「ザ、って付いてますけど」ザ・プレデター 大畑昌春さんの映画レビュー(感想・評価)
ザ、って付いてますけど
プレデターの前に、ザ、が付いてますね。
プレデターって熱いところ、戦うのを目的にしているので、戦場に現れるのです。2で、ニューヨークに現れましたが、皆銃器持ってるので、暴れたのです。
武器持ってないと戦いを吹っ掛けません。
侵略者じゃございません。
骨格標本のコレクターでもあります。殺人鬼ではありません。
遺伝子を取り込むなど、噴飯ものです。
1や2では、戦場を選んで来ますので、アメリカの反戦や銃規制の意味もあったと思います。アメリカは要するに、プレデターにあっては、やられ役なのです。
ところが今回のプレデター、ただの侵略者扱い。
1と2のプレデターって、キャラクターが有って人間臭かったのに、簡単にすませる。
とっても大事なものを取り返しに来ている野郎が一人だけ。役立たずの犬は数に入れない。
今回のプレデターの感じでは、武器を持ってない相手でも、ぶっ殺しそうだ。
研究員の女が、麻酔銃持ってるけど、撃てるわけないじゃん。何のトレーニングもしてないだろ。何で追っかけろって言われるの。
研究員の女、プレデターに何度も吹っ飛ばされたけど、死なないの?なぜ?
高いところから落ちて、ロープが足に絡まって助かるって、いつまであんな嘘八百で映画作る気なんだろ。骨が折れるか、足が抜けるだろ。
脇役の死に方も、何とかならんのか。1と2を参考にしなかったのか。1のインディアンなんか、叫び声だけだったろ。
最後のプレデターが死んだとき、仲間が来るのかと思いきや、なーーーーーーーーんにも出てこない。
プレデターキラーなんか、すぐにアメリカ軍に接収されて、アフガンかイラクに投入されて、テロリストもレジスタンスも住民も皆殺し。
これに、定冠詞のTHE を付けたと言うことは、プレデターの設定はこれで行くと言うことか。酷い。
でも、次回作、アラブで暴れまわっているアメリカ軍のプレデターキラーを止めるために、複数のプレデターが一体づつ、かかっていく様な映画を作ってくれるなら、ザ・プレデターの設定がアメリカ軍上層部と研究員の勝手な思い込みだったと言うことで、1と2の設定に戻してもらって作ってくれるなら、次回作を見に行っても良いかな。
でも、アメリカ人に、アメリカ軍に媚びるような映画しか作れないハリウッドでは、アメリカ軍人がプレデターキラーでプレデター殺しまくって終わりだから、プレデターの名前を冠した映画はもう見に行かない。