ギャングースのレビュー・感想・評価
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何も残らない。
この映画に出演している加藤諒が『あまりにも友人に似すぎている』というだけの理由で鑑賞しました。
漫画原作の映画らしいのですが、原作を知らない状態でもスッと入り込める作品だと思います。
少年院上がりで、お金も住む場所もない3人の男が、生きていくために犯罪集団だけを狙ったタタキ(窃盗)を行なって日々暮らしているという設定です。
作中でざっくりと日本の経済状況についても触れており、特に国民の貧困事情が強くテーマとして描かれています。
搾取され続ける人生から脱却し、ドンと一発逆転という成り上がりストーリーかと思いきや、最後まで主人公達の現状は何にも変わっていません。貧しいままです。
その後も窃盗を行なって生きていくのだろうなという締め方で、後味の悪い思いをしました。
つまり最初から最後まで映画に何にも波が立ちません。ず〜っと平行線です。
感動もなし、盛り上がりもなし、心に残るものなしでした。
恐らく眠りから覚めた次の日には、この映画の事なんて微塵も覚えてないでしょう。
本来ならば★2ですが、作中に登場するMIYAVIの顔がカッコよかったので★2.5にしました。
中華料理店にいたスーツ姿のサラリーマン。まともそうな顔しているけど昼間からビールを飲んでいた。
実は詐欺集団を教育している加藤(金子ノブアキ)の講義には7割くらいまでは共感できる。貧困、格差、少子高齢化といった社会問題、政治家が2世議員、お坊ちゃまで占められてる現状など、的を射た発言だったのだ。ただ、詐欺を行うターゲットがひ弱な独居老人ばかり。弱者から金を吸い上げるところなんて共感できるはずがない!
暴力団、ヤクザの人口がかなり減った現代において、裏の社会を仕切っているのは“半グレ”といわれる不良グループ。劇中にも登場する“六龍天”なんてグループは徹底的に取材の末、設定されたものなのでしょう。オーナー、番頭、実行グループの下にメッセンジャーとか受け子とかがいる、表社会よりもヒエラルキーがはっきりしているのです。しかも、彼らは単なる詐欺だけじゃなく、高利貸し、さらに多重債務を負った女性を人身売買でオークションにかけるという非人道的な面も持つ。
こんな世界に飛び込んだのはほとんどを少年院で過ごしてきた3人の仲間、サイケ(高杉)、カズキ(加藤)、タケオ(渡辺)だ。特にカズキなんて親から虐待を受け、背中に根性焼きの跡がしっかり残っているほどで、ついには妹を守るために義父を殺してしまった過去を持っている。みんな家族を失って、3人が家族同然に暮らしている仲なのだ。そんなところへ幼い女の子ヒカリが加わり、だめだめな3人にも運が向いてくる。順調に稼いで、社会人として出直そうと頑張ってる最中に、少年院で一緒だった男に金を吸い取られることに・・・
失うものは何もない3人。中途半端なタタキをやても逃げ回るしかない。相手の六龍天は巨大な組織なので執拗なまでに追いかけてくるに違いない。ならばいっそのことトップの金を盗んでしまうという計画をする。ここで強力な助っ人が加わるのだ。トラック運転手の川合(勝矢)だ。妹が六龍天のオーナー安達(MIYAVI)に愛人となり、クビになったときヤク漬にされて殺されたという。
クライマックスはいつ失敗してもおかしくない、子供だましな作戦。ハラハラもさせられるけど、巨額の金を手に入れたらどうなるんだ?と心配もつきまとう。結局は安達のように新たな組織を作って、同じことを繰り返すんじゃないか?などと、成功してほしい、ほしくないの両面から彼らの活躍を見ていた自分がいた。だから結末はこの映画のパターンで良かったんじゃないかとも思いました。あーあ、トランクはちゃんと閉めておこうよ・・・
もやもや。ラストでぶち壊し。
原作を全部読んだ者です。
普通の仕事に就けない主人公たちが犯罪に手を染めるのはいいんですが、窃盗のターゲットとして何故ハングレ集団を選んだのかの説明のなさ、原作の魅力の一つだったカズキのある種誇大妄想的なポジティブさと熱さ、キモデブだけど憎めないところが薄かった(映画版の主人公はサイケ?)など細かいところでうーん・・・というところはありましたが、全体的にテンポよく緊張感があって、途中までは楽しんでみていました。
しかし、ラストのラスボスからのタタキが成功した後、非常に安っぽいケアレスミスで全てが台無しになってしまいます。この演出には本当に辟易しました。よくある海外ドラマシリーズで、主人公たちが何かに成功しかかっているのに、シリーズ引き伸ばしのためにとってつけたような失敗をやらかしてまた最初からリトライ、っていう感じのアレです。ただ、これは単発映画です。あの演出に何の意味があったのでしょうか。結果として彼らの生活が変えられないというオチにしたかったとしても、あれでは何のカタルシスもなく、一気に安っぽいパッケージ化されたドラマを見させられていた気分になりました。
原作は読み終わった後で幾ばくかの救いがありましたが、本作にはありません。しかも、「結局現実は厳しい」という視聴者へのメッセージ性のある救いの無さではなく、上記のような単なるヘボミスによるもの、安っぽいお芝居としての救いのなさです。映画館で見ましたが、ちょっと待ってレンタルかAmazon primeで十分かな。その程度の映画でした。
すごく意味のある120分でした。
いろんなところで皆さんが言ってたように、本当に知らないことだらけで。実際にもこのような生活をしている人がいる事とかそもそもこの生活自体が、観なかったら多分一生知らなかった世界だった。怖いとかどうとかよりも、とにかく弱い立場の中の苦しさとその中での強さと逞しさ、心の暖かさと時に仲間と笑い、力を合わせて戦う姿に、ただただ心が動きっぱなしでした。どんな形であれ、生きるために何かをするという一人一人の戦いで、それぞれの形があって。でもそのために誰かの命を奪っていいわけじゃないのだけど、いい意味でも悪い意味でもまっすぐで、必死で仲間思いなちゃんと人間味のある彼らだからこその結末にすごくホッとして、あたたかくなってまさに、キラキラ映画でした。
登場人物それぞれがさまざまなことを思って戦い、生きていて。その生活の中で自分が保てるというか、優しい心をもつことごできるかの1番の差はやはり仲間の存在大切な人の存在なんじゃないかなと思いました。
私が何を言っても綺麗事にしかならなくて、それが悔しい部分と、同時に綺麗事にしかならないのは何も考えず生きていた自分の環境が過ごしやすい環境だからという事だから、感謝しなければならないなと。
役者陣が素晴らしすぎた。入江監督さすがです。すごく意味のある、120分でした。怖いだけじゃないです。
林遣都ファンです
遣都ファンなので好きなジャンルではありませんが初日に観に行きました。この作品では遣都くんの可愛さは残念ながら見ることは出来ませんでした。日向を思い出しましたがそこまでのカリスマ性もなく、出番も少なくて不完全燃焼、枯渇しています。
内容としては、途中見るのがしんどくなるほどのどん底があり、てんぽを感じることができずに欠伸も出たりしましたが、たたきが成功し最後は痛快に終わったので良かったです。互いを財産と言える仲間と巡り会えたのだという1つのテーマは理解出来ますし良かったのですが、その先足を洗って社会に出られたかについて回収出来ておらず、その点が終わった後モヤモヤしました。
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