「おバカな男どものB級ストリー、ばんざーい!」ザ・プレデター bloodtrailさんの映画レビュー(感想・評価)
おバカな男どものB級ストリー、ばんざーい!
全人類の母であるミトコンドリア・イブがアフリカでオギャーと産声を上げた頃の世界はと言うと、人を捕食する大型の肉食哺乳類が跋扈する恐ろしい世界だった。種の保存の戦いとは「女子をどれだけ生き残らせる事ができるか」の戦いです。捕食される側だったヒトの取った戦略は「群れてどーにかする」だったと考えられており、集団の中での男子の役割はと言うと、「移動する先に怖い動物がいないかを探検する」だったり、「群れが襲われた時は女子を守って戦う」だったり、「自分を食わせている間に女子を逃がす」だった訳で。男どもの無謀な冒険と死にたがりの病気が動物的本能である依拠は、ここにある。だから男どものおバカは死んでも治んないんです。
宇宙からやって来た化け物と戦い、不都合な事実を知ったものを消す当局と戦い、息子君救出のために戦った、おバカな男のチーム、結構好きでした。1人くらい生き残るかと思ったのに、「観客の同情を引くために死ぬ役割」を全うして全滅。ここにご冥福をお祈りします。アーーーメン。
いかなるホラーキャラもドーピングを繰り返せば、クソキャラに成り下がる。今回は、迎え撃つ人間側のドーピングが度を越していたため、3.3mへの巨大化・全銀河の優秀なDNAを全保有していると言う、危険なドーピングはかすんでしまったけれど、かなり際どいところまで来てると思う。次回は、ちょっと巻きなおした方が良いと思うけど、「プレデターキラー」なる、もう正気を失ってるとしか思えない超絶薬物の投入からは、「人類対プレデターの全面戦争」以外の展開が想像できないのが、とても不安。キャラがどうこう言う以前の問題です。愛すべきおバカ映画のままで居て下さいね、お願いします。