

悲しい

興奮

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ノブ

4.0いろんな事が勉強できた!

2019年5月26日
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原作未読。外交上の事も、自衛隊の事も、軍備の事もそんなに詳しく知らない私が観て…

いろんな事がよくわかり、なんだか勉強になりました。

自衛隊が置かれている立場
日本が置かれている状況
デコイって、こう使うんだ、とか、、、
外務省の人達の仕事とか。

単純に、無地な状態で観ると、わかりやすかったし、すごく充実した映画だった。
すっとわかりやすい、いいセリフも多かった。
原作読んでみよう、新聞ももう少しまじめに読んでみよう、と思えた。

そして、戦争は絶対にしない、と誓った国に生まれた事を誇りに思った。

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Kaori Kris

2.0原作がかわいそう

2019年5月26日
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笑える

悲しい

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ごったま

3.0空母いぶき、前評判ほど悪くなかった 軸が1本決まってるから見やすい...

2019年5月26日
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知的

空母いぶき、前評判ほど悪くなかった
軸が1本決まってるから見やすいし、その上で専守防衛の難しさが伝わってきた
ドンパチ見たいならやめた方がいいし、原作を醸し出しながらの新たなストーリーって感じだから原作厨もあかん
あと余計なシーンが目立ってそこで間が抜けるのが残念
総理大臣のやつもインタビューの話知らなかったらなんも気にならない。けど緊張感にかけたかなぁ
要するに言うほど悪くは無いが素晴らしくもないってとこ

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たすく

3.0横浜の海保の武装工作船の展示を見たばかりだったのでリアルでした。

2019年5月26日
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てる坊

2.5原作を読まずに見た方は騙される作り

2019年5月26日
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原作はかわぐちかいじのコミックで、「沈黙の艦隊」「ジパング」に続く国防を主題にしたリアリティの高い傑作である。執筆開始の時期は尖閣諸島にCが領土的野望を明確化し始めた時期と重なっており、この問題が執筆の契機となっているのは疑いなく、原作では敵国は明確にCと書いてある。ところが、映画化にあたっては正体不明の東亜連合という架空国家に置き換えられているため、リアリティが著しく削がれてしまっていた。

この国が建国から僅か3年で空母を持っているというのがまたリアリティに欠ける話である。空母の建造には、規模にもよるが、5 年から 10 年の歳月を要するのが普通である。リアリティの欠如はこれにとどまらず、敵機を「スティルス機」と言いながらスティルス機能を持たない Mig であったり、逆に艦載機の F35 はスティルス機であるのに、敵のミサイルでロックオンされて先制攻撃を受けるなど、目を覆うばかりのデタラメな話であった。

いぶきに乗船する艦長と航海長を西島秀俊と佐々木蔵之介が演じているが、特に佐々木の演じたキャラは原作と大きく異なり、自衛官のくせに骨の髄までパヨク教の狂信者のようであったのは全く頂けなかった。作戦立案の際の「戦争にならないための戦闘」という話には原作へのリスペクトが感じられたが、現場はほぼ西島と佐々木のやりとりのみで進行し、国内の様子はコンビニの店内だけで描こうというのは無理があり、映画としての質を低下させるだけであった。

政府の描き方も「シン・ゴジラ」に比べるとリアリティや緊迫感が非常に不足しており、原作では優秀な保守系の総理なのに、いかにも頼りなく描かれているのにも大きく失望を禁じ得なかった。外相の風貌が帰化議員の白眞勲のように見えてしまったのにも悪意を感じた。ただ、世間を騒がせた安倍総理の病気を揶揄したようなシーンというのは、言われなければ気にもならないようなものであった。

原作にない新聞記者の搭乗や情報リークなど、道具立ては無理があり、捕虜を拘束もせずに乗船させて騒ぎを起こされるなど、幾ら何でもお粗末に過ぎると思った。クリスマスの時期という設定になっているようだが、その意味は特になく、無駄にこだわっているのがかなり滑稽であった。

自国を悪く描こうとする映画に巨額の資金を提供してストーリーや登場人物を変更させるといういつものCの手口にまんまと乗ってしまった作品であり、「永遠の0」で新聞記者が追い詰められるシーンが変更され、景浦の若い時をレイプ犯の在日役者に演じさせ、エンディングに反日歌手の歌を流して見せたのと同じ目に遭わされている。

佐藤浩市のスピーチのせいで大騒ぎとなったのは、この映画にとって大きなネガキャンとなった訳だが、それほど目くじらを立てる必要はないと思うし、そもそもそれほど面白い作品ではない。特に、コンビニの店長に中井貴一ほどの役者を起用しながら、あの程度の役しかやらせないというのは非常に勿体ないと思った。

岩代太郎の音楽は相変わらず手堅く、それぞれのシーンに寄り添った曲をつけていたが、戦闘シーンはオケ曲で、内省的なシーンはピアノソロという公式通りの作りには、あとひと工夫欲しかったと思った。

演出には本当に問題があると思った。リアリティをことごとく欠いているのは、脚本もさることながら、緻密さに欠ける演出の責任であると思った。原作を先に読んでしまった人には全くお勧めできない映画であるが、原作を読まずに鑑賞した人には、原作を強くお勧めできるという効能はあるかも知れないと思った。撮影に自衛隊が協力していないという点が、この作品の本質を物語っているような気がした。
(映像5+脚本1+役者2+音楽4+演出1)×4= 52 点。

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アラ古希

3.0惜しい、説明ではなく説得力が欲しい

2019年5月26日
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原作の設定変更の憤りは分かりますが、
感情的な攻撃は如何なものか?ましてや、見てもいないのに以下略

さて、肝心な感想として
仮想の国家的な危機に立ち向かう群像劇としてどうしても「シン・ゴジラ」と比べざるを得ないのですが
艦隊の指揮官、その部下達の描かれ方は合格点、やや主役の艦長のキャラクターのカリスマ性は無理やりな感じでしたが、それぞれのキャラクターは活かされていたという印象

しかし、物語の決着の要因でもある政治的な駆け引きに関しては説得力がなく、俺たちよくやったよな?的説明的な会話で終始したのは残念、シン・ゴジラを引き合いに出して申し訳ないが、会話やキャラクターに「粋」というものが無くて残念

報道や日常の代表である「コンビニ」のキャラクター達もバックグランドがなくただの背景になってしまっていて残念

現場、政治、報道、日常様々な局面を語るべきだが、それをやるにはもっとスピード感が必要だと思いました

難しい課題だけど、説得力を産むには「説明」ではなく「スピード」というストーリーテリングの手法を使用すべきだってのでは無いか?なと

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Kotapon

5.0原作知らない映画ファンとして

2019年5月26日
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娯楽作品として良かった!
いてまえ!(笑)

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kazoo!

0.5ここまで酷いとは・・

2019年5月26日
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笑える

単純

寝られる

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ゆっきー

5.0原作未読

2019年5月26日
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原作を知らなくても面白かった

原作ファンの方の怒りが凄いから原作に興味湧いてきた。

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ぎゃくボタ