「72分間の恐怖を追体験」ウトヤ島、7月22日 とえさんの映画レビュー(感想・評価)
72分間の恐怖を追体験
2011年ノルウェーのウトヤ島で起きたテロ事件を映画化
こんな事件があったなんて知らなかったので、最初から最後まで衝撃的だった
その上、72分間ワンカットという映像の緊迫感が、より、恐怖を際立たせていた
その時、ウトヤ島では、10代から20代の若い子たちがキャンプをしていて、未来への希望溢れる彼らがテロの犠牲者になってしまう
そのテロリストは、政府の移民政策に反対して、テロ事件を起こしたのだという
そういう事実の中で、この映画は、その場にいた一人の女性カヤの視点で描かれている
そのカヤとは、実在した人物ではなく、事件後のいろいろな人の話を総合してできたキャラクターということだった
そのカヤの行動から判断すると、その時、彼らは何が起きているのか理解できず
犯人が何人、どこにいるのかもわからないまま、小さな島を逃げ回り、運が悪いと被弾してしまう
それが、どれだけ恐ろしいことだったか
なんで、何の罪もない彼らが、そんな目に遭わなければならないのか
犯人のエゴに満ちた身勝手な主張の犠牲者になるのが、未来輝く罪のない若者たちだったということに、納得のいかないまま、映画を観終わってしまった
そして、観終わってゾッとしたのは
私たち日本人も、ヨーロッパに移住すれば移民となり
彼らの憎悪の対象になるということ
ということは、私たちたちも、いつ、どこで、被害者になるかわからないということであり、
この映画で起きていることは、決して「対岸の火事」ではなく
そういう、いつ犠牲者になるかわからないという視点で、この映画を観るべきだし、考えるべきだと思った
この時、ウトヤ島で何が起きたのか
興味のある人は、ぜひ、観て欲しい作品
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