劇場公開日 2019年5月24日

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嵐電のレビュー・感想・評価

全46件中、41~46件目を表示

0.5時間を返して欲しい

2019年6月1日
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面白くない。「いい感じでしょ」みたいな雰囲気だけが終始見えてくだらない。あんなラストで綺麗に終わったつもり?

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志穂

4.0嵐電にまつわる摩訶不思議な物語

2019年6月1日
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鑑賞方法:映画館

知的

難しい

この映画を観る前に、NHKBSプレミアムの新日本風土記『京都洛西、嵐電慕情』というドキュメンタリー番組を観ていたので、その番組と比べると、この映画は嵐電自体の魅力に触れた映画とはまた少し趣きが違うなぁとは思いました。
京都市街を走る電車・京福電鉄嵐山線、通称『嵐電』と共に動いていく3組の男女のラブストーリーを描いた映画という設定自体は理解出来たのですが、沿線の日常風景に中に分け入りつつ、映画の中の時間軸が実に混沌としていて、現実と非現実を往来している点が、あたかも演劇チックでもあり、一般的なストーリーを追う映画とは異なり、摩訶不思議なファンタジックな世界観を作り上げており、端的に言うならば「訳が分からない映画」といっても過言ではないかも知れないですね。

おそらく鈴木卓爾監督ご自身も観客に受け容れやすい様な演出や表現を想定することなく、自分自身が撮りたいように撮られたと思います。
ですので、さも解った様な映画評を記す人よりも「摩訶不思議な映画」と感想を述べられている人の方が信用も出来る作品かとも思いますね(苦笑)。

お話しの流れ的には、
物書きの平岡衛星(井浦新さん)は、鎌倉の家に身体の不自由な妻の斗麻子(安部聡子さん)を残し、「嵐電の不思議な話」を探すために沿線の街にやってきました。本を書くためだと言ってはいますが、実のところ何やら別の理由もあるような雰囲気。

一方、太秦の映画撮影所近くで働く小倉嘉子(大西礼芳さん)は、東京から来た、無名ではないが有名でもない俳優の吉田譜雨(金井浩人さん)と知り合うのでした。
ふとした切っ掛けで、譜雨の方言指導とまでは行かないまでも、京都弁の台詞の練習につきあうことになった嘉子は、演技で気持ちをぶつけ合ううちに、譜雨に惹かれていくのでした。

また、8ミリカメラで嵐電の車両を撮影するのに夢中な地元の少年、有村子午線(石田健太さん)は、青森からの修学旅行生の女子高生、北門南天(窪瀬環さん)たちと出会い、彼女は子午線に運命の人を感じるのでしたが・・・。
といったイントロダクションの映画でした。

ドラマチックな音とともに去来する電車や京都の街並み自体も、そもそも魅力的ではありますが、この映画がすごく特別な趣を醸し出すのは、それが三者三様の恋愛物語と不可分になっており、ふとした情景や物音や台詞を介して繋がっている点にもあるでしょうね。

たとえば、帷子ノ辻(かたびらのつじ)の地下通路のゲートがたてる音や、その不思議な地名・駅名の由来。
また、相思相愛の者たちの前に現れるという不思議な車掌の乗る電車。
嵐電沿線の映画撮影所からは、様々なフィクションたる映画が産み出されてきましたが、そんな街の中で、普段、見慣れていたはずの嵐電が妖怪電車と化して、虚実の境を溶かしつつ、人や場所の記憶をも、のみこみながら、摩訶不思議な物語の世界は広がりを見せ、嵐電と共にこの恋愛物語も動いていくのでした。

特に、それらの不思議な世界観の中でも、小倉嘉子役の大西礼芳さんの熱の籠もった圧倒的な演技。

或いは、平岡衛星役の井浦新さんのいつもながらの飄々とした佇まいが画面に映えて良かったでした。

鉄道オタクの有村子午線役の石田健太さんの爽やかな演技も好感が持てて良かったです。

この作品ですが、そもそもが嵐電の駅名や駅周辺の土地の名前の由来が、歴史情緒にも溢れるばかりか、神秘性にも富んでいる点でも、こういった摩訶不思議な設定の映画をも現実味を帯びるかの様なファンタジックな作品へと仕上げてくれているのかなとも思いました。

でも、実際のところ、この映画の解釈は、今作品の主たる製作者の鈴木卓爾監督ではないので私には解りかねますが、私の理解の範疇をも超えた作品でしたが、摩訶不思議な魅力を醸し出す映画であった事はたしかです。
この映画は、観る人の感性を試すようなそんなリトマス試験紙のような作品かも知れないですね。
また、全てを観る人に判断を委ねている映画とも言えるかも知れないです。
ですので、自分の理解の範疇を超えた作品、消化しきれない作品だからと言って一概に否定的な作品の烙印を押すのではなく、何故に鈴木卓爾監督はこの様な演出をしようとしたかと再考することを以て、この作品を通して「芸術とは何ぞや」と考え直す機会になればとも思います。

私も一度観ただけでは理解し難かった作風の映画だったので、もう一度鑑賞したい映画ですね!

※但しながら、地元・京都のミニシアターの京都シネマでは連日超満員の立ち見券を発行するほどの大盛況ぶりですので、なかなか今の時点では容易く鑑賞し辛い環境にありますが、また時季を移してでも、京都シネマにても、新たに追加上映の機会を設定して下さればと願う次第です。

私的な評価と致しましては、
正直なところ、よく解らない、私の理解の範疇をも超えた映画でしたが、嵐電沿線自体の魅力を再認識したり、また、小倉嘉子役の大西礼芳さんの熱量のある演技を目の当たりにして圧倒されたりと、目に見える収穫もあった作品でしたので、五つ星評価的には、高評価に部類する、★★★★(4.0)の四つ星評価とさせて頂きました。

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HALU

4.0先日鈴木卓爾さんが私の通う大学の講義へゲストスピーカーとして来てく...

2019年5月28日
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知的

先日鈴木卓爾さんが私の通う大学の講義へゲストスピーカーとして来てくださいました。その時の鈴木さんの話でおっしゃっていた、観る側に伝えたいことを考えるよりも自分が撮りたいものを撮る、ということが、よく伝わる作品でした。観る人に伝えたいことを表現しようと必死になって無理に感情を動かすのではなく、ただこうしたいと思った作品にしたほうが、何も考えずに引き込まれるのですね。自然と感情が動きました。

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おばら

0.5つまらない

2019年5月26日
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つまらない上に、長い。
誰も得しない映画。

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ああああ

4.5見えないもの

2019年5月25日
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嵐電は、見えないものが見えるところ、見えないものに会いに行くところかもしれない。
見えないもの。
それは、悲しく辛い思い出だったり、心の奥底に秘めた衝動だったり、気がついていない本当の自分だったり。
そして、それが見えたら、それに出会えたら、一歩踏み出せるかもしれないのだ。
新たに踏み出すことは、なにもスクラップアンドビルドである必要はない。
古いものを大切にして、古いものに向き合うことで気がつくこともある。
京都の街並みも、太秦の撮影所も、修学旅行も、8ミリカメラも、夜な夜な現れるキツネもタヌキも、そんなことのモチーフなのだろう。

東京では、どんどん電線や電柱がなくなっていってる。
でも、電線の向こうに見える青空もなかなかきれいだ。
浅草の電線だらけの古い路地から望むスカイツリーも良いものだ。
ふと見渡せば、自分を形作っている何かに出会えるかもしれない。

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ワンコ