「仕事に疲れ切った大人へ」プーと大人になった僕 テツさんの映画レビュー(感想・評価)
仕事に疲れ切った大人へ
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見終わったあと、温かく前を向けるような映画だった
お馴染みくまのぷーさんを実写映画化!と聴いたときは不安要素も多かったが「大人になったクリストファーロビン」を描くとは…
物語としてはプー達と別れ、学校・恋愛・結婚・戦争・就職…と大人へとなってしまったクリストファーロビン
いつしか仕事に忙殺され、家族との時間も取れず、バラバラに…
そんな時、突然現れたプーと共に再びあの森へと行くことに…という物語
大半の人が一度は見たことがあるであろう「くまのプーさん」
幼少期のクリストファーロビンとプー達の別れから始まるオープニングはどこか懐かしい光景を見せてくれるよう
そこから大人になったクリストファーロビンは仕事に追われている現代の社会人として描かれており、仕事してる人間には共感する部分があるだろう
そこでやってきたプーやその仲間達との交流で次第に“あの頃の自分”を取り戻していくようなクリストファーロビンの表情の変化が印象的。演じるユアン・マクレガーの演技が光る
プーがあまりにまっすぐな瞳で語りかける質問や発言は忙しさに疲れ切った人々に突き刺さることだろう。
これを下手な人間が言うのでは無く「プー」というキャラクターの素直さ、真っ直ぐさで言ってくれるのが、クサくなく人々に届いてくれる
“ほんとうに大切なもの”、“何もしないことが最高の何かになる”
見終わったあと、そんなことについて子どもの頃の素直な気持ちで考えられるような、仕事に疲れた大人達にそっと寄り添ってくれるようなステキな映画だった
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