「【”BARこそ、我が一時” 魅力的な街には、必ず素敵なBARとミニシアターがある・・。】」シューマンズ バー ブック NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)
【”BARこそ、我が一時” 魅力的な街には、必ず素敵なBARとミニシアターがある・・。】
ー 本作公開時、チャールズ・シューマンは76歳。オールバックの白髪が魅力的な男である。
彼は、自らが行きたい街に行き、BARを訪れ、バーテンダーと会話を交わす。美味そうなカクテルを片手に・・。ー
・本作は、ミュンヘンで35年以上不動の人気を誇るトップ・バーのオーナーであり、世界のバーテンダーたちにレシピを開示し、カリスマ的な存在になっているチャールズ・シューマンが、世界各地を訪れ、その街の人気のBARを訪れ、バーテンダーと会話を交わす姿を描いている。
・そこでは、キューバで”ヘミングウェイ・ダイキリ”を一日700-900杯!作るバーテンダーや、NY、パリ、東京のBARを訪れ、バーテンダーたちと会話を交わすチャールズ・シューマンの姿が映される。
<私事で恐縮であるが、日本の幾つかの都市に、行きつけのBARがある。ミニシアターで映画を観た後、小料理屋で一杯、二杯、三杯飲み、その後、BARに足を向ける。
BARでの愉しみは、バーテンダーと会話をするわけではなく(が、彼は私を知っている。だが、こちらから話しかけない限り、相手から話しかけて来ることはない。)カクテルを作るバーテンダーの所作をカウンターに座って只、観る事である。
今作でも、日本のBARで、一枚氷を包丁で切るシーンが映されるが、Barでは、出来れば注文を受けた後、一枚氷を包丁もしくはペティナイフでグラスに合った形にカッティングして、供して欲しいものである。
そのように、手間をかけた氷を入れたグラスで飲むウィスキーのロックは格別である。
特に旅先で、一人静かな空間で(出来れば、無音が望ましい。)グラスを傾ける時間は愉悦である。
あの時間のために、日々忙しい仕事をしていると言っても過言ではない。
チャールズ・シューマンも、今作で、そのような時を楽しんでいる。
良い酒を良い雰囲気の中で、供してくれるBARは良いモノだと思う・・。>
<2018年5月 京都シネマにて、前日、祇園のバーで飲み過ぎて、二日酔い状態で鑑賞>
<2021年8月12日 酩酊状態で、別媒体にて再鑑賞>