劇場公開日 2019年2月9日

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「四年後、死んだ人にまた会える。」洗骨 栗太郎さんの映画レビュー(感想・評価)

4.5四年後、死んだ人にまた会える。

2019年2月10日
PCから投稿

まず先に誤解を解かなくてはいけないのは、この映画が宗教色の強い物語ではないということ。とても崇高で、人の生と死を身近に体現する風習であること。間違っても、どこかの宗教団体の手がける映画などとは別物であること。敬遠せずにおススメしたい。
とにかく、素敵な映画。
監督のゴリさんの才能に感心する。コメディのような笑いではなく、ほっこりとしてちょっと涙も誘うような心地の良い笑いが散りばめられている。それぞれが抱えている悩みを包括しながら進むストーリーはどこか気高く、なにより信子おばさんの存在が抜群に良い。かっこいいのだよ。好きになってしまうな。
腐ったものも干からびた頃の四年後、また死者と再会する。その時、死者の骨を洗ってあげながら死者の思い出に浸り、自分を見つめ直す。椿油をなでるように塗り付ける様は、まるで化粧を施しているようだ。この風習、「自分を洗っている」なんてつよく同感させられた。沖縄の音楽に癒されながらのラストに涙。ぜひ、くどくど考えずに、感じてほしい映画です。

栗太郎