劇場公開日 2019年5月17日

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「ウィリアムが求めていたのは愛なのか、家族がいるという平穏な日常なのか。」レプリカズ アルさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0ウィリアムが求めていたのは愛なのか、家族がいるという平穏な日常なのか。

2021年10月18日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

悲しい

知的

難しい

手の届く所に禁忌があり、それにより元の生活に戻れるのなら?…と、鑑賞者の倫理観を問う作品。

愚直に自らの信じる道、求める道を進むウィリアムの科学者の性。まさにマッドサイエンティスト、でも常に悲しさは付き纏う。マッドというよりは冷静さを失った、の方がしっくりくる。狂気に満ちた行動に間違いは無いのだが。

罪と嘘を塗り重ねていく虚しさと、もう戻る事の出来ない焦りと、研究の成果が実を結ぶ嬉しさと、色々な感情が押し寄せてくる。それをキアヌが絶妙な表情で演じきっている。

淡々と進む展開。その経過の演出が逆に緊迫感に繋がっているが、回収されず放置な伏線もあり、もう少し脚本の練り込みがあればと思わされる。

想像を絶する出来事だとは思うが、ウィリアムがしたあの選択で"共感"は一切出来なくなった。自分は決して選ばない、というか選べない。尽力してきたエドが不憫でならないが、ここまで来て想像していなかったラスト。レプリカズ、一応ハッピーエンド、、、なのか?

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アル