「リアリティを決定づける何かが不足している気がしてならない」ウトヤ島、7月22日 バフィーさんの映画レビュー(感想・評価)
リアリティを決定づける何かが不足している気がしてならない
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カヤに同行する目線のため、犯人が全く映らず。ただ周りの悲鳴と銃声だけが聞こえてきて、撃たれるんじゃないか…という中を逃げながら、離れてしまった妹を探すという、見えない相手から逃げることと、手持ちカメラの映像という点からも『ブレアウィッチ・プロジェクト』や『トロールハンター』の様なホラー映画的な演出も感じさせられる。
実際に起きた悲惨なテロ事件であり、当時を体験した生存者からの取材によってストーリーは構築されているが、主人公自体はフィクション。生存者への配慮からなのか誰がモデルで誰がフィクションなのかが全くわからず、実話ベースによくありがちなモデルとなった〇〇は現在、〇〇で生活している…という様なクレジットがない。
この曖昧な部分が生存者や被害者はこの様な状態だったのかということに、いまいち説得力が欠けてしまって、リアリティを決定づける何かが不足している気がしてならない。
生存者の証言は映像に取り入れることはできなかったのだろうか…
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