「割りと好き」来る テツさんの映画レビュー(感想・評価)
割りと好き
じわじわと来るホラーから最後の大聖戦までハラハラするオカルトぶっ飛びホラー作品
妻夫木聡演じる夫と黒木華演じる妻、そしてその一人娘に迫る"なにか"を巡るホラー作品
主演は岡田准一だが、なかなか出てくるまでかかる。
ざっくりと三部構成になっており、一部目は妻夫木聡演じる夫の視点で、彼の地元に帰るところから始まる。
そこでは、彼が今回の騒動のきっかけとなるような幼少期のフラッシュバックが挟み込まれ、徐々にホラーを加速させる。
また、妻への苦言を呈する親や結婚式での招待客が発する苦言など、人間の心の闇というか暗い部分もここから顔を覗かせる
そして何より、夫にひたすらムカつく場面が続く笑
妻の話もろくに聴かない、自分の承認欲求を満たすことにしか頭がない夫にひたすらにムカつく笑
そして、二部目ではそんな夫にムカつき、疲弊しきっていた妻の視点で描かれるわけだが、語らんでも分かるくらいに夫がムカつきます笑
謎の存在である"アレ"が徐々に迫り、周りの人間をも巻き込んでいく姿は血みどろかつド派手になっており、その辺は見ごたえとしてあるかな
人間の心の闇、暗い部分もどんどん沸きだしていくのでそこも恐ろしいということか(というよりそこを狙ってるのだろうけど)
で、3部目では"アレ"を祓うため、岡田准一演じる野崎の視点から、松たか子演じる霊媒師と日本の霊媒師が挑む壮大な儀式をド派手に描く。
そこで野崎の過去や小松菜奈演じるキャバ嬢の心の動きなども描くのだが、とにかくその儀式の派手さと言い、儀式前のカプセルホテルでの着替えのシュールさと言い、見所ありまくり笑
松たか子のパンチとタックルが炸裂し、柴田理恵の霊媒師がとってもかっこよく映る姿を堪能出来ます
中島哲也監督らしいミュージックの使い方やカット割りの多用さ、ポップで美しくもどこか気持ちの悪い映像も挟み込まれており、楽しめる。
アレの正体やら結局どうなったのよ?とかツッコミ処もありつつ、ハラハラドキドキ楽しめた作品でした!
岡田准一の最後の台詞、それこそが、この作品の感想かもしれません…(見た人は分かってくれるかな?)