劇場公開日 2019年4月5日

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「遠い知らない国の、身近なストーリー」希望の灯り ワンコさんの映画レビュー(感想・評価)

4.5遠い知らない国の、身近なストーリー

2019年4月8日
iPhoneアプリから投稿

ベルリンの壁が崩壊し、東西ドイツは合併したが、それまでの熱狂を覚えていても、その後の東ドイツのことは、ほとんど知らない。
おそらく、西側の資本や、効率主義などが、突然なだれ込んで、それまでの共産主義だけではなく、人々の人生まで否定するかのように社会は一変したのだろう。

この映画のスーパーマーケットを中心とした、従業員の交流は、世界中のあちこちにありそうな話のような気がする。
そして観る側は、クリスチャンが耳にする同僚の情報が頼りで、ふと、自分の生活も、そうした同僚や知人、友人などから寄せられる情報の上に立ってる部分が多いことに気がつかされる。
喜ぶ時も、悲しむ時も、焦燥感にかられる時もだ。

そして、考える。世の中が大きく変化しても、人々の根っ子の部分に大きな変化はないのだと。
好きとか、楽しいとか、悲しいとか、寂しいとか、過去から立ち直りたいとか、苦しさから開放されたいとか、そして、絶望も。

旧東ドイツが舞台だ。
だから、遠い知らない国の話かというと、実は、置き去りにされた日本の地方にも重なるところはあるのかもしれない。

ただ、世の中が変化しても、人々の心や生活は、それほど変わらず、何気ない機械の音に、行ったこともない海の波の音を想像したり、友人の死をなんとかして乗り越えようとしたり、やはり、人は生きていくのだと思う。

ワンコ
kossyさんのコメント
2020年7月2日

ワンコさん、お久しぶりです!
ちょっと心配してしまいました。

kossy