「割り切って観れば良作」ラブライブ!サンシャイン!!The School Idol Movie Over the Rainbow かがみさんの映画レビュー(感想・評価)
割り切って観れば良作
なんだか、おもちゃ箱をひっくり返したような作品でした。
μ'sが終焉を選んだのに対してAqoursは続けていく事を選択した。すなわち本作の主題は母校や卒業生との別離を乗り越え、新生Aqoursの形を模索して行く「死と再生」ということになる。
なので物語の純度を高める上では、当然「6人のAqours」を強調すべきでしょう。けれどやはり「9人のAqours」のイメージを切り捨てることはできないマーケティング上のディレンマがあるわけです。
さらにSaintSnowのエピソードの方が下手に良い出来だった為、かえってますますAqoursの「死と再生」の主題の方は相対的に霞んでくることになる。
そういうわけで本作は関係各所方面への配慮からか色々詰め込みすぎて焦点がとっちらかってしまっているのは否めないでしょう。
劇中歌や作画の出来は普通に良いので、プロモーションビデオあるいはファンムービーとして割り切って観ればそれなりに楽しめると思います。
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なるさわゆいさんのコメント
2019年1月26日
素晴らしい分析だと思います!
やはり、ラストのライブシーンはどうしても腑に落ちない…!
μ's劇場版でも解散したあとに、ライブシーンあったので、同じと言えば同じなんですが…。
前作最後の「μ'sの最後のライブは!」という台詞は、色んな解釈の余地があったので、そういった部分の細やかなセンスは前作の方が上なのでしょう。
でも、Aqoursの物語は純粋に感動しました。μ'sと違う道を選んだ彼女達に祝福を。