劇場公開日 2019年11月22日

「アニメでアニミズム全開!」アナと雪の女王2 N.riverさんの映画レビュー(感想・評価)

5.0アニメでアニミズム全開!

2019年12月3日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

泣ける

興奮

幸せ

始まったところなので物語には触れない。
だが、コンセプトや映像のスゴさだけでも語らせてくれ!
と言わずにおれない本作。

そもそも主人公が女性二人、という点でハナからゲスいビジュアルになるはずもなく、前作にもましてそら美しい映像がもうマッタナシのメジロオシ!
色彩や演出などのソフト面もさることながら、振り返ればトイストーリから始まったフルCGアニメーションもついにここまできたか、と思わずにはおれない数年越しの技術革新の凄まじさに唖然とさせられるばかり。
だからだろう、可能となった「見えぬモノ」の表現や、「水」の表現の豊かさにはブラボーと声を上げたくなるほど。

それはまさにアニメの語源、アニマ、アニミズムの神髄を見せつけられているかのようで、原点回帰するようなこの「アニメーション技術への挑戦」こそ、精霊が登場する物語のコンセプトもろとも本作の見どころ、キモなのではないか、と思わずにはおれなくなるのである。

(12/17 追記)
前回が思春期なら、今回は経てめでたく就職、社会人。けれどこれが私の本当にしたかった仕事? と仕事にも慣れて悩み始めるお年頃が投影されているとみる。
ゆえに荒波という社会と戦い、手名付け、自らしっくりくる場所へ収まってゆく様はまさに奮闘中の人なら共感できる過程そのものかと。アナもまた姉依存から抜けて自らの道を行く姿が頼もしくもある。
壮大な展開にもさることながらテーマは実に大人向け、現代のプリンセスストーリーだとうならされる。

N.river