「ロリコンじゃなかと豊嶋花がよかたい」映画めんたいぴりり 野川新栄さんの映画レビュー(感想・評価)
ロリコンじゃなかと豊嶋花がよかたい
映画館では2019年1月28日109シネマズ富谷にて鑑賞
それ以来2度目の鑑賞
『ザ・ファブル』の江口カンが監督を務めた
2013年にテレビ西日本開局55年記念として放送された連ドラの劇場版
モデルとなったふくや一社提供
連ドラの方はまだ観ていない
明太子を日本で初めて製造販売したふくやの実話を元にしたコメディー色が強いお涙頂戴の人情物
舞台は博多なのでみんな博多弁
それでもちんぷんかんぷんじゃないのはそれだけ博多弁が全国に浸透しているせいか
他の地方には通じにくいであろう方言は省いた配慮もあったかもしれない
時代は昭和30年代
そのせいか全体的に貧乏くさい
天才子役豊嶋花が特に貧乏くさい
博多中洲の食料品店ふくやの店主海野俊之は大陸生まれの大陸育ちで戦後日本に引き上げ店を立ち上げた
元々釜山のお惣菜だったスケトウダラの魚卵の辛子漬けを独学で製造販売しようと日々研究に余念がない
経営は苦しく火の車だがお人好しで人助けをせずにいられない
台風の被害にあって家を流された人々を家に招いて朝飯を食べさせたり汚い爺さんに風呂を入れてあげるだけでなくお金も貸してあげる
万引きの子供には盗んだソーセージをそのまま与え試作品の明太子をおまけにつける超善人
明太子同様に熱を上げている山笠に50万円も寄付してしまう太っ腹
そんな俊之に妻や子供そして店の従業員は迷惑しているがそれでも慕われているようだ
初めはまずいといわれていた明太子だが他店にパクられてしまうほどいつのまにか好評に
連ドラの劇場版なのではしをおり展開が早い
華丸演じる俊之のテンションが高い
演じていると言うよりお笑い芸人博多華丸の芸風そのもの
とんねるずの番組の物真似企画と違ってついていけない
バーターで出演している大吉はスケトウダラを演じている
卵を産むので雌のせいか女装している
当初は完全に滑っていたが俊之を誘って自転車で浜辺に行くシーンはちょっと笑えた
富田靖子演じる妻千代子は西鉄ライオンズの大ファン
こちらも俊之同様テンションが高いがさすがベテラン女優だけあって芝居にえぐみがない
ふくのやの明太子をパクった石毛商店の店主を柄本兄弟の弟が演じた
裕福な家庭で育ったはずだが風貌があまりにも貧乏くさい
なかなかの熱演だが客が来ないのは顔のせいだろと思った
無精髭を剃って背広姿になったら見違えてしまうくらいだから男っぷりをグンとあげてしまうスーツはやっぱり凄い
なぜか高田延彦が稲尾和久
昭和の大投手を演じるには武骨な元プロレスラーが適役なのだろうか
あと山笠だけど締め込みはわかるがなんで女児も同じ格好で参加するのか
男だけならロリコンがわざわざ撮影に来ないだろうに理解に苦しむ
女児がいいなら女子大生もスナックのママも出したらいいじゃん