「☆☆☆★★ 簡単に。 淡々と進んで行く映像。映画は一切の説明を拒否...」ともしび 松井の天井直撃ホームランさんの映画レビュー(感想・評価)
☆☆☆★★ 簡単に。 淡々と進んで行く映像。映画は一切の説明を拒否...
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☆☆☆★★
簡単に。
淡々と進んで行く映像。映画は一切の説明を拒否する。全ては主演シャーロット・ランプリングのしわがれた顔と肉体にて語られる。
あまりの説明の無さに「一体これは何だろう?」と思っていたところ、「ひょっとして…」と思い当たる映画の事を思い出した。
ルイ・マルの『鬼火』
彼女は自らの命の《ともしび》を消そうとしているのでは?…と。
彼女は、その想いを抱く度に鏡を見。その怖さを実感し、その都度に恐れおののいていたのかも知れない。
終盤にて、海岸で打ち上げられた鯨の姿を見ては、その醜悪さに思わず泣いてしまう。
映画のラストで、彼女は一旦は決意するものの。どうしても決断する事は出来なかった。
だがいつの日か、彼女は決断するだろう。
それを予感させるのが、無音のエンディングなのだと思える。
2019年2月7日 シネスイッチ銀座1
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