「日本版エクソシスト!にはなれなかったか」来る カメさんの映画レビュー(感想・評価)
日本版エクソシスト!にはなれなかったか
個人評価3.8
キャストもとてもよく、中島哲也らしい演出で台詞の掛け合いだけでも、面白く観れる。
脚本は大雑把のように感じられるが、日本の祟りや霊や神仏への畏怖など、日本人が説明無しでも漠然と感じている恐怖を描こうとしている。その点は軽薄な日本ホラーとはテーマが違う。しかしそれは原作が持つテーマだろう。
また日本独自のお祓いなどの描写をしっかりとエンターテーメント的に描き、日本版エクソシストかと思いきや、安物のCGでせっかく作り上げた世界観を自らB級にしている。
中島哲也の描きたいファンタジーの世界観と、原作のテーマはおそらくマッチしていないのだろう。
古来の姥捨山や子殺しなどから来る、日本人が古くから受け継いでる見えないモノへの畏怖や恐怖をきちんと描いてくれれば、作品性の高いホラーになったが、中島哲也はそれは求めてないのだろう。
しかしながら、小松菜奈の破壊的な可愛さや、告白のキレッキレな松さんを感じさせる霊媒師っぷりは、流石の中島哲也の力量である。
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