ダンボ : 特集
【超速レビュー解禁】 ディズニー×ティム・バートン監督を“見てきた”!
“ワクドキ”が止まらない! 圧倒的スケールのラスト「大救出劇」に大興奮!!
映画.com&プロたちの感想は、子どもはもちろん“大人に”絶対見てほしい!!
ディズニーとティム・バートン監督の“最高のコンビ”が生み出した「ダンボ」(3月29日公開)は、マジカルでファンタジックで……心にじんわり染み入るエモーショナルな良作だった! 全2回にわたる総力特集の後半では、本編をいち早く鑑賞した映画.comとライターの視点で、新生「ダンボ」の魅力をたっぷりとお届け。開始直後からワンダーな世界観に飲み込まれ、かわいらしいダンボに癒され、ダイナミックな飛行シーンに心躍り、温かなドラマに涙が……。純粋無垢な子どもたちはもちろん、大人たちにも夢見る心を取り戻させてくれる“至福”の2時間が、確かにそこにあった。
【映画.comレビュー(ネタバレなし)】 “期待値”超えてきました!
見てきた直後──要点をまとめるのでとりあえず聞いてほしい
ディズニーとバートン監督が組んだとなれば、観客の感性を十二分に刺激し、記憶と心に残る映画になることは疑いようがない。しかし、映画.comの率直な感想を言うなら、本作はその高い“期待”を、優に超えてきたといえる。言葉にするのがもったいないくらいの胸の高鳴り。心がふっと軽くなるような愛おしさ。映画.comが本編を見ている最中に感じた“ワクワク”と“ドキドキ”を、以下に記す――。
名作アニメーションの実写化にあたり、「ダンボと人間の友情」というエッセンスを新たに追加したことで、ドラマ性とスケールが大幅に進化。色彩豊かなサーカスの場面や、圧倒的スケールで描くアクションシーンに心躍り、「そのままでいい」という監督ならではのメッセージに感化され、見終えた後には優しい“余韻”と“幸福感”を持ち帰ることができる。きっとあなたにとっても、この映画と過ごした時間は、特別な“思い出”となるだろう。
【映画のプロ×3 徹底本編レビュー】みんなはどこに「グッときた」?
今度のダンボは、楽しめて深い! 繰り返す、これは大人にこそ勧めたい!!
常日頃から良作・傑作に接している映画ライターたちは、本作をどう受け止めたのだろう? “テーマ”“メッセージ”“スケール感”……注目したポイントは三者三様ながらも、皆に共通していたのはこの映画に対する高い「満足感」! どの方向・角度から論じても違った面白さが見えてくる、これこそが、本作の“懐の深さ”の証明だ。子どもたちはダンボが奮闘するピュアな物語に魅了されるだろうし、“のけ者”たちが輝くドラマは、大人の観客こそ深く染み入る部分。誰が見ても、刺さる部分が必ずある。
アニメーションの実写化と言っても、正直「子供向けでしょ」って思ってました……が! 蓋を空けてみたら、あれ? めちゃくちゃ心に響いてる! 子供の頃にサーカスや遊園地で経験したワクワク感が甦ってきたというか、「ダンボ、飛べ!」「ダンボ、頑張れ!」って、自分もサーカス団の仲間としてダンボを応援! 気づけばどっぷり作品の中に入り込んでました。
監督のティム・バートンをはじめ、幼い頃にダンボに触れてきた大人たちが、大人になった今こそあの感動を伝えたい、あの世界を実写化したいと思って作られたこの映画。その情熱って、子供時代を経た大人だから感じ取れるものであって──子供と大人、両方の目線で見られるのはもちろん大人だけ! このファンタジー・アドベンチャーは、大人に効く心のサプリ、疲れた心と磨り減った心、しっかり潤いましたー!
実写版を観て感じたことは「そのままの自分を受け入れる」というメッセージ。大きな耳のせいで笑い者になったダンボはもちろん、戦争に行ったサーカス団のスター・ホルトが片腕を失い帰ってきて、以前とは違う扱いを受けるところ。また、彼の子ども達は、父の留守中に母を失い、サーカス団ではぐれ者扱いにされている、など。人間も動物も、ありとあらゆるアウトサイダーが描かれていることによって、個々それぞれが違っていること自体が美しく、それを尊重し合うことが素晴らしいことを教えてくれる。感情の起伏、心のひだの一つ一つまでが明らかにわかる演出は、これまでもマイノリティを優しい眼差しで描いてきたバートン監督らしい。さすが!
飛ぶことは「自由」の象徴だ。この映画では、子ゾウのダンボが大きな耳を翼のようにはためかせて宙を飛ぶ。どこか不器用に、バッサバッサと耳とカラダの重さが伝わってくる飛翔シーンは、ダンボの純真な人となり(ゾウとなり?)まで表しているようで本当に素晴らしい。そして空中ブランコの曲芸師コレット(エバ・グリーン)がダンボに乗る姿の美しさ。この躍動感は、大きなスクリーンで体感しないとゼッタイに損!
オリジナルアニメーションでは終盤でようやく登場したダンボの飛翔シーンを、今回はメインの見せ場にしている。それはここに「ダンボ」という作品のテーマが凝縮されているから。容姿のコンプレックスなど様々な抑圧の中、「自由」を得て解放される喜び。「ダンボ」に本物の愛情を持つティム・バートン監督ならではの素敵な実写化だ。