生きてるだけで、愛。のレビュー・感想・評価
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大事
うつ病の女の人が電柱で項垂れてたのを
飲み会の帰りのつなきが送ってったのが
つなきと寧子の物語の始まり。
寧子はもうどこも働いてなくて、
朝も起きれなくて、
停電したり、何かしらあると
暴れたり泣き叫んだり、
本当にひどい状態。
つなきの元カノがすっごい酷くて、
「なんで生きてるの?
人が迷惑になることを考えたことある?」
なんて言って、、
最後はつなきと寧子は別れちゃうんだけど、
寧子が思いっきりつなきに思いを
ぶつけてるときにつなきが
優しい眼差しで寧子を見て聞いてる姿見て
涙が出たわ。
つなきは記者の仕事してて、
その記事になった人が自殺しちゃったんだよ。
つなきは漫画をかく仕事がしたかったんだけど
上司に怒鳴られて、
頭きちゃってパソコン投げちゃったんだよ。
この映画はジーンとくるね。
周りのみんなは
「大丈夫だよ〜」
「頑張りなよ〜」
「お前これじゃダメだよ」
とか、
そんな言葉かけられると鬱の人って
ダメになっていくんだよね。
勉強にもなったし、
蘇我しかこれやってなかったから
わざわざ蘇我まできたけど
見たかいがあった。
わかりあいたい、という叫び
最初は、気持ちや言動が理解できず、引いてしまうような時もあった。けれど、よかった。
過眠で朝が起きられなかったり、今日こそは彼に美味しい料理を、と思ったのに何もかも上手くいかず、結局なにもできなくて。程度の差はあれど、これらの気持ちはよくわかった。決して怠けているわけではなく、でも上手くいかない自分に苛立つ気持ちの辛さ。そして、わたしはわたしと別れられないということ。
わたしはいろんなことに折り合いをつけていて、つけすぎてしまっていて、本当の自分の気持ちがよくわからなくなっているな、と思っていたところだったので、彼女の痛すぎるほどのストレートさは少し羨ましくもあり。津奈木もきっと、そんなところに惹かれているんじゃないかな。でも、あの職場での食事のシーンは辛かったなぁ。打ち解けられた、この場所で、と思った矢先のズレ。そして、トイレの外から聞こえる声は彼女の幻聴かもしれないし、本当の声かもしれない。なかなかわかりあえないもどかしさ。自分のこともよくわからないし、他者と本当にわかりあうなんて奇跡のよう。でもその一瞬のために。痛々しくて、でも美しい映画でした。最後の舞うシーン、よかったなあ。
〔上手〕よりも〔まとも〕がいい。
上手に生きていて仕事もできて美人の元カノよりも、
まともに生きようと必死でもんどりうって朝も起きれない主人公に寄り添う男。
〔上手〕よりも〔まとも〕がいい。
バブル期や高度成長期の上手が一番の価値観よりも、まともに生きる方がいいという価値観が共有されつつある現代の方がまともな人にとっては恵まれた時代に生きているとも解釈できる内容。
生きてるだけで、愛。上映中
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いい意味で疲れる映画
少しでも人生に疲れた人は共感できる作品なんじゃないかって思う。共感というよりは勝手に主人公と重ねて勝手に疲れて勝手に悲しくなったり嬉しくなったりできるそんな映画だと感じた。正直訳のわからない部分もあるが、それも含めてこの映画の醍醐味なんだろうなと。その理由はきっと雰囲気と劇中に使われる音楽がピッタリ当てはまっていたからだろうと思う。
最初は主人公だけが依存していたかのように見えたこの映画であるが、最終的にはどうしても自分の胸の中に置いておきたい菅田将暉演じる津奈木が静かに垣間見えたシーンにはドキドキしたり怖くなったりした。それに加えて一番津奈木の人間味に溢れていたシーンでもあったのだろうなと自分の中で興奮したのを覚えてる。
今まで見てきた映画の中で、一番身近で不器用な愛情に包まれた映画ととても感動した。
なんか凄い作品に出会ってしまった感じ。
予告編を観てから鑑賞意欲が湧いたのと、本谷有希子さんの作品は未鑑賞だったので興味もあって鑑賞しましたがなかなか観るまでが腰の重い作品w
感想はと言うと、なんか凄い作品。好みはハッキリと分かれると思いますが、個人的には凄い作品に出会った感じ。
無職・寝てばっかのメンヘラな彼女が同姓相手の彼氏に依存しているが、ある日彼氏の元カノが訪ねてきて、その元カノが彼女以上にメンヘラで、その彼女の復縁をするために嫌々ながらも社会復帰を試みると言うのがストーリーを簡単に説明するとそういう事なんだけど、そんな簡単な話では無い。
とにかく全編に漂う虚無感と言うか、人間の他人には見せてはいけない、面倒くさい部分が漂っていて、なかなか重い。だけど、人が多かれ少なかれ抱える部分でそこが切なくも共鳴出来ます。
一番そこがポイントで、ここに乗り切れないと多分途中から単に面倒くさいだけの映画になるかとw
でも、何処かで鑑賞中に腑に落ちると引き込まれて行く感じ。
趣里さん演じる寧子がかなり痛いが、途中から出で来る仲里依紗さん演じる安堂がもっと痛い。
毒には毒を制するみたいな感じで寧子が徐々に社会復帰していくのがギャグではあるが、自分が抱えるちょっとした引っ掛かる部分が他人には分からない事のジレンマに悩むが、周りの人が良い人なので余計に苦しむ。
単純に他人との価値観の違いとは言えない所が切ないです。
とにかく寧子役の趣里さんの演技が圧巻。彼女の漂わす雰囲気に翻弄されます。
凄く面倒くさいので同姓相手には御免被るんですが、元カノの安堂はもっと面倒くさいw
彼氏の津奈木役の菅田将暉さんが実は広い心で寧子を受け止めている様で実は一番痛いのではw
駄目な彼女が好きだったのに、頑張る彼女に居心地の悪さを感じてきて、ストレスを溜めていきます。
同じバイト先の先輩の莉奈がなかなかナイスですが、結局一度も顔を出さなかったお姉ちゃんが良いアクセントになってます。
ラストの全てをさらけ出した寧子がまさしく全裸でさらけ出すのは演劇的な感じですが、逆にストレートで良い。
“こんな面倒くさい女と何故付き合ってる?分かれる事も出来るのに?でも津奈木は良いなぁ。私と別れられて。私は私と別れられない。”と言う台詞はキリキリと心に突き刺さります。
自分自身で変えたいと思う気持ちがあっても、そんな嫌な部分も含めて自分自身で、そんな部分を否定も変える事も出来ないし逃げる事も出来ない。そんなに真正面から自分自身と向き合う事がないからそこまで考えた事はなくても、理想とする自分に向かっていくのではなく、自分の嫌な部分と向き合っていきながらも他人との不快感に悩む葛藤がいとおしい。
「ウォシュレットの怖さが何故他人には分からないのか?」なんて分かる訳がないのも分かっているのにそこに誰も引っ掛からない事に自問自答→爆発→暴走していくのも分かる様で分からないけど、切なくもいとおしくて、鬱陶しいw
劇作家の本谷有希子さんの他の作品もこんな感じか分かりませんがかなり演劇チックです。
言葉の選び方は内面の弱い部分を曝け出しながらもそこに嫌悪するけどそれもこれも自分。
正直大作では無いし、万人受けはしませんが、劇場で観るか、DVDでこっそりと一人で観る作品かとw
今年の最初に「勝手に震えてろ」を鑑賞しましたが、そんなに期待してなかっただけに同じくらいに当たりを引いた感じ。
こういうのがあるから、少しでも興味が沸けば映画館に足を運びたくなるんですよね。
腑に落ちるポイントはそれぞれで乗り切れない人もいるかと思いますが、個人的になんか凄い作品を観れた事に重い腰を上げて観て良かったなぁ♪と思えた作品です
1/5000秒のための109分の前奏曲
予告編を観た瞬間、この映画は絶対にスクリーンで観たいと思った。
映像の質感、宵闇に揺れる赤と青、気だるく溶け合う音楽、主演の二人の佇まい…
身体にじんわりと残る印象が強く、公開を心待ちにしていた。
結論を申し上げますと、思ったよりヘビーだったけれどもだからこそ、素晴らしい余韻を残す作品でした。
まず主演のおふたり。
まつげが長くて、まるで眠り姫のような寝顔の趣里さん。舞台や映像で沢山お見かけしてますが、今回本当にバチッとハマる役だったのではないかと。
真っ暗な部屋で妖艶な笑みを浮かべて踊るラストシーンや、夜の街の中を疾走する生命力に漲った一瞬の美しさ、彼女でなければ表せなかったと思う。
また、菅田将暉さんはもう売れっ子中の売れっ子だけど、会社の屋上で佇む姿、そこからカメラをふっと見つめるその瞬間がまさに「映画的」すぎて、もうこの人はスクリーンの中で生きるために生まれてきたような人だと思う。
そして、音楽の世武裕子さん。元々シンガーとして好きだけど、映画音楽家としても素晴らしい。今回はジャズ要素が強い印象だったけれど、スクリーンから音が滲み出し、映画館をひたひたと浸食して満たすよう。
さて、劇中の内容に関しては、兎にも角にも寧子の姿はかなり見ていてしんどい。
ただ、それだけリアリティを持ってちゃんと彼女の生き様を描いていて、私も所々思い当たる節があり、自分と重ねてとても心がキュッとなりながら見守っていた。
「生きているだけで疲れる」
「自分自身とは別れたくても一生別れられない」
という考え方は、私もずっと抱えてきて、いつも押し潰されそうになるから、彼女がギリギリのとこで踏ん張って生きてる感じは私そのものだし、
「同じようにエネルギー使って疲れて欲しい」っていう望みもすごく贅沢ではあるけれど、実際それくらいの人じゃないと寧子とは一緒に居られないんだろうなと想像した。
また、ウォシュレットの件。詳細は違えど、あれすごいわかると思った。
これは譲れないんだけど、とか、あっこれこの人とは絶対分かり合えないんだ、とか、圧倒的で絶望的な断絶って日常の中のほんとに些細な事柄や細やかな瞬間に見つけたりしませんか、私はすごく怖かった。
それから、うんとかごめんとか、ぼんやりした応答を繰り返す津奈木も、自分の理想とは違う仕事・社会の中で精神をすり減らし、寧子に対しておざなりな態度しか取れなくなっていくのもわかる。
彼は感情を抑え込み、一人で爆弾抱えるタイプなので一見寧子とは反対に見えるけれど、実は自分自身の感情に振り回されたり、現実と理想との距離感や自分自身の不甲斐なさに絶望したりしながら、かなりギリギリで生きてるし、結構2人は似た者同士なのではないかと。
ラストシーンで、なぜ三年も一緒に居られたのか?と寧子に聞かれた津奈木は、最初に会った時のことを話し出し、「意味がわからないけど美しいもの」をまた見られるのではないかと思った、というようなことを話す。
頭から血を流して疾走する女のスカートの青さや、落下するパソコンとガラスの破片。
何かが壊れゆく一瞬や危うさを孕んだ存在は、何故こんなにも刹那的で人を惹きつけるのだろう。
時に人は、理由や理屈もなく、どうしようもなく何かに駆り立てられたり、感情が溢れ出したりする。
その疎ましさも厄介さも、その素晴らしさも儚さも、きっとこの二人は嫌でも解ってしまうんだろう。そういう意味でやっぱり似てる。
エンドロールで流れる世武裕子さんの「1/5000」が本当に大好きで、先日発売されたアルバムを聴きこんでいる。
ただ、このタイトルの意味がわからなくて映画を観た後に検索して、この点に関しては劇中で全く触れられていないのだけが残念。
原作では、葛飾北斎の富嶽三十六景は、1/5000秒の瞬間を切り取ったという話に由来しているのだが、むしろ何故削ったのかがよくわからない。
それでも、最後に「お前のこと、本当はちゃんとわかりたかったよ」という津奈木の台詞で結ばれるのが本当に救いだと思う。
我々は一生かけても自分自身のことさえもわかりきることはできないけれど、それでも誰かをわかりたいと願う気持ちや、その果てに1/5000秒の邂逅があるかもしれない、という圧倒的な希望だけで、それが暗く長い人生を照らし出し、それだけで生きていけるかもしれない、と思わずにはいられないのだ。
まるで、仄かに浮かんでは混ざり合い、また闇に消えていく赤と青のネオンのように。
見てるだけで痛い
痛いし重いし疲れるしなのにいい映画。
精神的に壊れた人ってのが分からないとただのヤバい女達、優柔不断な男としかならないので賛否は別れると思います。
最後ラストパートのセリフ「よく分からないんだけど一瞬、綺麗って思ったから」
これ色んな事に言える事だと思って、小説とか読んでても内容訳わかんない、でも心に刺さるほんの1頁の1文があれば良い小説だなって思っちゃう。
恋人じゃない友達でもこいつ〜だな...って面倒臭い事の方が多いしなんで一緒にいんのかもわかんない人とかいて、でも一日の数時間楽しかった事があったらなんだかんだ楽しい一日だった。ってなる(個人的に)
そういうわずかな一瞬のために疲れる事してる人多いと思います。一日の数時間にこの映画を見れて良かったです。
共感
主人公の寧子に共感する部分が多々有りました。
他の人と感じ方に差を感じる、云いたいことが理解して貰えないとか。
夢中になって見いってしまい気持ち悪くなってしまった。
趣里さんと菅田将暉くんの演技がとても良くて、見て良かった。
趣里さんは、見るたびに演技が上手になっていきますね。
次回作も期待しています。
過去の私を見ているようだった
まるで10年前の私を見ているようだった。
泣いてわめきちらし、かと思うとケラケラ笑ってたり、奇声あげてジタバタしたり。
夜中に線路の前に何時間も立っていたり。
壊れてた私。
でも、抜け出そうと、必死だった。
壊れた私のそばに旦那がいたように
そばにいる津奈木は奇跡だ。
あの全てを包みこむ優しさは
この世に生きてていい意味を教えてくれる。
わかりあえたのなんてほんの一瞬だろうけど、
私達はその一瞬一瞬の積み重ねで生きている
とても良かった。
予告を見て気になっていて一人映画。ずっと見に来たいと思っていてこれて良かったです。
今まで見た映画の中で一二を争うくらい良かったです。引き込まれました。
主人公の何をやってもうまくいかない感じであったり、人と近づきたいのにどうしていいかわからず自分でぶっ壊してしまうところだったりが自分と重なり、映画館で号泣してしまいました。
自分でももうなんで怒ってるのか分からない。でもそうやって何かを確認したいんだろうなぁ。
自分も落ち込んでいるときだったので痛いほどわかり、この映画を見て救われました。言葉にしづらい感覚を映像として見せられた気がします。この映画を分からない人とは分かり合えないなと思いました。好みは分かれるのかもなぁ。
とてもよかったです。
最大級の敬意に値すると思います
『いいな、ツナキはあたしと別れられて。あたしはあたしとは別れられないから』
『あたしはすぐに自分のことを見つけられてしまう』
正確ではないかもしれませんが、この二つの言葉だけで充分に文学作品だと思いました。原作を読んでないので、同じセリフがあるのかどうか分かりませんが、正にウオシュレットの水で脳天をかち割られた気分です。
この映画を思い出す時、勿論青いスカートや屋上のシーンは忘れないと思いますが、長い時間が経ったとき、頭の中に真っ先に浮かぶのはこの言葉で、あの屋上の洗濯ロープを背景に活字が浮かんでくるような気がします。
私は、躁鬱のことや過眠症のことは医学的なことも心理学的なことについても全くの素人なので、何も語る資格がありません。なので、もしそのようなことで苦しんでいる方々に接することがあったとしても、あのカフェの人達のように振る舞うこと以外に選択肢はないと思うし、あの振る舞い方以上に適切だと思える対応があるのでしょうか。
答えがないことが答え、という困難な映画、そして上質な文学作品にまで昇華させた監督やスタッフ、俳優、関係者すべての方に敬意を表します。
それにしても寧子さんは、トム・クルーズよりも走ってましたね。
青と赤の一瞬の美しさに心を掴まれた。
重くて暗い内容かと想像していましたが、そんなことはなかった。
私は男なので津奈木目線でずっと寧子を観てました。
恋愛ってこんなだったよな…なんて自分の苦い過去を思い出したりして。
たまたま自分が好きになった彼女が躁鬱で過眠症で家庭の事情が複雑だっただけであって。
男なら好きになったからには寄り添ってあげたい、力になりたいという感情が少なくとも湧く。
でもどうしてこんな彼女を好きになったのか。
津奈木の目に彼女が美しく見えた瞬間が2度あった。
初めて出会った夜の街を突然走り抜ける寧子を追いかけている時に見た彼女の軽やかに舞う青いスカートと、
ブレーカーが落ちた暗い部屋の窓から入り込んだネオンの灯りに照らされて赤く浮かんだ寧子の表情。
津奈木は前半、突然走り出した寧子を追いかけている時に楽しそうな表情を見せた。
後半、赤く浮かんだ寧子の表情を見て突然彼女を抱きしめた。
津奈木と寧子が出会った夜、会話を交わすうちに津奈木の心に寧子は土足で入り込んできて
津奈木の心に爪痕を残してそして走り出して行った。この時、津奈木はすでに寧子に心を奪われている。
そう。私も寧子に心を奪われてしまいました。
解き放たれたように夜の街をこの上もない笑顔で駆け抜ける寧子の姿に。
まるで美しいものを初めて目にした時のように一瞬で心がときめいてしまった。
「その一瞬のために生きている」 まさにそうだ。
お互い自分の事で精一杯な時は、気持ちや感情のすれ違いなんてよくあること。
津奈木は寧子の一瞬の美しさに心を掴まれたのだ。
寧子が彼の前で踊って見せたのは自分に対する津奈木の思いもよらなかった言葉を聞くことができた幸福感と、失敗はしたけれど一歩前に踏み出すことが出来た自分への喜びの素直な気持ちの現れなのかもしれない。
最後は二人の再スタートを予期させるいい終わり方だった。
そういえば屋上での会話。
「バイト始めたら、全裸になっちゃった」って…
思わず笑ってしまった…可愛すぎるよ寧子ちゃん。
もう完全に鬱は治ってるよ。自信持って!
明日バイト先に一緒に謝りに行こう! なんて。
女性は精神疾患なのでしょうが、それを放置したまま 改善しようともせ...
女性は精神疾患なのでしょうが、それを放置したまま 改善しようともせず 甘えていると思ってしまう。彼女を擁護する意見が多く、作品評価も良いが、私はただ甘えているとしか思えない。彼女を囲む周りの人たちの優しさには暖かいなあと思いますが
理解
俺はこんな映画大嫌いだ。
ちっとも面白くない。
重い、辛い、笑えない、苦しいっ!
でも寧子みたいな人は一定数いると思う。
俺の近くにもいる。
劇中の彼女と同じような事をその子は言ってた…なので少しくらいは寄り添える。
趣里さんは熱演だった。
菅田氏は…やはり曲者だった。
最後のたった一言で、傍若無人な台風のような主人公を全肯定してみせ、今までの彼の行動にさえ筋を通した。
…流石、なのである。
この作品は参考書のようなものだった。
得体の知れない病の概要。
もちろんこれが全てではない。
一例なのであろう。
でも、得体の知れない何かの何割かは理解出来る。その経験が、この病に対面した時に少なからず効力を示すのではないかと思える。
そう思えただけで、この作品に出会った意味はあると思う。
未見の人は覚悟した方がいい。
決して楽しくない。
ほのぼのもキュンとも感動すらしない。
ムカつくし、イライラするし、ぶん殴りたくなるし、暴言を吐きながら観る事になると思う。
殴りたい、罵りたい、髪の毛を掴んでテーブルにガンガン頭をぶつけてやりたい。
そんな感情と向き合う事になる。映画が始まって終わるまでは。
でも、本人にはそれらが一生続く可能性がある。そおいう疑似体験なのだ、コレは。
強く、痛みのように。
生きていくには必ず周りのひとと付き合わなければならないし、それには一般的で順応できる水準が必要なのか?
達せずに溺れもがくような彼女、自ら堕ちる彼。純粋に強く生きてる。痛みそのもののように。
その体の中の血を感じるほど熱い。
ヤンデレ映画
菅田将暉が病んでる女二人に付きまとわれる話。
こういう女性が好きな男性も実際存在するし、またそういう人はそれを受け入れてくれる相手を、本能的に見つけるもんだと思った。
主人公は他人に見透かされてると訴えるが、本音は馬鹿にされてると被害妄想になっている。自分は他者を見下してる癖に、自分は他者から馬鹿にされたくないと、都合のいい御託を並べてるだけ。
自分は口が悪い癖に、自分が言った事を理解されないと、キレたりパニックになるって、
なかなかの女王様ぶり。これはソフトSMプレイだと思って見れば、違った楽しみ方ができたかも(笑)
趣里と仲里依紗の病んでる同士の会話が容赦が無くて、そこは楽しめた。
中盤主人公は本当にヤバい域の人なんだとわかって、入院しろよ!と思ったが、国民健康保険を持ってないと言ったセリフがあったので、入院やカウンセリングを受けたくても受けられない状態なんだと、そこで現代の日本が抱える大きな問題を見た気はした。しかも家族も病気を知りながら、放ったらかしだし。
生きてるだけでしんどいのは、生まれたての赤ん坊も同じ。別に言ってる事は目新しくもないし、今更シンパシー感じる部分も無かった。
原作者が嫌いだからやっぱり思ってた通りの、自分が好きで好きで好き過ぎて、こじらせちゃってる感満載の作品でしたね。
後半主人公が思いの丈をぶつけるシーンで、後ろの席で見てたおばさんがずっとすすり泣いてたけど、女性はこういう所で身につまされるのかもしれませんね。かまってちゃんだから(笑)
菅田将暉は最近なんか疲れて、やっつけ感がすごい。忙しすぎるのかな?
田中哲司の小商い感も、もったいない気がした。もっとがっつりとした作品で見たいです。
仲里依紗も嫌味な役を、手抜き無く演じてる感じが素敵でした。
趣里ちゃんは素晴らしいものを持ってる女優さんだと思うのに、今回のはいとうあさこが蒼井優のモノマネやってるみたいな感じで、ちょっと残念でした。次回作に期待ですね。
ウォシュレット弁償しろよ(笑)
石橋静河が相変わらず素敵だったので、星は増えました。
曇り、雨のち晴れ、そして
生きてるだけで、ほんと疲れる。
ほんとにそんな風に思ってた時もあったな。
だから、週末が早く来ないか。週末になったら、自分は姿を消すことができるのだから。ところが土曜日になると、朝起きられない。起きる力が出ない。起きようという意識はあるのだが、まだ、時間はある。まだ午前中じゃないか、とかごまかしていた。そんな週末が続いた。
だけど、ヤスコはハッピーなんじゃないか?
だって、わけがわからなくなると、「壊す」「怒鳴る」「走り出す」ことができるのだから。自分の場合、深く沈んでいた。
力が出ない。慣性の法則はなんとかクリアしていたけど。
ただ人の目はとても気になった。「あいつ、なんてダメなやつなんだ」と思われているだろうと」いう意識が働いていた。
なんとも苦しかった。誰とも話したくない。話してもろくな話にはならないよ、あなたにとって無駄な時間になっちゃうよと。
それが、ある日、突然、晴れの日がきた。
人と話している、軽いジョークを交えてる。
そんな自分に気がつく。なんとも穏やかな気分。
視線を空に向ける。すると風が頬をなでた。いい気持ちだった。
なぜ、そうなったかはわからない。
でも晴れの日は来るのだ。
曇りや雨が続いたのだが、晴れの日もやって来るのだ。
自分が動いたのではないけれど、地球は回っているから、自分を含め、なにかが動いたと言えるのでは、と思う。
また、雨や曇りがくるだろう。少しこわい気がする。そんな時、自分がどうなるかはわからない。それでも、また晴れる日が来るってことだけはわかった気がする。
ヤスコはそれを一瞬だと言った。一瞬でも分かち合えればいいと言った。
その一瞬が長く続くことを祈っている。
深い曇りや激しい雨があるから、晴れの日はより美しいのだと思う。
期待値は超えず
私は私と別れられない。
彼もまた彼と別れられない。
それは誰もが感じる劣等感なのだろうか…
関根光才ならではの映像美
フィルムならではの質感も相まって、役者陣の芝居を盛り上げていたが、、、
なんだろう、イマイチ刺さらなかったなぁ
良い言い方をすれば、一瞬の輝きを掬い取りたくなる映画
悪い言い方をすれば、ただのメンヘラのめんどくさい慰め合いの映画
ただ、抑えきれない衝動を綺麗なものがまた観たかったと静観していたツナキが一歩寄り添う瞬間はたしかに愛があったし、彼らが生きてる時間なんだろうなと。
見れて良かったシーンではあった。
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