「作り込みが浅い」ヴェノム マッドドッグさんの映画レビュー(感想・評価)
作り込みが浅い
今回、『マッドマックス 怒りのデスロード』で渋くて男らしい色気たっぷりの演技を見せてくれたトム・ハーディが主演ということでかなり期待しながら見に行きましたが、ちょっと期待はずれだったかな(笑)。
まず、ヴェノム自体はすごく良かったです。すごくCGが凝っていて、本当にこんな生命体がいるんじゃないかと思わせるような完成度の高さでした。
戦闘シーンも迫力満点でしたが、1つ気になったのがヴェノムが人を頭からかぶりついて喰いちぎっているのに、血が全く出ない(笑)。食った後も、食われた死体の描写がほとんどないので「ヴェノムが人を食べた」という実感がいまいち湧きませんでした。ここら辺の描写の甘さのせいで、なんとも中途半端な出来になっていたと思います。
さらに、主人公が敵に捕まり絶体絶命という場面で、元カノに乗り移った女型ヴェノムが主人公を助けに来るシーン。敵を倒し主人公にキスをして再び乗り移るまでは良いのですが、その後、寄生されていた元カノが平然と立っているじゃありませんか!。ここまでの経緯からエイリアンに寄生された人間は必ず死ぬものと思っていたので「あれ?死ぬんじゃないの?!」と頭で?がたくさん浮かんでしまいました(笑)。自分の理解力がなかったせいかもしれませんが、寄生された生物がどうなるのかの設定が甘いと感じました。
クレジットの後に出てきた悪役もなんだかイマイチ迫力がなかったし(笑)全体的に作り込みが浅いという印象でした。海外で高い興行成績を挙げているという話でしたが、かなり期待はずれ感が否めなかったです。
ヴェノムの大ファンで純粋に派手なアクションを楽しみたいという人にはおススメです。