「幼い頃に見た「くまのプーさん」の続編。大人になったそこの貴方こそ見るべき映画」プーと大人になった僕 桜さんの映画レビュー(感想・評価)
幼い頃に見た「くまのプーさん」の続編。大人になったそこの貴方こそ見るべき映画
自分は幼い頃からディズニー作品をよく見ており、特に「くまのプーさん」と「フィニアスとファーブ」は自分の中のお気に入りのアニメだった。
映画はあの名シーンから幕を開ける。
いくつになっても忘れない。そう言って幼いクリストファーロビンは100エーカーの森からいなくなってしまう。
それから何十年も経って、立派な仕事を任されまさに「仕事人間」となったクリストファーは、多忙な仕事に追われ続け、家族との時間をおざなりにしてしまう。
その光景を見ていると、自分は日本人を見ているような気持ちになった。
四六時中時間に追われ、毎朝ぎゅうぎゅうの満員電車で揺られているような、そんな我々日本人を。
そんな中、クリストファーはかつての親友であるプーさんと再会を果たす。
クリストファーはプーさんに言う、僕はもう子供じゃない。変わったんだ。もう君とはいられない。
そんな大人が、「何もしない」ことの素晴らしさ、大切さをプーやその仲間たちに教えられる。
確かに、そうも言ってられないのが世の中だが、我々もたまには何もせず、のんびりと大切な人と過ごす時間を作らなきゃなと、見ていた側も教えられた気がした。
仕事よりも何よりも、家族や仲間達を大切にする方が、何倍も大事だ。この映画はそのようなテーマの作品だと感じた。
内容も勿論感動したが、なによりあの幼い頃大好きだったプーさんが戻ってきてくれたことの感動も大きかった。
この作品は、プーさんファンであったり、かつてあのアニメーションを愛した人達には必ず見て欲しい。
音楽であったり、アニメーションの頃のなんともいえない柔らかい雰囲気がしっかり再現されており、最初予告を見た時の実写への違和感などは全く感じることもなく、日本映画の実写とはレベル違いで、さすがディズニーといったところだろうが、実写がしっかり上手くいっていた。
勿論アニメーションの頃のプーさんを知らない人も、あの愛らしいキャラクター達には魅了されるだろう。
偏見や抵抗に流されずに、純粋な気持ちで、是非見てもらいたい作品だ。