パドマーワト 女神の誕生のレビュー・感想・評価
全10件を表示
この女神、覚悟ガンギマリ🔥! これ、美談として描いていいのか…?
1540年に書かれた叙事詩『パドマーワト』を映像化。
13世紀末〜14世紀初頭のインド北部を舞台に、メーワール王国とハルジー朝の戦争と、図らずもその争いの原因となってしまったメーワール王妃パドマーワティの運命が描かれた歴史劇。
全く知らない叙事詩、そして全く知らない13〜14世紀におけるインドの歴史。
全く知らないことづくしで、果たして楽しめるんかいな?と思っていましたが、蓋を開けてみればあらビックリ!とっても楽しめました♪
砂漠の王国が舞台だし、全く馴染みのない文化圏の物語だし、なんか『スターウォーズ』を観ているかのような感覚。これほとんどSF映画っすわ。
本作の1番の見どころは、何といっても豪華絢爛な衣装!
美しい刺繍の施されたインド装束、勇ましくも優美な甲冑など、今まで見たこともないようなオリエンタルな衣装の数々に圧倒されること間違いなし!
この美しい装束を身に纏ったインドの美女たち、この世の物とは思えない美しさであります💕✨
雄大な砂漠や荘厳で威風堂々たる王宮など、ロケーションも抜群!
ハルジー朝の騎馬隊が砂漠を駆け抜けるシーンなど、もうそれだけで胸がいっぱいになるほどのエモーションに満ちています。
優雅な衣装、華やかに踊る美女、マッチョな肉体など、ビジュアル的なショックはハリウッド映画に一歩も劣らない…というか並のハリウッド映画を遥かに凌駕する素晴らしさでありますっ!
イスラム教を悪、ヒンドゥー教を正義として描いているということで、一部から大きな非難を浴びたという本作。
確かに、メーワール王国の王ラタン・シンは清廉潔白な人物で、ハルジー朝のスルターン・アラーウッディーンは残虐な人物として描かれている。
とはいえ、本作を観て一番印象に残る人物は誰かと言われれば、それはもう間違いなくアラーウッディーン様である。
残忍な性格と他を圧倒的する戦闘力を有し、「英雄色を好む」を地で行く、正に覇王と呼ぶに相応しい人物。
とはいえ、ただただ粗野なだけでなく、音楽や詩を好むという風流人であり、何よりダンスと歌がキレッキレである🎶🕺
兵の指揮を操る術にも長けているし、伊達に「第二のアレキサンダー大王」と呼ばれていない男。
清廉だがそれゆえに敵の手に落ちてしまうラタン・シンよりも、強くて魅力的なアラーウッディーン様について行きたくなるのが人情というものではないでしょうか?
アラーウッディーンの腹心、カーフールもめちゃくちゃ良い味出してる!
奴隷出身という身の上、そしてアラーウッディーンに叶わぬ恋心を抱いているという切なさ…。
男という性別ゆえ、アラーウッディーンからの寵愛は受けられないことを分かりながらも彼に尽くすカーフールと、カーフールの気持ちを知りながらも信頼できる家臣として彼を側に置き続けるアラーウッディーン。
この2人の関係性に、BL的な萌えを感じずにはいられません💖
ハルジー朝のキャラに対して、メーワール国王ラタン・シンはちょいキャラ薄め。キャラは薄いけど良い人ではある。
しかし、彼の妃にしてこの映画の主人公パドマーワティはなんか怖い。というかめっちゃ怖い…。
初登場時から何考えているかわからなかったけど、結局最後まで何考えているのかよくわからん。
その上覚悟だけはガンギマっているから尚更怖い!
「首持ってこい!」とか「ハルジー朝の王宮は血祭りじゃ!」とか、とにかく血の気が多い。慈愛と殺戮、両方の面を持つのがヒンドゥー教の女神様だっ、て事なんだろうけど、これならラタン・シンよりもアラーウッディーン様の方が彼女にはお似合いなんじゃ…?
とまぁ血の気が多いだけならまだ良いんだけど、最終的には「女は全員殉死!!」とか言い出す。おい、正気か!?
そこまではディズニーの実写化みたいな、割と牧歌的な雰囲気だったのにクライマックスだけは地獄みたいな展開。
火に飛び込もうとするパドマーワティに、「死んだらあかーーーん!!😭」みたいな表情で駆け寄るアラーウッディーン様が印象的。やっぱこの映画アラーウッディーン様の映画でしょ。
「この映画は尊厳殉死を推奨する作品ではありません」という、衝撃的すぎる注意書きが冒頭に表示されて面食らったが、なるほどこういうことだったのね。
ヒンドゥー教には「サティー」という慣行がある。
これは「寡婦は火に飛び込んで殉死すべし」という信じがたいものだが、数百年昔のヒンドゥー教ではこれが美徳とされていたのだ。
流石に現代ではこの慣行は禁止されているが、いまだに激しい男尊女卑が残るインドにおいて、このエンディングはやっぱり問題あると思う。
なんか感動的に「これはアラーウッディーンの敗北〜♪」みたいな歌がバックで流れていたけど、いやいやあんたら妊婦も女児もまとめて燃やし尽くしてますやん。これが勝利なわけないだろっ!?
このエンディングでいくなら、ここは能天気な歌を流すんじゃなくて、恐怖に怯える女児の顔のアップを映すべき。それなら、かつて存在していた「サティー」という狂気を否定しているように演出出来ただろう。
この映画をちゃんと観た人なら、ヒンドゥー教は正義、イスラム教は悪、という感想は抱かないはず。
ヒンドゥー教もイスラム教もイカれている、ということを描こうとしているんじゃないかというくらい、まぁ何というか後味の悪い映画っす。
ヴィジュアルの美しさ、キャラクターの楽しさ、ストーリーのワクワク感が強いだけに、ちょっとオチの酷さが気になる…。
いっそのこと『アラーウッディーン 覇王の誕生』というタイトルにしてしまって、アラーウッディーンがやべー女に手を出してしまったというストーリーに作り変えたらいいんじゃないかな?
ひたすらに美しい
本当に美しかった!演者からダンス、画面がどこもかしこも煌びやかで眩しいくらいでした。劇場で観られて良かった…
「恋する輪廻」を観て以降私的インドNo.1美女だったディーピカー・パードゥコーン。彼女が「絶世の美女」役だと聞いて楽しみにしていたけど、本当にいつ如何なる場面でも美しかったです。敵味方問わず人を狂わすのも納得。スカートをくるくる回して踊る場面は見惚れるくらいに美しくて、やっぱりインド映画は最高だなぁと感動しました!
アッラーウッディーンも素晴らしかった。狂気的で目力もすごくて、まさに怪演といった感じ。インド映画は大抵ヒーローとヒロイン、それからイケメンの悪役(歌舞伎でいう色悪?)の3人がメインであることが多い気がするけど、やっぱり悪役に魅力がある話は面白い。個人的にはヒーローポジのラタン・シンよりも全然魅力的に感じました。兵を従えた荒々しいダンスも鳥肌モノにカッコいい。ダンスシーンが単調に感じないインド映画って素晴らしい!
ストーリーは単調でラストもうーんって感じでした。最初に出る諸注意でもう結末の予想もついちゃうし笑
でも画作りの美しさでお釣りが来るくらいだと思います!
豪華絢爛インド映画の世界に酔えたので大満足です!もっとインド映画劇場で公開してほしい…
まさかのラスト、えっ、えっ??
パドマーワトの人となりがサッパリ分からないので気持ちが入らない上に綺麗かもしれないけど、井上咲楽にしか見えなかった。王も、人民や国を守る立場なのにミエや自分の誇りばっかり優先するナルシストでああなるのも必然だなと。見せ場も敵の方が長くなんか途中からコイツの一途さに肩入れしたくなりました。
しかしなんといってもラストの救いのなさが個人的にダメです。悪い事がダメ、誇りを大事にするのは間違いじゃないけど女達が哀れです。正直見なくてもよかったと思いました。今のインドでこの映画がヒットしたのが信じられません。インドの人はストーリーを知った上で見てるからか。
しかし、まさかのあのまま終わりって。高評価なのが信じられない。
スゴい!洗練されたインド映画
日本のサブタイトルに付いてる「女神の誕生」。見終わった後に「うぉい!そういう意味かい!」って思わず膝を打ちました。あれ?これってタイトルでネタバレ?
「バーフバリ」からインド映画に目覚めたのですが、本作はメッチャ洗練されててビックリです。荘厳な美術や衣装にしろ、カメラワークにしろ、ハリウッドに勝るとも劣らない素晴らしい作品になっています。正直あまりインド映画に詳しくない身分でこういうのもなんですが、メチャメチャレベル上がってる!
調べてみると本作の物語って16世紀には確立されてたんですね。日本でいうと安土桃山時代!そんな昔からある物語を現代の映像技術で見事に作り込んであります。古典的な物語でもちゃんと作ればこれだけ面白い物になるという好例ではないでしょうか?
もちろんパドマーワティもラタン・シンも好きなんですが、なんと言ってもアラーウッディーンの圧倒的な悪役っぷりですね。ダンスシーンはメチャメチャ引き込まれてました。正に圧巻です。いっやー、悪役がしっかりしている作品は面白い!
最後の一対一の決闘シーンも緊張感のある長回しでドキドキしながら観てました。で、その後に続くサティーのシーンは胸が苦しくなりましたよ。今の感覚では殉死はもちろんダメな事ですが、尊厳を保つ為に炎の中に進んでいくパドマーワティはカッコいいと思えるぐらいでした。
インド映画なので上映時間は長いのですが、本作はその価値が十分にある作品でした。インド映画スゲー!!
綺麗で美しいけど、それ以上なものは?
歌と踊りは、素晴らしい。
女優さんも、皆きれい。
だけど、戦いの理由が全部個人の欲望。
ダマシても、勝てばいいって結論なんだよ。
最初は、
タイマンで勝負つけるようとするけど、
後ろから、矢を打って殺して、結局全軍同士で
ぶつかり合うって、無駄な展開。
正義と悪の戦い?みたいなの宣伝にあったけど、
悪と悪の戦い。
まあ、現実的な世界はそうなんだけど、
今でも本質は変わらない。
国際政治の世界では、性悪説で臨んでいかないと
悲しい結果になるよ!
中国や韓国、ロシアとか、アメリカだって
そういう覚悟で、交渉しないと何にも解決しないよ。
尖閣や、北方領土、慰安婦、徴用工問題も、
甘いと、やられちゃうよ!
また、関係ない話しだ。ゴメン。
バーフバリみたいな面白さを期待したけど
イマイチな映画でした。
戦いが始まるまでが長い。戦い方も普通すぎる。散々引っ張っておいてラストは尊厳死。全然スッキリしない。絢爛豪華なシーンも全体的に画面が暗い。
バーフバリが良すぎたせいで面白味にかける映画だなと感じました。
せめてテンポが良ければ星3でした。
ラストの鬼気迫る美しさ
そこまではヴィランズの頑張りで2時間半(?)
衣装もセットも豪華絢爛、万華鏡を覗いているようなドラマチックなカット満点。
だけど、食べたら思ったよりさっぱりしてますね、っていうか、もうちょっと濃くても大丈夫かも…
展開が単調に感じたのは画力が強すぎるせいなのか。
その他の感想
・パドマーワティが美しい
・パドマーワティの眉間がきになる
・パドマーワティのスタイルが良すぎて王が小さく見える
・敵の奥さんもめちゃくちゃ可愛い
・敵が頑張っている
・敵の子分がなんか面白い
・導師がしょうもなすぎる
ここ数年インド映画贔屓の私でもやや長く感じましたが、画の美しさは文句なしでした。
豪華絢爛、高潔無比、英姿颯爽!
冒頭でいろんな説明がある通り、ヒンズー教徒に対する侮蔑的な描写があるんじゃないかと、公開前に暴動が起きるほど物議を醸していた作品のようだ。明らかに悪の部族はイスラム教国側なのに、それでも高潔さ以外の描写が問題視されていたらしい。が、観終えると、上品で優雅なパドマーワティの心の美しさには一点の曇りもないと感じたし、これは伝説になるわなぁと素直に感じた。ただ、日本人からすれば沖縄戦の悲劇までをも想起させられるところが、ちょっと問題かもしれません。
とにかく大迫力の映像体験。圧倒されっぱなしの164分でした。正義と悪を決めつけることは互いの立ち位置で違うものなんだろうけど、純愛を貫いているラタン・シンと天衣無縫のパドマーワティはやはり肩入れしたくなる王族。一方の“第二のアレクサンダー”とも称されるアラウッディーンは叔父を暗殺しスルタンの座に就く。しかも結婚式当日に他の女とセックスしているという、相当なチャラ男なのだ。
一人の王妃をめぐって眼中にもなかったメーワール国を攻め入ろうとする悪のアラウッディーン。しかも、噂だけで行動しているところが痛い男。潔く一人で入城する場面もあるのだが、さらに上を行く高潔なラタン・シンに嫉妬したに違いない。怜悧狡猾な男にたいしても慈悲を感じたのか、ラタン・シンは丸腰の相手を殺さない。さらに彼は卑怯な手段で拉致されるが、そこでも彼の影響で王国のみなが潔癖さを保っていたようだ。
終盤の侵略戦争には圧倒的な戦力差により覚悟を決めたパドマーワティ。もう涙が止まらない。しかも赤で統一された衣装が眩しく、スクリーンに吸い込まれそうになるほど。正義は勝つ・・・のじゃなくて、悪は絶対に勝てない。天網恢々なのだ。
ずっとパドマーワティの鼻輪と涙目が気になってしまいましたが、最初からこうなることを予測してたかのような彼女。やっぱり女神降臨だったのかも・・・とにかく言葉にできない美しさを多くの方に大スクリーンで体験してもらいたい映画でした。
インドの時代劇
数百年前にインドで発生した戦争映画でした。単純なストーリーの中、優雅な映像が多く、またインド作品には毎度のミュージカルシーンもあり、うまくまとまった作品だと思います。
インドの歴史絵巻もの
この作品は、その特徴を簡単に言うのは、、はばかれるが、敢えて言うならば“豪華絢爛”、“勧善懲悪の亜流”題名の「女神の誕生」という原題に付け足した副題のようなものが、ラストのシーンに繋がっているものがわかる。
とにもかくにも、衣装、装飾品、など女性ならば、いかにも重そうな鼻ピアス以外は一度は着けてみたくなるような魅了する宝石類の数々、また宮殿内の細やかな飾りつけ、うす暗い部屋を一点の光を利用した人物の描写、吹き抜けの大広間にいる人物の下からのカット割りで空を含めた解放感の演出など凝りに凝った計算された構図のオンパレード。ただ遠くの景色がもろに絵画風CGのところに完璧さというより曖昧な耽美的要素を残した映像美を提供している。
What are you looking at ?
Your past!
.........................
Alexander the Great !
You will be the next Alexander !
But this is only possible when she is with you.
........................!?
ここで登場する自分の欲求のためなら、とことん屈託なく行動におこす悪の権化のような王アラー・ウッディーン・ハルジー、この映画でも出てくるが、モンゴル人のインドへの攻撃を撃破した、インドの方からすればある意味英雄とあがめられてもいいような感じがするが、ここではそうはいかない。はじめから裏切り行為で国王になりあがるという典型的なステレオタイプの悪役であるけれども、個人的にはここまですればかえって小気味よく映り、好感さえ感じてしまう。特に後半に出てくる黒ずくめの集団との、いつものインド映画定番の踊りは、迫力がありいい感じに映ったのだが......。
偏見の塊のものにとって、どうしてもインドの女優さんをあまりきれいとは、思わないし、あの鼻ピアスを見ていると痛々しいし、気になってしようがないのだが、個人的なこととして昔、ある国で現地人の白人と結婚をしたお隣の国パキスタン出身の女性が可愛らしい鼻ピアスをしていたのを思い出すが、この白人、フラットメイトだったのだが、少し頭がおかしいところもあり、性格も内向的で人がした善い行いを自分がしたかのようにする見栄っ張りのところもあり、何故、彼女のような才能のある人がと思ったのが、日本でいう“蓼食う虫も好き好き”を地でいくような出来事として思い出す。
amazon.comではプライムビデオとして配信されていて、350近くのレビュー投稿されているのだけれども、大方の75%の視聴者の方は☆5をつけていて16%の方が☆1としてこの映画の評価をしていたのだが、映像美に関しての評価は素晴らしいのはゆるぎないのだが、ただそのシナリオがあまりにも遅い展開で、しかも2時間45分余りあるその映画自体の長さや使われている言語がタミール語やヒンドゥー語のために役者の演技に多少のクレームがあったのと、個人的にこの豪華絢爛な映像を見続けていると少し疲弊してしまい、いったんこの映画を観るのをやめて、ほかのテレビ番組を挟んでまた映画鑑賞に戻ることを数度してしまっていた。失礼なこととはわかっているが、すみません。
The time has come to don the veil of fire.
この映画を語る上によく言われのがインド映画史上最高の製作費とか映画に対する批判やボイコットの話であるけれども、その中でも主演のパドマーワティ役のディーピカー・パードゥコーンに対しての"鼻をそぎ落とすぞ!"という脅迫文はあたかも映画側が作ったかと疑ってしまうような宣伝効果抜群のもので、そのおかげかも知れないが、興行収入においては、申し分のないものとなっている。
Globe and Mailというカナダの日刊紙の記者のコメント「この映画を観終わって映画館を後にしたとき“怒り”で身震いが止まらなかった。」このような直球の批判を目にしたのは多分初めてで、また他の意見として「この映画は視覚的華麗さに加え、女王パドマーワティの壮烈さに対する究極のラブレターでもある。」という好意的なコメントもある。
人間として、まだ勢いにあるかた向けの映画と言っては批判があるかもしれない........!?
全10件を表示