劇場公開日 2018年12月7日

「Jホラーの怪作現る」来る TOKIESさんの映画レビュー(感想・評価)

4.5Jホラーの怪作現る

2018年12月15日
iPhoneアプリから投稿

低迷していたJホラーに風穴を開け、ジャパニーズ・スタイリッシュホラーというジャンルを確立したトンデモ作品が現れた。リング、着信アリ、呪怨の実力を遥かに超える大作で、ホラーの固定概念をぶち壊してくるこの作品は、日本映画の金字塔になる可能性を秘めている。

あらゆる議論の余地を残し、観る人を翻弄する様がまさに中島監督の素晴らしいところで、虚像に生きる人間たちの闇をスタイリッシュホラーという形に昇華させた。ブラックジョークやコメディ要素も皮肉たっぷりに描くいている。主人公が移り変わる様や除霊シーンも型破りであり、映画の自由性を模索しているあたりも非常に感銘を受けた。

役者陣の行き過ぎた個性も、レフン監督を想起させるビジュアルで魅了するカメラワークも、映像に溶け込む音楽も、今までの洋ホラーになかった新時代ホラーの幕開けを感じさせる。

TOKIES