「素晴らしい」少女邂逅 Ryoさんの映画レビュー(感想・評価)
素晴らしい
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観てるあいだ始終ずっと痛くて苦しかった。終わっても心が痛いです。
紬(つむぎ)の方がずっと大きな痛みを抱えていてそれと戦っていたのに、(第三者的に言えば)甘えて逃げているだけのミユリは、最後近くの肝心なところでまたしても逃げてしまった。紬を助けられたかも知れないのに。悔しい。最後の場面でもミユリは逃げていく。
役者さんは二人とも全然上手ではないけど、もし上手だったらさらに良い映画になっていたか、というとそうは思えません。これは、この二人からこういうものを引き出してしまった監督の勝利なのでは。
繊細で緻密な映画でした。他にも『リズと青い鳥』を引き合いに出した人が何人かいらっしゃいますが、賛成。
[追記] 最初は配信で観たのですが、すぐ後に池袋で一回だけの特別上映があり、行ってきました。二回目だと紬(つむぎ)の微妙な表情の裏がよくわかり、ますます痛かった。ますます、紬の神々しさが分かった。
上の文章では、紬を助けられたかもなんて言いましたが、17歳に何ができたか、と考えると. . . . でも悔しいことには変わりありません。
あと、最後の場面は「逃げた」のだと思ったのですが、よく分からなくなってきました。そうではなくて、最後に初めて逃げるのをやめたのか . . .
スピンオフ作品『放課後ソーダ日和』も観ました。こちらはポップで微笑ましく、懐かしくしみじみした感じもあり、全然違う . . . とも思ったんですが、あの頃の自分が今の自分の中に住んでるという感じは共通かも。
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