来るのレビュー・感想・評価
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昭和風斬新ドラマ(ピリ辛)
賛否激論の中、行きました。
否→ 確かにホラーとして観るとチグハグだし、夫婦を取り巻く人間群像も二時間超えにしては中途半端。話を重視するには苦痛。
賛→ 恐怖シーンで斬新カットの中島節炸裂。(話を薄っぺらにする要因だが)シャープな編集で次テイクの洪水で邦画にありがちなダラダラ度一切なし。ミスキャスト有無別として全員演技最高潮。
ま、いろんな意見が出るのはいいと思います。
俺的には、想像してた内容とはいい意味逆で、東宝作品というより、松竹カラーだと思います。前半の結婚までの夫婦の類いや、その真相表現なんか、全然普通のドラマでホラー度皆無だったし、後半は、ん・・・なんていうか仮面ライダーみたいな・・・ん・・・ウルトラQみたいな・・完全「昭和」的なエンタメなんですよ・・これ(笑)
この表現を今の平成域に「おもしれ~!!」と言わせるのは酷かな。
松たか子がしゃべる度に嵌ったし、依頼人の岡田にパンチ喰らわせ、柴田が「琴子ちゃん・・・」と言うとこ最高でした。あとファブリーズ!!
公開一週でブタコケ炸裂だ。クリスマス・年始に公開したのは痛いわコレ(笑)誰もこんな話この時期に求めてねぇちゅうの!東宝の賭け「コワいでしょ」
関係ないが、一番怖かったのは子供時代の妻夫木を脅す少女が、下妻物語の頃の福田麻由子そのまんまで・・・
美味さ100倍オムライス
「溜め」と「爆発」のバランスが上手いジェットコースターホラーエンタテイメント。
オカルトホラー的にもサイコスリラー的にもバトルムービー的にも味わえて美味しさ100倍。
ケチャップソースもデミグラスソースも明太子ソースもかかったオムライスのような。オムライスの国に行ってみた~いな♪
上塗りだらけの夫、苦労続きの妻、寂しい子供、頼りがいのある民俗学者の友達、実力不足な霊媒キャバ嬢、胡散臭いライター、圧倒的実力を持つ霊媒師。
視点や中心に据えられる人物が目まぐるしく変わり、それぞれの裏の顔とそのまた裏の部分まで見せてくれるのがとても面白かった。
一番面白いと思ったのが、田原夫婦の対比。
まともに育児に参加せずキラキラした部分だけを切り貼りして創り出す秀樹。
わざとらしく笑顔で固めて嘘の上塗りを重ねる彼は、自分のその行動に特に後ろめたさも感じておらず純粋に空っぽな理想像を建てている。
しかし「あれ」に襲われてからはしっかり妻と娘を守ろうと必死になっていて、建前の奥の奥のほうには家族に対する愛が垣間見える。
家事育児に協力的でない夫と言うことを聞かない子供に挟まれノイローゼになる香奈。
頑張って色々とこなし苦しむ姿に共感と同情も覚えるけれど、その中に隠しきれない子供や回りの人間への嫌悪がありありと見て取れる。
どんどん家族への愛が薄れてくる反面、自己愛が強まり薄い顔に濃い化粧を塗りたくる彼女に序盤の秀樹に似たものを感じた。
血まみれのトイレからはみ出す香奈の最後の笑顔よ…。
どの人物も一癖も二癖もある者ばかり。
表面も裏面も気持ち悪くてゾッとするけれど、誰のどの要素も多かれ少なかれ自分の中にも見つけることができる。
誇張しつつもリアリティと身に覚えのある感情がビシビシと刺さってくる、人間の心の弱さと隙の描き方が絶妙。
そこに入り込む「あれ」。
人間の魂を欲する悪魔のような存在なのかな、悪霊的な。悪魔よりフワッとしてて良いな。
ザ・ジャパニーズホラーな演出や化け物との追いかけっこのような展開がスリリングで面白い。
てっきりマンションの田原の部屋にだけ来るのかと思っていたら結構フットワーク軽いのね。
そして案外パワー系の襲撃方法が好き。
妻夫木聡のはらわたが見られるとは思わなかった。最高。欲を言うなら岡田准一のはらわたも欲しいところ。
何よりも大がかりな祈祷シーンの素晴らしさよ!!
いくつもの宗教観が入り乱れ、強烈な力とリズムと混沌を感じてトランス状態になる。
映像と音響と演者の迫力が合わさってグワングワンに振り回される気持ちよさ。
もう狂おしいほどに好き。大好き。最高です。天晴れ。
やっぱりお祓いはこうでなくては。十字架をかざし水ぶっかけて現代の言葉で語りかけるだけじゃ駄目なのよ。ピンと来ないんだよ。アジア文化万歳。
ポップな作風ゆえにジメジメした暗さや重くのしかかる狂気は感じられなかったけど、楽しさで言ったら満点。
この儀式をここまでのお金と大キャストを使って作り上げてくれたことに感謝しかない。
完璧に見える琴子が儀式の最中に少し揺らいで弱さを見せたのも良かった。強いだけの人間なんていない。
野崎と真琴の寂しさと知紗の寂しさをうまく掛け合わせたラスト、これからどう生きていくんだと不安はありつつ綺麗な結末だった。
悪霊も人間も怖い。
怖くて楽しいものだと改めて思う。
家族、恋人、友達、職場。様々な人間関係と日常に潜む些細で自覚の無い悪意の鋭さがさり気なく炙りだされる。
人間の多面性を表に見せて、それを別に否定していないのが良い。
どんな人にも色々な面があって、でもそれで良いじゃないと言われているような空気を感じる。
最も、度が過ぎたアンバランスには災いがやってくるものだけど。
原作未読。読んでからもう一度観ようと思う。
中島監督ならではの演出が強く、それが非常にハマっていた。
個性的なキャラもカラフルに染まった作品の中で変に浮くことのない収め方が見事。
一瞬だけ間延びして感じられた部分があったのは残念だけど、それもその後のために力を溜めている狙いと思えば良い。
ポップでダークなショーを観たような爽快感と達成感があり、とにかく楽しかった。
関係無いけど、鑑賞後ふと気づくと自分の腕に薄い切り傷のようなものを発見した。
痛くもないし血が少し滲んだくらいの軽い傷だけど、全く身に覚えがなくて妙に恐ろしい。気付かないうちにどこかに掠ったんだろうが…。
もしかしたら「あれ」の噛み傷なのか⁉来たのか⁉︎と内心大騒ぎ。しばらく鏡と刃物を近くに置いて用心していようかな。
芋虫ドバァ。
2018.12.25 原作読了後、再鑑賞 追記
やっぱり楽しすぎる。
原作に伴いつつ色々な要素を抜粋し映画の枠の中に昇華されていて、実写化としてかなり上手いと思う。
オープニングのかっこよさが素晴らしい。
「乱杭歯」「魔導符」などの単語について、初見時拾いきれていなかったことに気付いた。
らんぐいば、まどうふ、と言われてすぐ変換するのってなかなか難しい気もする。
魔導符については野崎からほんの少し説明的なセリフが入るけど、乱杭歯についてはポンと出てきてそのままだったことが少し気になった。
私の知識が無いだけではあるんだけれども。
やっぱり祈祷シーンが楽しすぎる。
よく見ると韓国の儀式も入っていたりして、アジア最高の気持ちがさらに高まった。
秀樹の精神構造は考えれば考えるほど面白い。
津田に関してももう少し掘り下げたかったところだけど、あのキャラ好きだな。
2部作ホラー。。。?
豪華な役者陣。
時間とお金のかかった演出。
虫、血、得体の知れない何か。
迫り来る。嘲笑う。騙す。
全てを超越した怪奇現象を生み出す"あれ"。
130分ほどある映画で飽きさせないようにストーリーが移り変わっていく。
黒木さん、妻夫木さん、岡田さん、青木さんは見事な演技だと感じた。
、、、と上記だけ見たら聞こえはいい。
ただホラーと謳っていて致命的なのは怖さが全くないことだ。ホラー嫌いな人でも恐らく怖い箇所は全くないだろう。予告動画からも感じる恐怖感のなさ。
それだけでこの映画は大きくマイナスと言わざるを得ない。
色々な伏線を散りばめたが回収しきれてない気もする。
家族のくだり。浮気からのくだり。そして、除霊と。
話が一貫してるようでしていない為、フワフワしてるように感じてしまう。
そして、結果最後の10分。
あそこで大きく印象を落とす。
除霊からのオムライス。
雪景色の中の先の見えない終わり方。
残念ながら満足するとは言い難いのではないだろうか。
だが、ひとつ言えるのはスーパーの店長感が凄い伊集院光さんと、異様に佇まいがしっくりくる柴田理恵ださん。
ホラー……たぶん違う……
ラストの一言が。
だ、誰が主人公?
柴田理恵を最大級にかっこよくした映画がこちらになります
甘からず辛からず面白からず…
来なかった、残念
この監督は
虫嫌いな人は鑑賞注意
原作未読。
画面や演出が派手でその点は見応えあり。
妙に癇に障る夫役の妻夫木聡の演技が絶妙。
口から出る芋虫は、前半から中盤にかけてさりげなく散りばめられている人間の悪意や底意地の悪さのメタファーなのだろうと思う。
ホラー演出は単調でちょっと飽きる。血飛沫、血の手形がバン!!とガラスにetc.
そしてみんなとにかく死ぬ。派手に死ぬ。
個人的に、沖縄のシャーマン婆さんたちが遠くで死に、何かを感じた祈祷師の爺さんたちがやにわに電車の席を立ち、平静な様子で「(まとまっていると周りの一般人に危害を及ぼす&全員やられると祓いに行けなくなるから)分かれた方がいいなぁ」とほうぼうの駅で降りていくシーンが好きだった。
時々は怖かったような気もするけど、あとに残らない、どこか爽快なスプラッタホラー。
オムライスでも食べながら結末を考えようって思いました!
映画館でもTVでも予告編バンバンやっていたので期待値ピークで映画観る時には「来た!来た!来た!」って言う感じで期待していました。
でも以外や以外、本作では「ヴェノム」や「クワイエット」の様に化け物の正体が完全にはっきりと見える存在では無いので結果、良く分からんと言うのが正直な感想だった。
だが、人間の弱さにだけ付け込むように襲って来ると言う化け物は本当にタチの悪い奴だった。
我が国には、全国それぞれの地方地方で独特の妖怪やお化け伝説と言うか、伝承文化が存在して、
そんな妖怪の色々な言い伝えを巧く描いていたのが、今は亡きあの水木しげる先生だろう。
私は、子供の頃TVのニュースで観た秋田の「なまはげ」の祭りが怖くなって夜寝られなくなった思い出が有り、子供の頃の恐怖が軽く蘇って来た。
案外そうした子供の頃のちょっとした小さなきっかけが、大人になっても心の何処かに生き続けていて時々、悪さを発揮する。それは道徳的な教えの元になっていて、良い意味での子供の教育にもプラスの存在となるように、伝承されてきた因習なのだろう。でもトラウマにだけなってしまう事がひょっとすると本作の様に有るのかも知れない。
そんな誰にでも有りそうな、子供の頃に体験したであろう伝承文化にアクセスすると急に子供に戻った様に、恐怖を思い出すと言う事にフォーカスしているのだろうね。
それから、妻夫木聡演じる田原が嘘つきだと言うけれど、その嘘つきだった子供が成長して大人になり手に入れた嘘を付く為の道具は、イクメンパパを演じると言う仮想の世界を見せびらかす為に、現実の生活が、PCの中のイメージの世界を演じる為の生活に現実がすり替わっていく様には思わず苦笑してしまった。
後半では、松たか子が演じるエクソシストが、何だか大袈裟で話が逸れて行った感が有ったように思うけれど、田原家のマンションの前であんなにド派手な悪魔払いしたら、ガス漏れと言う嘘の触れ込みは何処かへぶっ飛ぶよね。この後の近隣住民はどうなるの?と言う余計な心配が気になった。
あま、その件についてはオムライスでも食べながらゆっくり考えれば良いのだろうか?
子供は、みんなオムライスが大好きだよね?
こんなオムライス大好きな子の所に悪魔は来なくても良かったのにね?
良く意味が分からないけれど、何となく、現代の風刺画を観ているようで、これはきっとコメディ映画なのだろうなと一人納得するしかない作品でした。
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