「最高に素晴らしかった」ブリグズビー・ベア 古泉智浩さんの映画レビュー(感想・評価)
最高に素晴らしかった
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何よりよかったのが、誘拐犯の両親と、実の両親、どちらにも悪い感情を抱いていなくて、それは誘拐犯の両親の教育がよかったからに違いない。そしてそこには『グリズグビー・ベア』が伝えるメッセージが素晴らしかったのだろう。
オレ自身血縁のない子どもを育てていて、どこか誘拐犯のようなズルをしている感じや、ロールプレイをしているような感覚がある。そして今の立場を失うことが無いよう懸命に親の振りをしている感覚もある。親として世間に認めてもらえないと不審者として扱われるのではないかという恐怖心もある。そんなオレに対して、この素晴らしい教育は見事な成功例であった。
欲を言えばもうちょっと撮影の困難さを見たかった。お友達がナイスガイだった。妹がとても美人でかわいらしいのに、野暮ったいめがねをしているところがよかった。ウェイトレスをしていた彼女がしれっと作品に参加しているところも最高だった。
(追記)
イラストを描くように見返したらやっぱり最高だった。ジェームスが素直に育ってはいるものの、やっぱり変な育てられ方なためちょっと変で、でも決して曲がってはいないというような感じが見事。妹が「お兄ちゃん意地悪してごめんね」と謝る場面がすごく好き。ダイナーで働くアリエルを訪ねる場面もよかった。刑務所の場面もずっこける感じが最高だ。
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