劇場公開日 2018年11月2日

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「極悪ヴィラン、まさかのバディモノで復活」ヴェノム オレさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5極悪ヴィラン、まさかのバディモノで復活

2019年5月1日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

笑える

興奮

地球外生命体のシンビオートに寄生された新聞記者のエディブロックが「ヴェノム」として、残虐な人体実験を繰り返すライフ財団に立ち向かう姿を描いたアンチヒーロームービーにして、ソニー・ピクチャーズが手がける一大プロジェクト、Sony’s Universe of Marvel Charactersの第1作目。

偉そうに語ったもののSUMCなんて略称のプロジェクトがあることを知ったのは鑑賞後笑。
スパイダーマン最大の宿敵にして、最も有名なヴィランであろうヴェノムを名優トムハーディが演じるネームバリュー満載の本作は「ワンダーウーマン」や「デッドプール」、「スパイダーマン」を凌ぐ興行収入を叩き出し、大ヒットを記録したそう。

ヴィランを主人公に据えた作品となると、あまりスッキリとしたラストを迎えないかと考えていたが、悪に対して悪をぶつけるという構図でヴェノムの行動にある程度のヴィランとしての筋を通した演出でヴィラン映画の問題点はクリアしていたように感じた。
このヴェノムの存在を一言「アンチヒーロー」と位置付けたのは上手い表現だなと思った。
(ちなみに同じ手法であまり上手くいかなかったのが某SSである笑)

それよりも今作大ウケ(一部に酷評)したのがヴェノムの存在感である。
「スパイダーマン3」で初実写化された時のホラー要素やミステリー感は全く皆無の、お腹が空いたからエディに動いてもらっていっぱい食べよう的な考えを持った2歳くらいの頭脳レベルのヴェノムが可愛い、愛らしい、ペットにしたいと絶大に愛される存在に一躍躍り出たことが大ヒットの大きな要因である笑。
また晴れてヒーロー映画参戦を果たしたトムハーディがいいようにヴェノムに振り回される姿も新鮮で笑えるし、だんだんヴェノムに懐かれて能力を駆使していくことに快感を覚えたエディといっぱい人間食べれて満足なヴェノムの2人のWin-Win感も相まって、不思議なバディモノとして成立したことも大きなポイントである。

その為「最も残虐な悪」というキャッチコピーは完全に嘘になるが、むしろお釣りが来るレベルの出来だし、MCUとの世界観を共有しているとソニー側が明言したことでより一層作品の奥深さが出てきて面白く感じる。
近い将来ダブルトムによるスパイディvsヴェノムが観られるかもしれない。
あとはゲヴィンファイギが首を縦に振るかにかかっている笑。

とりあえずはエンドクレジットに登場した世界最高のハゲの1人、タラハシー改めウッディハレルソンの活躍を楽しみに待ちたい。

オレ