「頭の悪いヤンキー版「寄生獣」のような内容だが、今後に期待!」ヴェノム ヘルスポーンさんの映画レビュー(感想・評価)
頭の悪いヤンキー版「寄生獣」のような内容だが、今後に期待!
まさかヴェノム単体での映画が成立するとは思ってもみなかった。
本作はスパイダーマンがストーリーに一切絡まないということで、一体どんなストーリーになるんだろうと思ったが、ドタバタコメディ系のバディものであった。
ほとんど「寄生獣」と同じ。頭の悪いヤンキー版「寄生獣」とでもいったところだろうか。
ヴェノムの描き方や、あいかわらず華のあるトム・ハーディはとても良かったのだが、突っ込みどころが多すぎる。
いつからサンフランシスコはあんなに治安の悪い街になってしまったのだろうか。あんなに頻繁に強盗に入られても潰れず、特に対策もしないコンビニ。
あれだけカーチェイスでヤンチャしても全くお咎めなしのあのライフ財団。(映像では写っていないが、背後では殺人ドローンや車の残骸の後始末を秒速で行って揉み消していた可能性もゼロではないので何とも言えないが。)
スペースシャトルの発射台はあんかに街に近くて大丈夫なんだろうか。打ち上げ失敗したら大惨事じゃないか。(終盤で打ち上げ失敗、シャトルの大破という展開がありましたが、街は何ともなさそうなので、もしかしたら私が気付いていないだけで実はものすごく離れた土地で、登場人物は高速で行き来していたのかもしれない。)
キャラクター自体の魅力はあったので、本作はあくまでも序章と考えれば、展開次第では今後面白くなりえると思う。
アメリカで大ヒットしたのが大きい。
私個人としては、今のヴェノムのヴィジュアルイメージを確立したトッド・マクファーレンによるSPAWNの実写映画版の撮影が来年スタートとのことで、ダークヒーロー再燃のこの流れに乗ってほしい!楽しみだ。