「大切なものは目に見えない」エンジェル、見えない恋人 くりさんの映画レビュー(感想・評価)
大切なものは目に見えない
星の王子さまの言葉です。
5感で感じとる気持ちは、
恋愛というか
信頼関係にある人とのつながり方の
本質なんだと改めて感じます。
声、匂い、気配で
ふれあう二人は、
いつわれない心の真ん中で
交わって、ひとつになっていく。
そんな、
シーンがたくさんあります。
画面がエンジェルの目線になって
いて、
マドレーヌの眼差しや息づかい、
自分の涙で曇る視野が再現されていて、
まるで自分がエンジェルの立場の
ような感覚になります。
その上、
ベッドシーンでは
お互いを求める気持ちが共感できて
すごいリアルな感覚になりながらも、
純粋な愛というのが、
前提にあるからなのか、
マドレーヌが美しいからなのか、
わからないのですが上品。
なんというか、
それが自然の行為で
日常の一部のような感覚に。
だから、
自分の欠点に対して
絶望する相手の姿をみれば、
あのような行動をとるのもわかります。
そして、
それに対するマドレーヌの行為が
素直。
奇をてらった行動は、何もないので
王道すぎるという気もするんですが、
ずっと気になる点がラストまで続きます。
エンジェルの存在です。
空想なのか、存在するのかが
解釈が難しい…
マジックによる現象ととらえるか
精神の偶像とするか
まぁ、別にいいか。
という気持ちになってしまう
くらいに、
人物のビジュアル満足感や幸福感に
包まれるので
よしとなるんですが。
お互いが
好きになっていく過程での
横にいる相手の息づかいや、
出会いの日の、
握手を求める少女時代の
マドレーヌのくしゃっとした、
ふんわり髪は、
萌える人続出と思う。
日常の雑事を、そぎおとして、
出会った時の、あの感覚は
コレだよっていう
作品でした。
付き合っている人といくと
いいかも。