パンク侍、斬られて候のレビュー・感想・評価
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☆☆☆★★★ 簡単に ここは1つ、この映画のナレーションや登場人物...
☆☆☆★★★
簡単に
ここは1つ、この映画のナレーションや登場人物達の台詞の様に申す。
…つ〜かさ〜!俺、石井岳龍って昔から苦手なんだわ〜!
思った通りに評判の悪さしか聞こえてこず、「観ないで正解!」とは思いつつ。「観ないで決め付けるのはダメな奴!」と思うのも、けだし真っ当!
しかし、ここ数日の暑さにやられたんだわ!観よう…とは思っても、仕事帰りに真夏の夜に映画館へ行く気力がな〜!
…と、ここまで書き込んで余りにもバカっぽいので止める(優柔不断)
そして本日は涼しい1日。
記録的な豪雨に見舞われた日本列島。
被害に遭われた人には申し訳ない気持ちを多少は抱きつつ劇場へ。
いやいや流石にこれは攻め過ぎだろ〜(-_-)
…とは思いつつも、予想外に楽しんでしまったのだった(^^;;
原作は未読なので、クドカンの脚本がどれ位原作に寄り添っているのか?は不明。
個人的な予想としては。台詞回しの多くを見るにつけ、かなり原作から逸脱していそうな予感はビンビン臭って来る。
一見すると滅茶滅茶な内容だが、嘘をホントと丸め込む話は。案外と現実の政治状況を表しているとも言えるのかも知れない。
そして驚いたのは、滅茶滅茶の極みな宗教的な側面。
ニュースにて知ってはいたが。今日は、あのオウム真理教の死刑囚7人に死刑執行が成された日。
まさかのタイミングに頭がクラクラしてしまった(・Д・)
かなり楽しんで観てはいたものの、流石にカリカチュアライズが過ぎる場面も多く。ところどころで分からない箇所も有り。クライマックスで猿が鎧を脱ぎ捨てた時に、こちらも一瞬だけお手上げになりかけた程でした。
数多いくせ者俳優達は、いずれも良い仕事振り。
中でも染谷将太の、壊れる前までの演技は素晴らしかった。
美術スタッフの仕事振りは、「よくぞここまで!」と、思わせ。「石井岳龍羨ましいぞ!」と嫉妬を覚えるくらいに素晴らしい。
2018年7月6日 TOHOシネマズ上野/スクリーン1
町田康の世界観
パンクな作家の作品をパンクな監督とパンクな脚本家がパンクに仕上げた作品。期待通りです。
わちゃわちゃしてる中に、相当シニカルなメッセージを込めてるあたり、町田康の世界観をそのまま再現してるあたりさすが。石井岳龍もクドカンも原作リスペクトしてるのがよくわかる。原作、読みおわってなくていうのもなんだけど。
この映画を見て町田康の作品を好きになる人がいればいいなと思います。
このレヴューを参考にしないでください
想像以上に原作に忠実で驚いた。
傑作とは全く思わないけど、やはり後半の展開には感動せざるを得ない。
ナニが?と言われると答えられないが、感動してわなないてしまったのは事実なので仕方ない。
一番ネックの「ろん」を北川景子にするというミスキャストや、エンドロールであの曲の後にどうでもいいタイアップならぬタイダウンな曲が流れてくる等、どう考えても浅野忠信の怪演だけではカバーできない欠点が目立つが、これだけ感動してしてしまうのは、おそらく原作が素晴らしいのと私が原作のファンだからだと思う。
予想より真っ当な映画だった
簡単に言ってしまえば、バカバカしい教義を持つ新興宗教が暴走する話。偶然とはいえ麻原彰晃の死刑が執行された日に見ることになり、感慨深かった。
乗る電車が一本違っていたら、地下鉄サリン事件に巻き込まれていた、という友人がいた。別の友人は「大学の必修科目の宗教の時間に、先生がオウムの話ばかりする」と嘆いていた。後輩たちはふざけて、オウム真理教の信者がする踊りを踊っていた。
あの時期、信者に限らず多くの人がオウムに熱狂していた。
バカバカしい教義を持つ新興宗教の暴走、は私にとって全くバカバカしい話ではない。それは現実にあったことだ。原作者や監督がオウムを意識したかは分からない。そういう現象はオウムに限らずしょっちゅう起きることだから、何がモデルかはどうでも良い。
バカバカしいほど残酷な現実から目をそらすために、人はいつでもバカバカしい何かに熱狂することを求めているのかもしれない。
言葉、特にナレーションが過剰な映画で、それが不思議と心地よい。下手なやり方だと「言葉じゃなく映像で説明して!」と思っちゃうところだけど「ああ、この言葉は全部必要だ」と感じられた。
私は「パンク」を「虐げられた者たちによる攻撃的表現」ととらえている(正しい定義かは分からない)その意味では、白痴の超能力者であるオサムが最もパンキッシュであるような気がした。彼の異常な怯えや愚かさには説得力があり、一番強く感情移入した。
二年前、天下無敵のムービースターであるところの綾野剛に恋をし、作品を色々見ているうちに、私は映画やテレビドラマに飽きてしまった。「盛り上がりの型」のようなものを感じ「もうそれお腹いっぱい」という気分になってしまったのだ。「パンク侍、斬られて候」はそういう型を利用しつつ、程よく壊してもいて、楽しく見ることが出来た。
こういう作品に出てくれてありがとう、という気持ち。
風刺の効いた素晴らしい作品
あのアクションシーンを吹き替え無しだったなんて流石です。綾野剛さんの役者魂に惚れ惚れします。国家や宗教、人の在り方、心の拠り所、出世、友情、天と地等々、風刺の効いた素晴らしい作品でした。綾野剛さん始め全ての役者さんの熱演が最高で、衣装も音楽もシーンも胸に残っています。久し振りに原作が読みたいと思う作品でした。他の観客も笑い声を上げながら観ていました。罪の無い者を自分勝手に傷つけた奴は、最後にしっぺ返しされることに繋がることも悲しいけど拍手でした。ナレーションで分かりやすかったし、登場人物と猿達の顛末も、象徴していることを考察して、深い作品だなと思いました。中味をキチンと観ずに眠ってしまった人に、評価する権利は無いと思います。
ノリと勢いだけのキャラ乱立
出だしで「ウィン ウィン」「プライド」などのセリフがあった時点で、「ああ、そういうノリね」と。
原作未読ながら、舞台演劇ではよくある「時代不詳」「何がなんだかなノリと勢い」な作品と理解。
時代劇じゃない、時代風パチモン系娯楽作品。
騙し合い・化かし合いの、軽妙なトーク。
ありえない設定。
特に落ちはなし。
最終的には「女の人、こわい」のパターン。
端々に、クドカンらしさが爆発してました。
面白い、笑えるって思うシーンはあるし、私は好きな作品なんだけど……
キャラが乱立しすぎて、どこにも誰にも自分の感情を振り分けられず共感できなかったのと。
エピソードを散らばらせすぎてまとまらなく、全体のバランスが悪い。
なもんで、ヒットは難しくないかこれ? ある種の「カルト映画」で終わっちゃうかも?
という懸念も抱きました。
パンクですです!!!
なんじゃこれ!(褒め言葉)
北川景子ちゃんの無機質なダンスと最後のオチで、
おいしいところ持ってかれたって感じ!
ぶっちぎりってるテンポはビートがあるからのれる。
エンドロールでギタリストの真壁陽平さんの名前を発見したときが一番感動した!
超ビッグミラクルパンクな映画でした!
浅野忠信w
酷評承知で鑑賞したからか面白かった。
クドカンの破天荒ぶりは相変わらずだったが、それ以上に浅野忠信が振り切っていたw
そんな俺にも合戦は異次元過ぎた。
キャッツアイ日本シリーズのオカリナが頭をよぎったw
人生で1番残念な思いをした。
キャストが好きな人だらけだったが ここまで残念な気持ちになったのは初めてでした。 何度途中で帰ろうと思ったことか。 こんな思いになったのは記憶になく レイトショーの1,100円でさえも高く感じました。
後から 宮藤官九郎脚本と知ったのですが 監督は違う方で やはり合作はダメなんだなと感じました。
ストーリーのオチがすぐに読めてしまうし 世界観が 枠をはみ出し過ぎて それを説明する事で収めようとする始末。 本当に本当にキャストがもったいない。
綾野剛と北川景子のビジュアルと染谷と豊川悦二の演技と浅野忠信のぶっ飛び加減でなんとか持っている映画。
総評の2.8はまだ高い方だと思う。お金を返してほしい。万引き家族を観れば良かった。
何も残らない
原作未読。タイトルとクドカンに期待して観賞。ところどころ小さな笑いはあるが、全体としてはお粗末。最初の切り捨てごめん的な場面もそれはないだろう、というか先が読めてしまう作りだし、最後の戦いの場面もそんな能力ありって感じ。
エンターテイメントとして割りきってみても、やはり余韻も何も残らない。豪華俳優人使っているだけに、原作に忠実だったとしても映画としては物足りない内容。
ナレーションないと成立しない作りにもマイナス。
日本のタランティーノ
久々に石井監督の作品みて、楽し過ぎた。他の作品で活かしきれてない俳優たちを大いに活かして、最高のエンターテイメント。町田康さんやクドカンさんとの相性も最高!
日本にこんなハリウッドなみに遊び倒せる監督がいるなんて!と改めて石井監督の潔さふざけ方スケールに満足。
カッコつけ過ぎていまいちエンタメしきれてない監督たちにみせつけてやったなあ。
SFアクションコメディー超大作!
真面目にレビューする作品ではない
これがクドカン節なのだ、と言われたら
納得される方も多いのでしょう。
このセリフやリアクションは面白いでしょ?
って無理やり挿入された時代錯誤の
現代口調のセリフたち。
映画や物語性のあるもののルールに
捕らわれる必要はないのです。
何故ならタイトルが示す通りパンクなのだから。
しかし元来パンクは左翼的かつ
政府に対し革新を求める若者達の反逆精神の表れ。
主人公は狂言回しに追いやられ全くといって
いいほど活躍の場がなく、存在が中途半端。
反逆精神もなく体制に呑まれようと召抱えを
求めるもその試みが暴かれるほど短絡的。
藩内の覇権争いのための施策として
新興宗教をでっちあげ、それにハマった
奇声をあげる町民たち。
最終的におバカな能力者と猿の戦い。
そんな中でとある復讐劇も加わって
何を描きたいのか、まとまりのない設定に
これを観たから人生観のなにかを得るということもない
131分に耐えられるのならご覧ください。
邦画がアニメなら集客があるのに、
実写だとイマイチの理由がまざまざと垣間見える作品。
ただひとつジャニーズや一部アイドルを
配役せずに公開に踏み切ったのは評価したい。
カルト映画狙いが大外れ。
「ロッキー・ホラー・ショー」のような、ハチャメチャ振りと怒涛のがぶり寄り感を期待してたんだけど、作り手がそれぞれ好き勝手にやってるようでまとまりがない上に、意外とぶっ飛び感のキレも悪い。カルト映画目指すんなら、一本芯のある所を見せてほしいです。
アナーキー
アナーキーってこういうことなのかなあ、って考えさせる映画だとしたら、俺はそう考えてるから成功してる。
浅野忠信、永瀬正敏、豊川悦治、綾野剛、北川景子、東出昌大、染谷将太といった錚々たる俳優陣が、揃いも揃ってなんてわけのわからない映画撮ったんだろう。
眠らずに最後まで観られたってことは、きっとそれなりにうまく作ってあるんだと思う。
それでも感想は「わけわからんなあ」のみだ。
東宝が、万人受けしそうなオーソドックスな話を撮ってくるのに対し、東映は、個性的な映画を撮ってきてるんだってことはわかった。
音楽いや映像ノリはイケてるのかもしれないが、残念ながら俺がパンクにはまってないのだろう。どうにもわからなかったなあ、原作読んでみようかな。
地位争いの空しさや、行列があれば並び、その時の話題に流されやすい日本人の主体のなさ、そういったものを、時代劇の中に埋め込んで観客に届けてくれていることはわかった。そして、その根底には刹那的なアナーキズムが流れているように思う。
それだからこそ、無難大好きで大勢順応を愛する自分は、この映画から批評され冷たく突き放されているように潜在意識で感じているのかもしれない。それをごまかすために「わけわからんかったなあ」という反応となているのだろうか。
ちなみに中途半端に夕方の時間だったためか、生まれて初めて「最初から最後まで劇場を独り占め」という状態で観ました。
映画.COMの紹介文にありましたが、この映画が商業映画として作られていることが奇跡なのかもしれない。
あまりにわからなかったので、以下キネマ旬報からの受け売りがほとんどですが追記します。
石井監督(旧名・聰亙、現名・岳龍)って人は、その場のエネルギーをそのまま絵にすることを大切にする監督とのこと。
なるほどって思う。それは本当に出来てたから。エネルギッシュだったか?と聞かれたら、観た全員がイエスと答えるだろう。
さらに、監督に一貫しているのは、現状破壊への衝動だとのこと。これもまた、イエスだ。
過去作、たとえば「爆裂都市」を見てみなきゃいけないんだろう。
パンク=傾奇者(かぶきもの)か、なるほど。
浅野忠信は真にやばい人間に見えるし、永瀬正敏は猿の役で大して動かないしフルメイクだし声は別録だし、永瀬正敏がやる意味があるのかどうかわからないのだが、こうしたこと自体がパンクなのだろう。(東出昌大は「けだし、正論」という台詞がめちゃくちゃあっている、という評にこの上なく同感)
演じている方、撮っている方は熱く熱く、限りない熱気をこの映画の中に押し込めて、その熱気を感じ取れる人には極上の映画なのだろう。
考えるのではなく、感じることが大切な映画なのだろう。映画を観るという感覚よりも、ライブを見に行く感覚で行くべきだったと、今は思う。
自分はまだパンクではなかったようだ。
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