劇場公開日 2019年2月9日

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「見事な俳優陣が監督の想いを結実」洗骨 めいべいびーさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0見事な俳優陣が監督の想いを結実

2019年1月27日
PCから投稿

泣ける

笑える

単純

監督の脚本と演出は難しく捻ったりせず、「ベタ」と言えなくもないくらいの直球ストレート。
そして重苦しさを感じさせないよう、コメディ要素が随所に入ってくる。

こういう作品って「悪くないけど、よくある話」になりがちで、「笑って泣いて感動した」と思わせるのは意外に難しい(←個人的意見)。
しかし役者さんの力量が物語を支え切り、余計なことを考える暇もなく見入ってしまいました。

特筆すべきは奥田瑛二さん。
オカアに先立たれて酒浸りの情けないオトウそのもの。
知的でダンディなイメージの方が、こんな姿をさらして良いものだろうかと思ってしまうくらい腑抜け。

そして肝っ玉オバアの大島蓉子さん。
沖縄の太陽と海風は死者を数年で風化させてしまう一方、同時に旺盛に生命も育んて行くんだと、理屈じゃなく伝わってくる。

古謝さんの主題歌でエンドロールが流れる中、いい映画を観たなぁと素直な気持ちになり、映画館を出た後は「自分が生まれた時の話を聞きたい」という想いが湧いてきました。

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めいべいびー