「ガラパゴスで悪いか!」カツベン! masamiさんの映画レビュー(感想・評価)
ガラパゴスで悪いか!
今、私は殆どシネコンで映画を観るようになってしまった。いや周りはシネコンしかない。
20世紀の映画少年少女たち。私は東京の東端に住んでいる。映画を観る場所は銀座か錦糸町の二択である。
今では当たり前にある座席にあるカップホルダーがその頃には無かった。だから仕方なく座席の下に置いていた。
ところが、映画に夢中になるとその存在を忘れてしまう。それで蹴飛ばし零してしまう。ご存知のように映画館は傾斜が付いている。水分は蒸発するが糖分は残りやたらにべたべたしてた。
気持ち悪いんだよ!
ゴキブリホイホイか!
かと思うとこんな事があった。映画が終わり私は座席の下のカップを片付けようとした。しかしそのカップの中に信じられないものが・・・
ゴキブリだ!
気持ち悪い話でごめんなさい。お願いだから気持ち悪いって言わないで。
でも20世紀の映画館ってそんなもん。馬鹿みたいに大きかった渋谷のパンティオン、新宿のミラノ座、東銀座の松竹セントラル、
今はもう無い。スバル座も閉館した。「ごゆるりとご覧下さい」のナレーションも無い。少しだけさみしい。
さてまくらが終わりました。いつもですがすみません。このあとはごゆるりと読んで下さい。
カツベン、活動弁士の事です。我々はその末路を知っています。やがてトーキー全盛になり失職します。黒澤明監督の実兄は花形のカツベンでしたが悲劇的な最期を迎えます。また大蔵貢は映画会社を興します。
しかしこの映画は全然違いました。カツベンは花形のままです。大正14年の事です。
多分、私が思うに映画の概念が欧米と違っていた。江戸時代から講釈があり、明治に講談となりその延長線上にカツベンがあった。
主は語りで従が映像、そんな時代だった。
正直、メチャクチャ羨ましい!世界的に稀有の
楽しみ方をしていた日本人。
ガラパゴス化。ガラケーのガラはガラクタでは有りません。大陸と繋がった事の無い島、ガラパゴス。独自に進化を遂げた例えです。
つまりカツベンは日本独自の進化。ガラパゴス化です。楽しかったんだろうなー 当時の日本人は!そう思いました。
成田凌も素晴らしい。滑舌が命。見事に演じました。大ファンになった。
パンフレットを見たら周防正行監督と山田洋次監督の対談が載っていた。渥美清も周防監督のファンだったらしい。
流石、寅さん!わかっていますね!
黒澤明の兄、須田貞明ですね。
非業の死をとげた活動弁士でした。
1980年代までは、新宿の大きな映画館では客席にお菓子やアイスクリームを売りに来てました。
出身地は岡山県ですが、2000年代になっても、ある映画館では客席販売があって驚いた記憶があります。
だからではありませんが、昔の映画館は床がベタベタとゴキブリホイホイ状態でしたね。
CBさんコメントありがとうございます。お褒めのお言葉多謝でございます。まあ間違いは私もしょっちゅうですよ。人間だもの。
会員の件教えてくれて感謝です。そういう方法があったのですね。
楽しめてためになるレビュー、ありがとうございます。
このレビューを読んでいて、自分の大失敗に気付けました。あんまり恥ずかしいから、秘密でそっと直しておきました。気づかせてくれてありがとう。
渋谷等の大劇場の頃、懐かしいですね〜
<追伸>
銀座なら、TCG会員になって、シネスイッチやヒューマントラストに足を運ぶって手もあるのでは?
kossyさんコメントありがとうございます。そうなんです。話芸が好きなんです。まだ寅さんにうっとりしてます。啖呵売も話芸ですよね。いつもですがありがとうございます。
寅さんへのオマージュですか?
粋な姉ちゃん…(自主規制)
真っ先に思い出してしまいました。見上げても屋根屋のふんどしは見つけられませんでしたが・・・
ゴキブリの話はちょっと引きますが、あり得る話ですよね。
昔はタバコの煙ももくもくと、というか、俺自身吸ってた!
今のような絨毯もなく、モルタルむき出し。
掃除も大変だったでしょうねぇ・・・