ペンギン・ハイウェイのレビュー・感想・評価
全315件中、201~220件目を表示
僕は自分の想像を超える現象を映像で確かめる必要があったのである。
映画を放映中なのを全然しらず、
原作を、Audibleの音声作品で聞いていて、面白いなー、ときいていたのですが、ペンギン誕生シーンを聞いた時、「こ、これ、文章じゃ上手く想像できんぞ。」と思ったんです。音声作品を2倍速で聞いているせいかなとも思い、同じ箇所を1倍速で聞いても変わらず、「こりゃあ、紙媒体で読んでも同じだな」と思ってしまったんです。ペンギン誕生の瞬間を目撃したい衝動に駆られました。
普段は本もよく読むし、そんなことないのですが、アオヤマくんのノリも移ってそう思ったのでしょう。
何か映像化されたものはないだろうか、と思って検索して、映画をその晩見に行きました。
原作を3分の1くらい読んだ状態で行きましたが、大満足!!! アオヤマくんのノートにかかれた現象のドキュメンタリーを見て色々目撃した気分になれました!
スズキくん以外原作を読んでいた時のイメージ通りでした。アオヤマくんは言わずもがな、お姉さんはやっぱり蒼井優さんでなくちゃいけんわ!スズキくんは原作ではアオヤマくんと身長が一緒で少し太っているだけ、となっているので、そこだけ残念。結構大事なポイントだと思うのに、歪められてて残念。
原作ではもっと細かいアオヤマくんの表情や子どもらしさが書き込まれていて、アオヤマくんの論理的思考からみた奇想天外な世界にぐーーーーっと引き込まれます。
この作品なら、
映画の余韻に浸ってもう一度原作を読んでもいいぞ、むしろ3倍楽しめるぞ、と思います。
ちなみに、宇多田ヒカルさんの歌についても、作品制作のNHKのドキュメンタリーを見ていた歌だったので、「主人公が昔かなわない初恋をした時の気持ち」をイメージを体現したくて2年間くすぶっていた曲だそうで、曲の内容が本編を補足し、本編が曲を補足する最高の組み合わせだったと思います。
海とお姉さんの起源がわかるサイドストーリーほしい
あおやまくんが小賢しいムカつく少年そのままで嫌な主人公でした(笑
それでもムカつくあおやま少年を優しく包み込んでくれるお姉さんの優しさとデカパイが作品の癒しでした(笑
そしてハマモトさんの海の発見とか、あおやまくんへの恋心とか全て上手くいっていなくて、報われないキャラっぷりは半端じゃない(笑
ストーリーの方はまあまあ。
お姉さんが海を生み出した元凶だったのか、海がお姉さんを生み出したのか、もしくはお姉さん=海だったのかわからない。
それがわからないせいか、海とかお姉さんが誕生してしまった理由がわからず少しもやもやした結末になってしまっている感じが。
原作読んだり作者のインタビュー見ればわかるのかな?
サイドストーリーとかの小説でそのあたりを補完してくれないかなぁ。
世界は不思議なことだらけ。
現実社会とパラレルワールドが同居する不思議な世界。
この物語のタイトルにもなっているペンギンは、増殖し、まるで濁流のように画面を覆いつくす。それを、???のままで納得できないままで終わるか、それはそれで可愛いとかの単純な理由で受け入れるかで、この映画を楽しめるかどうかがかかっているようで、自分はちょっと馴染めない方だった。
小学生にして理論立てて物事を冷静に思考するアオヤマ君。彼は、歯科クリニックのお姉さんのおっぱいさえも、取り乱すことなく理知的に分析する学究肌だ。「海」の研究に関して彼はハマモトさんとウチダ君と一緒になって、その存在を調べていくのだが、これまた摩訶不思議な「海」の存在に違和感を持ってしまってはこの物語を楽しめない。だいたい、お姉さんの正体だって異次元である。さすが、森見登美彦ワールドだ。
だからこの映画、常識に縛られている大人にとって、結構ハードルは多くて高い。子供に見える世界は、大人になってしまうと見えなくなる世界、なのかもしれないな。だから、彼らの恐れることのない研究心にエールを送ろう。そう、彼らこそ、未開の世界を切り拓こうとするファースト・ペンギンなのだから。
最初はペンギンの存在が意味不明だったが、、
主人公と歯医者のお姉さんが夏体験する物語。
海が側にある訳でも無いのに、街にペンギンが登場。
なんで?と現実主体のアニメなのか、それともファンタジーアニメなのか不明のまま中盤まで視聴していた。
色々起こる不思議な出来事。
判明する奇怪な現象。
ネタバレまでほんと、後半まで焦らす焦らすw
(椅子でお尻が痛かった。少し時間長い。)
ラストは凄かったですよ。見所でもあり、宮崎アニメ・「崖の上のポニョ」の名シーンポニョお魚波渡りを思い出す。ペンギンも可愛い。
残念なのは公開が8月中旬だった事。
子供には7月に観せたいね。これから夏休みって時に。
一部、交響詩編エウレカセブンに似た要素を感じるアニメ。
手間もかかってます。
興味ある方、是非ご鑑賞下さい。
森見登美彦ワールド
予告で気になってはいたけど公開日知らず。
ツイッターで話題になってたのを見て思い出したので鑑賞、原作未読です。
映画が始まるまで知らなかったのですが、森見登美彦さん原作の様で、
彼の持つ独特な世界観がそのまんまスクリーンに現れているような印象。
四畳半神話大系とか夜は短し歩けよ乙女とか、よくアニメ化できるなぁと関心したものですがこの映画も負けておりません。
アニメの表現力ってすごい。
物語としては序盤からよくわからない展開で、
中盤もよくわからない展開、さらに終盤までもよくわからない展開で、
全体的に何が起こってるのかわかる部分のほうが少ない印象なのですが
物語のテンポの良さやキャラクターの魅力、世界観の表現等でグイグイ引き込まれてしまう映画でした。
訳がわからないけど何か面白い、そんな世界観にっぷりと浸かれる映画。おすすめです。
少年とお姉さんと一緒に楽しむ不思議な夏
序盤からいきなり不思議な謎を突きつけられます。そして、解明するためのヒントもないまま、新たな謎が次々に提示されるわけですが、このあたりのテンポが実によかったです。そこに、主人公の少年の小学生らしからぬ科学的な目と思考と落ち着いた語りが加わり、ぐいぐいと物語世界へ引き込まれていきます。少年の声を当てている北香那さんは声優初挑戦らしく、明らかにプロ声優さんには劣る演技だったとは思いますが、本作においてはそれが少年のキャラにマッチし、良い方向に働いていたと感じます。
また、謎を研究する子供たちがとてもいきいきと描かれ、少年がまとめているノートもたいへん興味深く、大人である自分も童心に帰って夏休みの自由研究に取り組んでいるような気分になりました。加えて、少年と深く関わるお姉さんが、蒼井優さんの演技と相まって、不思議な魅力を放つキャラとして印象的に描かれていました。もちろん、物語のカギを握るペンギンも、見た目も動きも愛くるしく描かれ、その行動はまさに謎でした。
こうして不思議な謎が増すばかりなのですが、やがてそれらが結びつき、少年の立てた仮説へと収束していきます。これで謎に対する答えが与えられたわけですが、それでも解明されない謎が残ります。しかし、その答えは観客の一人一人が自由に想像すればよく、なんなら答えなんかわからなくてもよく、そこにモヤモヤした思いはまったくありません。むしろ、すがすがしささえ感じましたし、心が温かくなりました。でも同時に、大切なものを失った切なさや寂しさのようなものも感じました。それはきっと少年も同じでしょう。そして、その思いが少年を少しだけ成長させてくれたのではないでしょうか。
過ぎ行く夏を惜しむ今の時期にぴったりの作品でした。
おっぱいお姉さん
賢く探究心に溢れる秀才だか、それ故に背伸びして自分を大人っぽく見せようと頑張る小学生4年生の主人公。こういう主人公は決まって下ネタには疎いと相場が決まってる。しかし、このペンギン・ハイウェイなんと最初の5分で見事に裏切ってくれる。なんとこの主人公秀才の頭を使っておっぱいの研究をしているのである。
しかも華麗な分析と共に。この一幕だけで単純男子頭の私はこの話に惹かれてしまった。
しかもヒロインのお姉さんのおっぱいがまた素敵でお姉さんが出てくるたびにおっぱいを一度は見てしまうし、お姉さんが出てくるのを楽しみにしてしまう。
おっぱいについてひたすら語ったが内容も終始わくわくさせてくれるので是非おっぱい好き男子には見ていただきたい。
SF? 冒険もの? 成長もの? 全部です
自分は「評価が高い」「森見登美彦原作」という前情報のみを仕入れて見に行きました。
そのおかげか、原作も読んでいませんし展開が予想できず最初から最後までワクワクさせてくれました。
この映画のいいところは、ジャンルとして的を絞らせていないことでしょう。
子供向けの冒険譚であり、SFものであり、また主人公の成長を描いた物語でもあります。
人によって「良いな」「おもしろいな」と感じるポイントが違い、また様々なジャンルを”上手く”混ぜることでお祭り感覚で楽しめます。
一歩間違えば何を言いたいのかしたいのかわからない作品になりえましたが、この映画はよくバランスをとっていたと思います。
登場人物も不要だと思われるキャラがおらず、みなそれぞれが役割を担っていてイライラしませんでした。
個人的にお父さんが一番ツボでしたが、まぁこんな素晴らしいお父さん現実にはなかなかいないですね(笑)
あと個人的にこの作品は様々なポストジブリたちより、最もジブリに近い作品だなと感じました。
それは子供はもちろん大人も、純粋に楽しめ、考えさせられる作品だからです。
細田監督も新海監督も米林監督も、みな良い作品を出していますが、監督のメッセージや個性が出すぎていて子供には理解しにくかったり、逆に子供向けすぎる作品が多かったような気がします。(あくまで個人的感想です)
しかしこの作品は子供視点では映像が多彩で冒険心がくすぐられ、大人視点としてもストーリーの作り込みに感心させられます。
主人公が子供でありながら、子供らしからぬ知性、品格を有していたことも大人が見て楽しめる要因になったと思います。
これが年齢通りの性格だとちょっと……となった可能性があります。
もちろん、突っ込みどころがあるのも理解できます。
SFものとしてはその原理にほぼ触れないまま、「不思議なものは不思議なもので良いんだよ!」と言わんばかりに投げっぱなしジャーマンです。
大抵のSFものはとんでも理論であっても一応の答えは出すものですが、この作品においてはほぼ主人公の推測の域を出ません。
でも自分はそれでいいと思います。
この作品におけるSF要素とは映画を彩る装飾に過ぎないからです。
メインではありません。
いろいろ無駄に書きましたが、この作品はすごく楽しめました。
方向性は違いますが、個人的にはこの世界の片隅に並みにお気に入りです。
BD出たら買います!
摩訶不思議でふわっとしたファンタジー
小学生に戻ってもう一度観たい
アニメ以前に芸術作品
結局わからない
少年の心。すごい
自分はすごーく好き!
多少まだるっこしく感じた前半も、後半一気に引っ張り込まれるために必要だったんだろうと、終わってみれば思えてしまうほど、後半は心地よいリズムだった。
これを小説に書いた森見登美彦の才能には、あらためて頭が下がる。変な人なんだろうな。よくこんな話を思いつくよなぁ。
アニメ的な面で自分が気に入ったことは、全編を貫くペンギンを(もちろん愛らしくもあるのだが) 記号のように描いたこと。「人」という柔らかいというか、感情をもち、刻々変化するものと、「世界」という記号化されたもの。それは「海」であり「ペンギン」であるわけだが、その対比を自分は感じた。
そして変な言い方かもしれないが、記号化された「世界」が「人」に憧れというか興味を抱いているような感覚を覚えた。
ここらへんが、何人かの人が「海」を「惑星ソラリス」の海と似ている、と評している理由なのかな。
そして登場人物の魅力。兎にも角にも一貫している「僕」の姿勢。嫌味を感じずに見られるのは、自分も理系だからなのだろうか。
彼ならきっと「海」を解明しお姉さんと会うだろう。…って書いても、観てない人には何が何やらだよね。お姉さんの声の蒼井優にも感心しました。
今年「バケモノの子」的な少年の成長物語の部分を期待して細田守「未来のミライ」を観に行った人は、満たされなかった面を、この映画で堪能してほしいな。
ただし、話はわけわかんないです。でも、最後にはきっとわかった気になれるから、ちゃんと最後まで観ることをお勧めします。
温かく、そしてワクワクする映画だった。一緒に劇場で観てた人の9割が男性だったのも、なんだかうなづける。
やはり暗い館内の明るいスクリーンで観る映画は最高だ
2019/10/21追記
原作者 森見さんだったのか。知らなかった。
理系小説家の面目躍如ってわけですね。
2022/10/6追記
森見さんがこの話を書く上で重要なインパクトになったけいはんなの思い出が、下記で読めることを教えてもらった。いい感じ。
国立国会図書館月報 737/738号 2022年9/10月
「学研都市の思い出」森見登美彦
(リンクは禁止なので、検索してみてください)
昨今のアニメーション映画の黎明期たる作品かと
『ペンギン・ハイウェイ』を観てきた!
絵は気に入っていたがどうだろう🤔
と思っていたが、私的当たりである!
見解難儀な所あれど、とても面白く観覧有意義なり!!
ただ言うなら
「良いおっぱい」であった!
人物から風景の描写に至るまで透明感があり
重く暗い話でも、ストーリー性も合いまりどこか突き抜ける爽快なものがあった
タイトルにもある通り、話の鍵はペンギンであった
作中にも細くはあるが、あのペンギンの在りようをどう判断するかで、この映画は見所が変わる気がした
主人公が年齢若き小学生というところで思うところはあるが
それゆえの
荒々しさや純粋さ、素直になれなさがこの作品の良きスパイスであるように私は感じた。
詳しくはブログにてhttps://ameblo.jp/diana69/entry-12399876035.html
全315件中、201~220件目を表示