「トム・ハーディの熱演」ヴェノム MASERATIさんの映画レビュー(感想・評価)
トム・ハーディの熱演
「スパイダーマン3」で強烈なインパクトを残してくれたヴェノムの単独主演作。ヌメッとしていて、気味が悪くて、美しくもあるヴェノムをよくぞ描いてくれたものだ。もちろんマーベルのヒーローだが、「アベンジャーズ」とは関係なし。サム・ライミ監督の「スパイダーマン」のスピンオフという位置付けで良いだろう。
だが、たとえ「アベンジャーズ」と関係していなくても、いつものマーベルクオリティであった。安定のストーリーと安定の映像、全て安定している出来である。
主人公のエディとヴェノムが出会うまでをかなり丁寧に描いていたが、その割にはストーリーが浅いように感じた。細かな説明も乏しく、ヴェノムが考えを変える場面も唐突過ぎる様に思える。その点の描写こそ丁寧に描けば、更に悪役のヴェノムに好感が持てて、感情移入もできるのではないかと思う。
マーベルヒーローに細かな注文は不要かもしれないが、それを抜きにすれば普通に楽しめたと思う。正直なところ飽きてしまったと言えばそうなのだが、やはり公開されると観に行ってしまう。それが凄いところなのだろう。
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