荒野の誓いのレビュー・感想・評価
全63件中、61~63件目を表示
被害者意識がもたらすもの
なんと、SHADOWの試写状に続いて本作の
券も頂いた。多謝である。
試写会であるので、絶対にネタバレは出来ない。だから小ネタや情報をいれつつ、面白可笑しくレビューするつもりでいた。
しかし観終わって考えが変わった。色々と思う事があった。
荒野の誓いというタイトルから「荒野の用心棒」や「荒野の1ドル銀貨」のようなエンターテイメント作品だと思ったが違った。
登場人物は陸軍大尉、シャイアン族の首長、
未亡人、この三人のロードムービーのように
進む。油断しているとびっくりする事が多い。
最初の5分で度肝を抜かれ、最後まで気を抜くところがない。血で血を洗うシーンが続く。
その他、登場人物は多岐にわたる。
そのうち誰が善で、誰が悪か分からなくなって来た。
以前「ダンス・ウィズ・ウルブズ」を観た時、アメリカ先住民族に興味を持ち何冊か本を読んだ、だから私は徹底的に先住民の視点に立ってしまう。ただ、良い人もいれば悪い人もいるように一律に語ることは出来ない。白人もしかり。
それぞれ観た人が判断して欲しい。
ただ攻撃的な人間、あるいは民族、または国家には特徴がある。それは被害者意識が強い事だ。
強い被害者意識は簡単に攻撃に転化する。
やられたらやり返す、倍返しだ!
それでいいのか?
それで昨今の日韓事情だ。日毎なんか嫌なかんじになっている。
韓国イコール、反日国家と思っていないか?
それでいいのか?
例えば2018年に日本に来た観光客数である。
中国は約800万、韓国は700万。なんだ中国の方が多いじゃん!
いや違う!中国は人口13億8000万、韓国は5100万だぞ!比率でいうと断然韓国の方が上だ。
(ただ台湾は人口2300万、観光客500万)
2000年の観光客数は全部で500万、それを考えれば空前絶後の人数だ。その頃は目指せ観光立国、目指せ2000万と言っていた。
いわば屈指の親日国だ。
アニメを中心に邦画は人気があるし、作家の東野圭吾は日本以上の人気だ。
スピードスケートの小平奈緒と李相花の友情は
涙を誘った。私は号泣だよ!
日本では ゴルフのイ・ボミは大人気。アン・シネも大人気。私はボミ派だ!
韓国では羽生弓弦が大人気!(私も大好き)
韓国で反日のデモをする人。それが全てじゃない!
また新大久保でヘイトスピーチをする人。
それも全てじゃない!
まずは冷静になろう。理解に努めよう。
映画から離れてしまった。すみません。
ちなみに映画では日韓関係の事は言ってません。当たり前だが・・・
映画を観ながらそんな事を考えた。
勝手な事を考えた。
以前ユーミンがテレビに出ているのを見た。
インタビュアーはバカリズムさん。そして
バカリズムさんはユーミンの「瞳を閉じて」に
ついて質問した。
「あのう、遠くに行った友達って島から離れた人だと思ってたんですけど最近死んだ人かなって思うんです。いったいどっちですか?」
ユーミンは素晴らしい答えをした。流石天下のユーミンである。
「それは聴いた人が感じた方が正しい答えです」
私は感激した。永遠の嘘をついてくれた!
種明かしをしないでくれた!
映画も音楽もリリースした時から、受け手の
もの!たかが作者がえばるなよ!
映画の原題は、、
Hostiles 敵対的 うーむ意味深だ。
一応言っておきますが、普通に良い映画です。
虐殺は虐殺を生む..........キザかも?
映画の冒頭、いきなりインディアンに家族全員を殺されてしまうシーンから始まる。残されたのは、ロザムンド・パイク演じるロザリー・クエイド。抱きかかえていた乳飲み子も銃弾を受け短い一生を終えている。
話は、1892年という事は、マサチューセッツ州で起こった怪事件であり未解決事件でもあるリジー・ボーデン事件と同じ年。ジョン・ブロッカー大尉が司令官よりシャイアン族の酋長イエロー・ホークをニューメキシコ州からモンタナ州までの護送の命を受けるが、始め彼は固辞をしていたにもかかわらず、司令官の脅しともとれる発言に渋々ながら同意してしまう。その距離なんと1600キロ。下関から青森までの道のり、つまり本州縦断と同じ!!
道程においてブロッカー大尉は偶然にも乳飲み子を抱きかかえたまま放心状態のロザリー夫人を発見する。彼女が我に返ると半分、感情失禁というよりは、錯乱状態になり.........!
No! You will not touch this baby.
I will bury my family. それをただ見守るだけの軍人
You believe in the Lord, Joseph?
Yes, I do, Mrs. Quaid.
But......................He's been blind to what's
going on out here for a long time.
4つの墓の中には小さな小さなお墓も1つある。普段なら涙腺のユルユルな者にとっては、涙が欠かせない場面となるが、興ざめしてしまう。1890年に起きた"ビッグ・フット一行に対する虐殺(インディアン側)"とも"ウーンデッド・ニーの戦い(騎兵隊側)"とも呼ばれる虐殺が頭をよぎる。山砲と呼ばれる軽量の火砲やスプリングフィールド銃などを使用して、とにかく動くものは何でも打つ、味方だって打つ、赤ちゃんでもお構いなし、走って逃げる子供も3キロも追いかけてまで殺す。400名死亡。生き残った者数名。
また1830年に施行された法律"Indian Removal Act"ネイティブ・アメリカンから好きな時に土地を没収することができ、言う事をを聞かなければ全員死刑。1民族を全滅させることのできる法律が、実際に適用されるのが施工後の8年後の1838年。通称:"Trail of Tears" チェロキー族インディアンが住んでいたところから追い出され、冬の寒い1000キロに及ぶ道のりを歩かされ、最初12000~15000人いた彼らの実に4000~8000人の方たちが途中で亡くなっている。食料もなく一説には死体も食べたのではないか?という事が言われている。なぜ数字があいまいかって? それは狡猾でずる賢いイギリス人の人口統計や記録を一切残さないことをしているためと考えられる。その悪行は、Sci-Fi小説の父、H.G.ウエルズが何度も映画化されている小説「宇宙戦争」の序文に残忍で冷徹なイギリス人がオーストラリアのタスマニア人にした非道なスポーツを楽しむように行ったマンハンティングのことについて書いてある。しかもオーストラリアでアボロジニ人が市民権を得たのが1967年。アメリカのネイティブ・アメリカンが市民権を得たのが1924年。投票権は戦後の1948年。彼らは人口統計を一切記録していない。
終盤に差し掛かり、酋長イエロー・ホークの埋葬も終わり、そうこうしているとロッキー山脈を背にして4人の男たちが現れる。
Name's Cyrus Lounde. These are my boys.
This here's my land and I want you the hell off it.
I seen you traipsing through my fields with that sorry "Red".
And I don't like it one bit.
-Mr. Lounde. This land here is his rightful burial place.
Where we come from Natives ain't got no rights.
-President's orders.
There ain't writing on no paper, president or not,
can tell me what I can and can't do on my property.
この映画の監督、西部劇を撮った事がないのではないかと思わせるシーンが散見する。建物のペンキが塗りたて感丸出しで、最後のロザリー夫人とブロッカー大尉のこの映画最大の見せ場と言ってよい場面で駅の木造の床が真っ白白でだれの足跡も汚れすらも付いていないなんてありえないし、終盤の銃撃シーンにおいては広大な土地に数名しかいないにもかかわらず、どうやって地主のラウンドは気が付いたのか? 何も説明もなく話が進みすぎている。不親切な映画作りが見られる。この監督のファンの方々、決して怒らないように。それなら書くなってか?
リトル・ベアー役のザビエル・フォースチーフさんすみませんでした。最後の最後まであなたのことを女の子と思っていました。ブロッカー大尉からの贈り物で気が付かなければならなかったのに........?
一般の視聴者からも批評家からも支持をされている本作。
イリノイ州シカゴの週刊誌:Chicago Reader
「この旅の道程は撮影監督の高柳雅暢によって美しく撮影されているが、ベールのたぐいまれなる才能が、しばしば見られるブッスとした表情しかできないところやダサいセリフを暗唱するために緊張しているせいか無駄になっている。」
ミズーリ州セントルイスの唯一の日刊紙:St. Louis Post-Dispatch
見出し:'Hostiles' aspires to be a classic Western より
「古典的西部劇、特にジョン・フォード監督の映画に影響されているところが垣間見られ、この映画、”荒野の誓い”は、西部劇というジャンルに加えられても決しておかしくはないものである。」
主演のブロッカー大尉を演じたクリスチャン・ベール。個人的に彼が英国人とは知らなかった。
待ちくたびれました。
昨年秋に北米で見てから日本語字幕版の公開をひたすら待っていましたが、もう公開されないものとあきらめてBDを購入してしまいました。英語には堪能でないため、理解不足のシーンがありましたがようやく日本公開されることのようでうれしいです。最後の最後のワンシーンがなかった方が自分的には良かったのにと感じていたので、字幕版を見て再確認したいです。
全63件中、61~63件目を表示