来るのレビュー・感想・評価
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ジャンルをホラーと言わないでほしい
怖そうだな とかなり期待して観ましたが
おふざけ要因満載で 始まって間もなく「ハズレ」だなと感じてしまいました💦
かつての「伝染歌」のような、
ジャンルは「ホラー」の括りで、予告も とても怖そうなんだけど 全然怖くない感じ(笑)
ホラーやオカルトのジャンルの映画ファンで、それなりに怖さを求める人なら 私のように がっかりしてしまうかもしれません。
こういうのは「ホラーコメディ」などという感じのジャンルにしてもらわないと💦
もちろん素晴らしい作品なのだろうけど 私は楽しめなかったです(笑) 途中で帰ろうかとさえ思いました。
全体的には描写や音楽がカッコ良かったです。
自分的に面白くないと感じた映画でも、まずは「観る」ことが大切だと思うので 鑑賞できて良かったです。
そう"来る"か~~~!
とにかく派手!ド派手!
CGをふんだんに使った迫力のあるホラーシーン!
スタイリッシュな見せ方!
凄惨な場面と不釣り合いなBGM!
ビビッド!サイケ!ポップ!ロック!グロ!
個人的に派手派手ド派手!な除霊シーンがオタク心を擽るしっちゃかめっちゃかっぷりでテンション上がりました卍
俳優さん達も当たり前だけど凄く凄く演技が上手で、
だからこそ、非常に勿体ないな~と思ってしまいました。
原作読んだ視点で意見すると、ここまで原作が凌辱されてると最早一周回って凄く面白いものに見えてくるなと……
これは壮大で盛大な二次創作、というか最早三次創作、みたいな。
"エンターテインメント"を重視しすぎたのか、折角の原作の社会風刺や問題視されている点が、変な風に書き換えられてしまっているなと感じました。
原作未読なら楽しめるか?と言われると、そうかもしれない。見せ方がとにかく派手だから。「新感覚ホラー!なんか育児問題?とかも表現されてるし、ホラーだけどホラーじゃない!すごい!」ってなるのかもしれない。とっても大衆向けな話題性がある仕上がり。画面の圧が凄いから、見せ方も凝ってるしカッコいいから、現代の問題にも割りと時間をさいて描こうと努力してるから、役者さんが現代の問題を熱演しているから、そういうとこだけ観ると普通に、面白いかも、と、思う。
でもなんていうか、作品における女性表象があまりにもお粗末で悲しくなった。という話。そうやって言っちゃうとちょっとフェミ臭いけど。
原作だと男性と女性が対立しきっていなくて、
悪としての人間を悪と見たとき、それがたまたま男性だったり、
どちらも信念があるゆえに空回りしてベクトルの違う失敗をしてしまっていたり、
子供を持てないことがカップルのどちらのせいでもなかったり、
結婚して子供を持つことが素晴らしいことであるかのように語る人間にうんざりする人間がいたり、
今問題視されていることに対して攻撃的でない印象を受けた。
でも映画は、なんかちょっと違う。
感想検索したら比較的肯定的な感想が多くてびっくりしたので、自分のマイナス寄りな意見も述べてみたいな~と思って初めてレビューします。お粗末な映画とかエラソ~なこと言いながらこの感想自体がお粗末です。すみません。
以下ネタバレ
※あくまで映画も原作も一回観た(読んだ)程度のうろ覚えの個人の感想※
①真琴がキャバ嬢な要素、いる??????
原作だと1ミリもキャバ嬢ではない。バーでバイトしてる設定。映画内でもキャバな捏造設定は1ミクロンたりとも活きてない……あとここぞとばかりに刺青彫りまくってるキャラクターにされてたのが、なんだかなぁ……監督の偏見のようなものが透けて見えるというか……
②香奈という女性の処理が雑
(原作)
イクメンぶる夫に振り回され精神的に疲弊。それでも娘との時間を大事にしようとして、夫の友人に夕食の誘いなどされても頑なに応じない。夫が死んでホッとするも、夫が夫なりに命を懸けて妻と娘を守ろうとしたことに自ら気が付いて「夫が命を懸けて守ろうとした娘」を守ろうとする。娘を一度連れ去られるも死なない。(死なない。)
(映画)
イクメンぶる夫に振り回され精神的に疲弊。その結果育児放棄・男遊び(夫の友人と。夫が死ぬ前から不倫してた)に走る。
"ぼぎわん"襲来の気休めに玄関に盛り塩を置く野田に「今更言っても遅いかもしれないけど、それでも夫さんは命を懸けて妻と娘を守ろうとしたんですよ」(的なニュアンスことを)と言われるも、彼が去った後に塩を皿ごと踏み潰し嘲笑。無惨に"ぼぎわん"に殺される。娘は連れ去られる。
家庭崩壊→育児放棄→男遊びでケバくなる女性、の図が安直すぎて監督の先入観?が透けて見えるなと(必ずしも嘘の図式?ではないけれど)。しかもそういう女性が"何かよく解らないものに殺される"処理がされているのがなぁ……
家庭崩壊したのって、香奈だけのせいじゃなかったよね?
確かに秀樹も殺されるという処理がされてるけど(原作でも確かに死ぬ)、なんかこれだと「家事育児を放棄して『女の子はいつだって可愛くなくちゃ!(※映画のセリフ)』と男遊びに逃げた母」が殺されたように見えてしまう。オマケに男(夫)の努力を男(第三者)に伝えられるけどそれに気付けない愚かな女(妻)、みたいな……片寄った見方しすぎ?
③映画における"ぼぎわん"
そもそも"ぼぎわん"は、ブギーマン、つまりお化けっていう漠然とした恐怖でありながら、
原作だと「夫の酷いDVで三人いる子供のうち二人亡くし、一人は指に火傷を負う怪我をして、それでも我慢して我慢して、我慢しきれず夫を恨んだ妻」が呼んだものってなってる。
秀樹の祖母が呼んだものが、巡りめぐって秀樹の祖父も、秀樹も津田も惨殺していく。
昔は当たり前だった容赦のないDVや、そのもっと昔当たり前だった口減らし、現代で問題とされている児童虐待、その他もろもろエトセトラエトセトラの暗いものが"ぼぎわん"な筈なのに、映画では結局"ぼぎわん"が何なのかさっぱり解らない。メタファーが微塵も感じられない。
本当に一体何を伝えたかったの……?
映画もどうしたって尺というものがあるから、原作の良さを100%映像化できるとは最初から思ってない。
それにしたって、それにしたってこれはないんじゃないかなぁ……と、思った捏造要素や改編がわんさか。
ほんとはもう少し指摘したいけど問題点ありすぎて疲れた
勿体なかったです、何から何まで。普通に楽しめたシーンがあっただけに惜しい。奇をてらった表現も面白かったのにな。
でも、この映画があまりにも評価され過ぎるのはちょっと悲しいかも。
ラストも謎のオムライスの国だしね……あれが中島監督の味なんでしょうか?(告白も原作読んでたからがっかりしたけど、パコと魔法の絵本は素直に感動しました)
映画から原作に興味を持つ方が増えると良いな。
『ぼぎわんが、来る』という小説を、平成も終わる今、角川さんがホラー大賞に選んだことに、大きな大きな意義があると思うので。
正直に。
正直に言います。 よく分からなかったです。 中島哲也作品だとか、 ホラーだとかサスペンスだとか、 そういった前情報をあんまり持たず、気にもせず、 なんとなく観てみた1人の人間の素直な感想です。 豪華な俳優陣 映像もチカラが入ってる。 でも見終わった感想は、 ⁇ 分からない自分が悪いのか。 見る人を選ぶのか? 見ている最中は これどういうこと? どうすんの? と先の展開が気にならなくはなかったので その点はスクリーンを凝視することはできました。 とはいえ、見てよかったかと言われると、 よかったとはいいづらく。 とにもかくにも、 私には理解ができない、そんな作品でした。
さすが中島監督の作品!
とても面白い‼︎ スケールの大きい映像、音楽、普通の映画では考えられられない、ぶっ飛んだ映画だ。 妻夫木さんと黒木さんのシーンは結構長かったが、とても大切だったと思う 「告白」もそうだけど、あれほどリアルで人間の闇の部分を出せるのは、中島監督しかいない! とても恐ろしくて、色々な意味で心が揺さぶられた映画
「ぼぎわん」は来なかった
原作「ぼぎわんが、来る」は既読。
傑作とまではいかないが、普通に楽しめたので
映画化されると聞いて楽しみにしていた。
しかも監督は中島哲也氏。映画「告白」を原作未読のまま劇場で鑑賞し、度肝を抜かれた体験をした身としては
否が応でも期待値は高まった。
そしていざ鑑賞してみたが…
これは原作を読んでいたからなのか、
はたまた期待し過ぎていたからなのか―。
観終わった後、残念というか失望というか怒りというか、
とんでもない感情を抱く結果となった。そしてタイトルから
「ぼぎわん」が葬られた理由もわかった気がした。
恐らく中島監督は原作を読んで興味を持ったのは
小説で描かれた「家族」になりきれない大人たちや
過去に傷を持った人たちだったのだろう。
「ぼぎわん」は自分にも扱えないか、
もしくは関心が持てなかったのではないだろうか。
だからこそ前半での葬式や津田(青木)との飲み会、
後半でちょろっと比嘉姉(松)に語らせた程度に収めたとすれば
納得がいく。でも、そこは重要視してくれよ…。
あと、冒頭で田原の旦那をすぐ嘘つきとばらすのはダメだと思う。
原作通りにする必要はもちろんないのだが、これだけ改悪する形に
なってしまうのであれば、担当してほしくなかった。
原作者はどう思っているのだろうか。本音が聞きたい。
ちなみに、配役はまあ悪くはなかった。
原作既読組としては松たか子は合っていなかったが、
映画だけで見れば中島監督の要望を反映していたと思うので
悪くは言えない。
また、さすがに映像はポイントポイントで惹かれたので、
非常に勿体なかった…。
ほんと、「なんだよそれ」って感じ。
裏を読んだつもりでしたが、まんまと予告編に騙されました。 ドキドキした。 ハラハラした。 息を飲んだ。 のめり込んだ。 斬新。 何もなかった… でも予想通り。 私の感性には何も来なかったです。 最後のセリフがこの映画のコンセプトを言い当てている。 「エンタテイメント」って「娯楽」という意味。 そもそも映画は娯楽です。 監督のお遊び?って感じでした。
映画の鑑賞平ネタバレあり
たまたま、目にかかった映画なんだけど
この冬にホラーって珍しいなと思った!
ホラーは夏に観る映画じゃん?
でも、この間テレビのスッキリで岡田と松たか子が映画の宣伝してた時少し気になってた
俺様リング2からホラーは観てない〜
まじ、今も貞子の歌歌うと出てきそうで、怖い!
でも、この映画はそれを連想させてくれたから、ちょっとだけ怖かった最後の鑑賞では
何故か海外のホラーってグロイじゃん?
東洋のホラーは呪いとかお化け系じゃん?
東洋のホラーは精神的にやられるから、いままで否定してたな
でも、西洋のホラーはサウンドと画質に魅了され色々観たんだ
しかし来るはリング以来超ご無沙汰くらいなんだけど
観ながらグロイさも画質も音響にびっくり
妻夫木の死はちょっと可哀想だった
そして、小松もあんな死に方は可哀想
俺はこの映画を観ながら続編が出ると予想した!
何故って言うと謎だらけなんだ!
何故昆虫?何故?チサ?どっちが浮気?
見せしめ?謎だらけ!だから次は来るの解釈編出るんじゃ無い?
後、海外映画のホラールが混じった気もした!
エクソシックス悪魔に取り憑かれる映画があるんだけど
それを退治する側が映画の後半から登場する謎の女が正にその役!
その女も謎だらけ!
ズバ抜いた霊能力者なんだけど!最後何?謎!
そして、何であんなに強いの?それも謎!
結構映画は見応えがあるんだけど!
だけど?謎が多過ぎて〜次早く作って欲しい!
私の鑑賞は以上です。
観ても損はしない映画だと自分は思います。
日本のホラー系の新しいジャンルの開幕でしょう!
好みだが終盤は和製ホラーの域を出ず
大手企業に勤める田原秀樹は妻と子を持ち順風満帆な人生に見えた。しかし、虚飾に満ちたその人生に強大な怪異が迫り…。 ホラー大賞を受賞した小説の実写化。このジャンルにありがちなラストの雑さが気に入らないが、序盤の登場人物に対する嫌悪感や演出は独特かつ非常に好みでした。 岡田准一はやさぐれ格好いいし、小松菜奈は可愛いし、松たか子のキャラポジション大好物だし、妻夫木聡のクソ感凄いし、監督の中島哲也やりたい放題だし、本当にエンタメ性抜群なんだけど怖くはあまりないし終盤はパワーで押し切ろうとしてて『貞子vs伽倻子』みたいな鑑賞感でした。
これは鏡や。俺はお前なんや!
途中、あれ?SPEC?とか思う場面もあったけど、いやこんなエグくはないな、と。怖いというよりは気持ち悪い。むしろ、そこはユリゴコロに近い感想かな、と。 普段、ホラーを避ける自分が観ようと思ったきっかけは配役ではあったが、結果、そこまでして観なくてもよかったかな、と。 ヒデキは楽天家なのか、無神経なのか、どこか不愉快な人物であり、言ってみればただのエエカッコしいだけなんだろうけど、なんかもうちょっとはっきりしない。そして結局、「アレ」が強すぎるのか、霊媒師がそうでもないのか。じゃあそのあとどうなっちゃうのか。、、、いろいろとモヤモヤが残ったわけで。 ただ、全ては現実ではなく自分自身の中で起きていること、という別の観念から映画を見てみると、ちょっとこの映画に面白みを感じた。
トレンディーな俳優たちのロックンロールなホラー
前半、生温くて気持ち悪い家族ごっこを観せられ、きちんと妻夫木夫妻ネグレストを考えさせて。(この部分を長いと書いてるレビューが多かったけど、これだけの話で撮っても面白い一本の映画になるぐらい良かった) そして中盤?あたりで明らかにホラーのスイッチが入ったとこがあって、そこからはなんかロックに感じたなー 霊媒師のアベンジャーズが集まったり、松たか子がSっ気たっぷりなキャラやったりで楽しかったです。
エンタメ・サイキック・ホラー「来た〜」💖
ジャパニーズカルチャーが有ればこそ誕生した新感覚ホラー(大友克洋 的)!キャリーバックを引く、松たか子演じる琴子がキャラ立ちしていてメッチャカッコいい😍 “リング”の様に新しいジャンルのジャパニーズ・ホラーとしてハリウッド映画にも大きく影響を与える作品だと感じました。 いつもの中島 監督作品の社会派+ダークファンタジーとはまた一味違うワールド感に鳥肌物! 一般的な脅しの多いホラーではないので、ホラーが苦手な人も楽しめるかと思います。もう一度劇場で観たい💖 ただ一つ…キービジュアルのポスターがまるでイメージじゃないのが残念、なぜ?
緻密な余計な一言
その一言が人を傷つける。その何気ない考え無さが誤解と憤懣を生む。緻密に人間の裏表を描く中島節は健在で、前半のドラマは引きこまれた。しかし、いかんせんホラーとしての面白さや怖さに欠ける。
●原作は不気味な「ぼぎわん」が迫っている事が恐ろしかった。「ぼぎわん」という固有名詞を与えた事で、モンスター性が高まった気がする。映画はあまりそこを取り上げない。タイトルが「来る」なのだから。だから不気味さや危険性を感じない。
●お化けの出し方も怖くない。固有の形が無く、それでいて影だの音だの騒がしい。ある種、子供の肝試しのような脅かし方だ。原作はまるで違う。戸の向こうにぼんやりと立って「ごめんください」と言う。人か?人にしてはおかしい…。訪ねてくるのが人でなかったらって恐怖は誰でも想像したことがあるんじゃないかな?
●最後の対決は原作にはない盛り上がり方で、工夫が見られた。が、やはり怪物の出し方がつまらない。いや、そもそも原作の口が襲ってくる怪物もそのまま映像化したらマヌケに見えるかもだが。でも観客としては怪物の姿がどのような物か期待していると思う。最後まで「来る」が何なのかわからず消化不良、といったところか。
ホラーとしては不満だが、裏表のある人間ドラマとしては楽しめた。
来る とは?
観終わった後、ふーん(゜д゜)ってなった。
なんとも言えない感情。良くも悪くもない感じ。
ハマる人にはハマると思うし
ハマらない人にはハマらないだろうなぁ。
私はどちらかと言うと後者ですが、友達は大絶賛でした。
でも観たかったので観れて良かった!
怖くないホラー映画
私はホラー映画は苦手です ですのでホラー映画絶対に観ないのですが この作品は予告編を観る限りでは 怖くない感が溢れていました それに大好きな中島監督なので観ることにしました 結果 やはり怖くなくて 娯楽作品に仕上がっていました 妖怪退治に近いような作品でした ですので ホラー大好き人間の人には物足りなく 怒りが出ても仕方ないなと思います 余談ですが 私は依然「セブン」(ホラーではないですが)と言う洋画を観て 怖くて怖くて夜も寝られないくらい怖かったのですが 友人が「セブン」は怖くなくてちっとも面白くなかった!と 言うのです。あれには驚きました(笑) この作品も怖さを期待してはいけない作品です この作品の中で ばけもの退治をする小松菜奈 松たか子が かっこよくて 良かったです!! クライマックスのシーンは大好きでした!! (怖くないのです) 物語が進むにつれて えーなんで かんで こうなるの!!と 展開がわからなくなり(これをネタバレするのはまずいので) 最後まで目が離せませんでした しかしこの作品 クズ野郎がごろごろ出てきますが 最後は 救われた感があり少しはほっとしました 中島ワールド全開の作品でしたね
来たのかなぁ…?
中島哲也監督の作品は好きだ。
『下妻物語』から『告白』まで、どれも甲乙付け難い。
世間的には酷評された『渇き。』も、邦画にしてはなかなかのバイオレンス・ハードボイルドで、嫌いじゃない。
その『渇き。』から4年振りとなる待望の新作は、監督初のホラー。
鬼才がどんなホラーを魅せてくれるのか、年末のラインナップでも特に期待し、楽しみにしていた。
もう一度。中島監督の作品は好きだ。
だから、はっきり言ってしまおう。
今回は、来なかった、と。
クソつまんねぇ!…と、バッサリ切り棄てるほどではない。
それなりには面白い。
が、賛否両論レビューも頷ける。
あらすじからオカルト系(と言うか、和独特の心霊系)と思うが、そうでもあり、そうでもないような…。
かなり癖のある怪作であり、ハマる人はハマるし、ハマれない人はハマれない。
そもそも、この鬼才監督がドストレートなホラー映画を作る訳がない。
事実、描かれていたのは、人の心の闇。
結婚生活の失敗、家庭の不和、偽り、見栄、育児や家事のストレス、虐待…。
それらは、人の弱くて脆い心に取り憑き、蝕み、惑わせ、苦しめる、悪しき何かの仕業のように解釈も出来るし、それを具現化した描き方もユニーク。
ブラック・コメディでもあり、シビアで風刺的な人間模様ドラマでもある。
途中までは良かった。が…
クライマックス、遂に“あれ”と対峙。
スペクタクルなお祓いシーンは何だか笑えてくる。
それはまだいいにしても、いざ対峙が始まると、大量の血糊や大袈裟な演出や音響、VFXなどで誤魔化してるようで、こけ脅し感半端ない。
で、結局“あれ”は来たのか…?
来たんだろうけど、よく分からなかった。
“あれ”も何だったのか…?
はっきりとした正体や謎も明かされないまま、観客に丸投げ放り投げ。
何だか、頭がクラクラ疲れただけ。
豪華キャストたちは怪演を披露。
妻夫木のイクメンやってます&幸せアピールは見てて本当にウザイし居る居ると思わせるし、新妻・黒木華の心身衰弱していく様はさすがの名演で、まだ独身の筈なのにリアル。
パンクな小松菜奈はイメチェン、そしてキャストで誰よりも異様さと存在感を放つは、松たか子。
日本最強の霊媒師で、日本のお偉い機関さえ頭を下げる。常に無表情、無感情。この姉さんが一番怖い気がする…。
周りが個性あり過ぎて、一応主役の岡田クンは影が薄かった。
演出も作風も映像も選曲も、中島センスの異色のエンターテイメント。
でも、ラストの岡田クンの台詞が、本作の率直な感想を表していた。
かと言って、これで中島監督の作品が嫌いになった訳じゃない。
中島監督にはまだまだ“来る”事を期待している。
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