万引き家族のレビュー・感想・評価
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演技と演出に驚き鳥肌が止まらなかった…
試写会で鑑賞して以来2回目を鑑賞しました!
まず試写会で観た時はただただ放心状態で、役者の演技と脚本と撮影のカメラの位置などなど色んなところで驚かせていただき、結末を理解してからもう一度観たいと思い再び鑑賞しました✨
1回目より感動。涙まで出てしまいました。
この作品の凄さはまず映像作品だということ。
どういうことかと言うと小説にはまず出来ないのです。
リアルな家族を描くためにあえてごちゃごちゃしたり、沈黙があったり、笑いがあったり。
映画の良さを存分に引き出していたと思います。
次に役者の演技力。
登場人物全てに物語があって、チョイ役の役者もほんのちょこっとだけでも存在感を出している。
だがやはりメインの役者たちには度肝を抜かれる。
結末を理解してからもう一度観ると、この芝居はのちのこの感情を暗示していたのか。この台詞の意味はこういうことだったのかと鳥肌がぶわぁぁとなった。
そして全員に共通している上手なところは表情の演技だろう。
台詞のない中で表情だけでどういう心情を表しているのかを観客に伝えているシーンが多いが、どの役者も上手い。この作品はこの役者の表情がなければおそらく成立しないであろう。
最後に演出だ。
特に自分が好きなのはカメラの位置である。
観客に訴えているかのように役者に寄って撮るシーンもあれば、家族の温かさや子供の活発さを伝えたいために引いて撮っているシーンなど、どのシーンにも意味が込められていて驚きだった。
特に花火のシーンが1番好きなのだが、このシーンは見えない花火をみんなで覗き込んでいてそのカメラの位置は見事だった。
更にはそういった幸せそうなシーンの裏に、貧困問題に苦しんでいる人々の小さな幸せを描いていて何か心苦しいものも私は感じた。
今回2回目を鑑賞して改めて受賞したことに納得して、映画というものの素晴らしさを感じた。
文字だけじゃ通じない感情も人にはある。
家族とは一体なんなのか。そういった観客への問いかけも見事だったと思います。
ラストもああやって描くことで人々にこれからどうなるのかと考えさせてくれる。
家族の温かさを描いているが"当たり前"をぶち壊した作品でもあるのではないかとと自分は思いました!
最高😆✨
最低な映画。気分が悪くなった 親は選べないというのはよく伝わるが、...
答えは無い
全員がほぼ他人である大人達と「拾った」子供たちによって嘘と犯罪の上に成り立っている家族のお話。
予想していたより映画の描写は終始淡々としています。ドキュメンタリーに近い。彼らの生活が一見幸せそうに映れば映る程、それが全て嘘の上に成り立っている脆い関係だという事が強調される。
途中で明かされる亜紀とお婆ちゃんの関係性に驚きました。そこに繋がるのかと。
お婆ちゃんにどういう意図があったのかは語られませんが、亜紀とのシーンは好きで印象に残っています。何かが違えば本当のお婆ちゃんと孫だったかもしれなかった二人。
大人達は皆見ないふりをして成り立っている、でもこのおかしさに一番早く気づいてしまうのは祥太なんですよね。
盗んだもので構成された家族は散れ散れになり偽物の母親が全ての裁きを背負う事になる。納得した上で。
取り調べの刑事に対する「捨てた人は他に居るんじゃないですか」はこちらへの問いかけに見えた。
祥太にとっては本来保護されるべき場所に保護され唯一の希望が感じられます。
でも、じゃあ、じゅりとして再び放り出されたりんちゃんは?
なんでりんちゃんをよりによってそこに戻してしまうのと思いましたが、この国の血の繋がりが最優先である部分が描かれていて、祥太と対象的な存在として描かれるりんちゃん、余りにも容赦が無いなと。
時期が重なった事で現実と地続きになる物語としてより生々しく成立してしまった。良くも悪くも。観賞後目茶苦茶引きずる。
追記
松岡茉優演じる亜紀だけは他の家族とはまた事情が違っているんですよね。
他の家族は大人も子供も最初から貧困層の家庭しか知らなかったけど
亜紀だけはあの一見経済的にも普通に恵まれていて一般的なあの家庭を知っている上で元の家族を捨ててあの家族を選んで風俗で働いている。
4番さんとのシーンも含め安田弘之の「ちひろ」を連想させました。
これが受賞したんですね…
3世代の化け物女優
凄く良かった…。 あの人達の関係は家族だったし、お金が無くても幸せ...
松岡茉優さんがいい
押し寄せる感情の渦
妻と2人で見たが、鑑賞後は2人とも1時間ほど言葉が出なかった。
安直な解釈や感想を拒絶するような映画。
要素としては貧困や虐待といった現代社会の病巣に対する怒り、といったものはあるのだろう。
しかし本作では、治や信代、初枝にも、観客から糾弾されて然るべき過去や行動があり、一筋縄ではいかない。
結末にしても、子供2人の末路は対照的で、この「家族」が子供にとってどんな存在だったのか、についても容易な解釈を許さない。
彼らの過去もすべてが語られるわけではないので、この「家族」が成立した経緯がすべて分かるわけではない。例えば亜紀がなぜここで暮らしているのかも、よく分からない。
でも、物語の各場面で、それぞれが抱える感情は痛いほど伝わってきた。逆にそこから彼らの過去を推理するような造りの映画。
4番さんとの亜紀、終盤の正面からの長回しシーン(特に信代!)、ラスト近くのバスの車内での祥太、ラストシーンのじゅり、いずれも感情の渦がスクリーンから飛び出してくるようなシーンだった。
子役2人は他では見たことがないほど自然な演技。これは是枝監督の得意技なのだろう。
松岡茉優はとても良かったが、この俳優陣の中ではまだ少し引いているというか、遠慮しているように見えた。物語中の亜紀の立場の不明確さがそう見させたのかもしれないが。
樹木希林とリリーフランキーは安定感抜群。
安藤サクラは…圧巻。
分かりやすく懇切丁寧に監督の意図を見せる映画ではなく、善悪や真偽も判然としない、いわば人生の不条理そのもののような映画だが、画面から溢れる感情の渦に身を任せれば、自分なりの結論は自然と得られる、そんな映画だった。
考えさせられる
盗んだもの
家族の絆とは
納得
この映画がパルムドールを取ったというニュースを見て、公開前なのに納得してまう顔ぶれ。心待ちにしていた公開初日に鑑賞しましたが、この日の前日、虐待で亡くなった女児の痛ましいニュースで、日本中の人々が傷ついていました。「許して」と記していた5歳児。そんな時期だった事もあり、更に心に沁みる内容でした。
ゆりちゃんの後ろ姿が、いじらしくてたまらなかった。
虐待されても、親を求める子どもの気持ちは、理不尽でも否定できない。そして、血が繋がらなくても、無償の愛をそそげる人もいる。
「産まなきゃ親になれない」「痴情のもつれ」と言い放った婦警の言葉は、少数派の感情をないがしろにする権力を象徴しているよう。演じた池脇千鶴まで嫌いになりそうでした(笑)
駄菓子屋のおじさんが、万引きを咎めなかったあのシーンは、とても深いです。あの瞬間、あの子は大事な事を学び取ったのではないでしょうか。子どもを育てるのはもちろん親の役目だけど、今の世の中、「教育」のあり方はどうだろう。。そんな問題提起も感じました。
やはりパルムドールはこんなもの
あともう少し‼
考えさせられる作品
賛否ありますが私は考えさせられいい映画と思います
万引きは犯罪だからいけません。でもりんちゃん(じゅりちゃん)や亜紀ちゃんは本当の家族との生活よりもこのニセ家族の中の方が幸せのように思えます。芦田愛菜ちゃんの代表作ドラマ『mother』でも当時まだメジャーになる前の綾野剛・尾野真知子夫妻にゴミ袋に入れられ寒い屋外に捨てられたのを思い出し胸が苦しくなりました。映画やドラマだからっていう見方もありが、ここ数日前に実際起こってしまった虐待死事件、しかもノートに5歳の女の子が綴った「おねがいゆるして」と重なって涙が出ました。家族とはいったい何なんでしょうか?昔から「生みの親より育ての親」なんて言葉がありますが考えさせられます。
役者陣もさすがの樹木希林さん、リリーフランキーさん、安藤サクラさんは言うまでもなく翔太役、じゅり役の子たちの演技も素晴らしく、前半の進み具合から若干眠かったことは事実ですが後半に進むにつれパルムドール受賞作品の貫禄を感じました。子供さんは除き色々な世代に観てほしい映画だと思います。
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