「西崎さんは、あのキャラしか演じられないの?格好良いとは思うけど。」空母いぶき よしさんの映画レビュー(感想・評価)
西崎さんは、あのキャラしか演じられないの?格好良いとは思うけど。
架空の未来。日本領土の孤島を占拠した某国軍隊に対峙する、自衛隊員の闘いと苦悩を描く物語。
原作は未読です。
架空戦記の第一人者であるかわぐちかいじ氏原作だけあって(?)、戦闘シーンやそのシチュエーションは緻密で迫力を感じました。
ただ、それでも中途半端な印象を強く持ちます。
憲法問題を絡めた苦悩を描くなら、もっと厳しいやり取りがあっても良かったように思えます。
例えばクリムゾンタイドのジーン・ハックマンとデンゼル・ワシントンようなやり取りを。
例えば13デイズで、偵察機のパイロットに「戦争が起きるから落ちるな」と大統領補佐官が伝える緊迫感を。
この作品でいえば、『「戦争」と「隊員の危険」を天秤にかけて苦悩する指揮官』という描きが殆ど見せられておらず、映画全体を軽い物にしたように思います。
戦闘シーンだってもっと迫力を出せたはす。中途半端な苦悩を「サクッ」と削ってしまえば良いのです。
配役にも疑問が生じます。
特に、記者二人が致命的です。いえ、二人の組み合わせが致命的、という言い方が正しいのでしょう。
空母に乗り込む記者としては厳しさの欠片も見えない二人。どちらかが厳しく、どちらかが惚けた味を出せればコントラストが出て良かったかもしれませんが・・・女性記者のバックボーンに何かしらあるのかも知れませんが、映画上は描かれていませんし。
と言うわけで、私的評価はやや辛口です。
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