万引き家族のレビュー・感想・評価
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住んでるマンションが写ってたからみた
最後の方に、子役の男の子がとびおりたところですが、
どのくらいの高さなのかと気になり見に行ったら2.5メートルくらいありました。
あのシーンの撮影は今年の1月の末でした。子役の女の子が黄色の服で走っているシーンの撮影を見て、半袖はかわいそうだと思って通りかかりました。
映画の内容的に、個人的には完結していないような気がしてモヤモヤして帰りました。
全体的に寂しい
家族全員、演技が本当に本当に素晴らしいです。特に安藤サクラ!逮捕された後の供述シーンでの涙。目を離せない演技とはこの事だなと実感しました。
つながり無いんですよね、この家族。でも喧嘩するでもなく、よく笑っている。
夫婦が放つ、人を、温もりを求める寂しさが、優しさとなって家族を作っている。
欲を言えば、松岡茉優のエピソードはもう少し丁寧に欲しかったかなぁ。少しだけ消化不良なので星マイナス0.5です。
万引きとかどーでもいい。社会学的に価値のある映画。
僕には幸せそうな家族に見えたな。それの何がいけないの?
この映画「家族」についての映画だ。
昔、日本にはイエ・ムラ社会という概念があって、経済的なセーフティーネット、経済的な機能集団のようなもので、生きていく上で必要不可欠なインフラだった。
しかし日本は経済的に繁栄したために、どんどんそれを解体していった。
その結果日本はどうなったか?
経済的にも精神的にも非常に未熟で脆弱な、所謂、夫婦2人とその子供たちで暮らすという、核家族だらけになってしまった。
国が経済的に繁栄しているときであれば、国の経済力それ自体がセーフティーネットだった、と言うか、そんなセーフティネットが無くても全然大丈夫だ。
なんだけど、正直言ってもうこの国にそんな経済力が残されているとは思えない。
そんで気づいてみたら核家族だらけじゃん!?これマジやばくね??w
そもそも、子育てって夫婦2人じゃ無理なんだと思う。
僕の個人的な感想なんですが、
その核家族だらけの現状に対して、日本政府何にもしてねーじゃん。この映画、政府批判映画だと思った。
あとこれ団塊世代に言いたい事なんだけど、もう昔のような経済力は日本にないのだから、いい加減価値観を改めてほしい。
万引きが良くないとか、愛があればこその結婚だとか、生命の価値とか、まああんたらの世代だけに通用する正論をいくら言ったところで、もうこの日本は救えないのよ。
社会都市構造自体を変えない限りはね。
問題提起
最初は、俳優さんが演技しているな〜!って感じでこれは厳しいな…でした。
気がつけば、俳優さんも役に入り込んでらして私も作品に入れました。
万引き辞めて、例えば家庭菜園する発想があればこんな悲劇にならなかったと思いました。
ないからこうなったみたいな。
ある程度お金あっても万引きする人いますしね。
一時しのぎの行動をせざる得ないのは現代社会の仕組みが大きな原因だと思います。
そういうことを考えさせられる問題提起な作品でした。
御涙頂戴の映画ではなくて、浅い考えで終わることを許さない映画だった...
御涙頂戴の映画ではなくて、浅い考えで終わることを許さない映画だった。
彼らは口では心で繋がっていると言う。でも、日常の所々にお金で繋がってる箇所がある。だから、彼らは自分たちはお金で繋がっていると思う。
しかし、犯罪が明るみになって離散して、お金のつながりなんてないのに、彼らは求め合う。彼らは気づいた。
はじめだって、お金になるからあきや祥太や凛が拾われたわけじゃない。拾っちゃったからお金に利用した。
彼らは愛に飢え、愛を見つけたんだ。
私たちは家族になる理由を探してるんじゃないか。血のつながりとか犯罪のつながりとか。
家族だって思えたら家族、それでいいじゃないか。
彼らは社会に容認される家族ではなかったけれど、彼らにとっては家族だった。だから、家族なんだ。
私は、「彼らは正しい」と言いたいんだと気づいた。
安藤サクラ。松岡茉優。
女優さんが素晴らしい。
時事的にも扱うテーマは重みを増している。
血の繋がりに意味あるの?家族ってなに?って。
丁寧に丁寧に扱われている。
今、観ておくべき女優
題名から「誰も知らない」や「そして父になる」のような主題でキツそうだと想像して、今回はパスかな?と思っていました。
でも今、観ておくべき女優の松岡茉優と安藤サクラが出演してたので劇場にいきましたよ。
是枝監督だなぁ。
安藤サクラさんと樹木希林さんとリリーフランキーさん
そのキャストでの映画だから観に行ってみようと思ったけれど
それを凌ぐくらい子役が良かった。
ああ、是枝監督作品だなぁ。
そしてやっぱりハッピーエンドでもなく
淡々と各々の(いい意味でも悪い意味でも)行かねば生きられない道へ進む。
現代の決して僅かではない、今も起こっているであろう社会問題も孕みつつ
でも決して生きることから逃げようとはしていない何とも複雑な繋がりの家族。
絶望してもなお生きていかねばならない人たちは、したたかである意味こわくて強くて弱くて、愛に飢えていて愛に溢れている。
5+1の家族の演技が神がかり的に素晴らしい
メインの登場人物である5+1の家族(ほぼこの6人しか登場しない)の演技が神がかり的に素晴らしい。表情、オーラ、関係性……作られたモノとは思えない実在の家族のようでした。
特に樹木希林の演技のスゴさには狂気すら感じる。モリのいる場所といいホントすごいな…
役者の演技でここまでスゴいと思った映画はなかなかありません。
逆に”演技がスゴい”というのを意識しすぎて”映画を観ている”って感覚が強まったかも。
結果”自然に物語に没頭した”より”この演技すごいな”って何度も思いながら見てた。これもまた良い映画との触れ合い方かと
登場人物の立ち位置、やるせない関係性、温かい光景、伏線の回収、そして「万引き家族」というタイトル……設定は考えれば考えるほど深みがある。
ただストーリのカタルシスや感動的な流れってのは弱かったかな?終わりもぼんやりだし……そういう意味ではヨーロッパで受けたのは納得。
リリー・フランキーのちょっと変な人の空気はすごい。
安藤サクラのモサっとしながら一筋縄じゃいかない深みのあるオーラもスゴい。
子供役……とくにお兄ちゃんは素晴らしい。
松岡茉優はかわいいかわいいかわいいかわいいかわいい。
樹木希林はヤバい。
物語展開……ではなく設定とその見せ方、そして役者の演技の素晴らしさが強烈だった映画でした。
個人的に今年のベストにはならない。情が良くも悪くもつかない。
けど見ていて損はない映画だと思います。ほんと6人の演技は恐ろしいってレベル。
安藤サクラがすごい
全体的に救いようのない思考とそうなってしまった背景が容易に想像できるダメ男女。
なぜか子供を拾ってきては家族にしようとする、それは寂しさや築くことの出来なかったものを形作ろうとする作業なのだけど、やっぱり偽物は本物にはなれない、悲しい現実。
安藤サクラ、子役の二人、もちろんリリーさんも圧巻の演技でした。
泣くところは1個もなかったけど、ちょいちょいクスッとできて複雑な作品だったなーという印象。
時間が経つにつれて染み込んでくる。
父と二人で観ました。
鑑賞中、幸せな家族が崩れていく時、
ここからどうやってハッピーエンドに持っていくの?とハッピーエンドを願う私。
それは法の下ではありえない。
結果、通常訪れるであろう悲しい結末に。
帰り道、父に、ハッピーエンドがよかったよ。と言うと、
ハッピーエンドにはならない。って事を描いたんだろうと。
あのおかしな家族と、
それを世間一般の正しい言葉で責め立てた警察?の人。
どっちが滑稽に見えた?
どう考えても後者だよなぁ。と。
おかしな人たちじゃないよ。
精一杯生きている人たちに見えた。と。
素晴らしい映画だったと父は絶賛していました。
私には難しく、胸に何かがつっかえたような苦しさがありますが、
汚くて一見めちゃくちゃなのに
涙が出そうなくらい幸せな家族の光景と、
安藤サクラ、リリーフランキー、樹木希林の演技が素晴らしく、
レビューを読んでたくさん見逃していたことがあったので、笑、
もう一度じっくり観たいと思います。
リリーフランキーの「僕にはそれくらいしか教えられる事がなくて」のセリフがとても潔くグッときました。
子どもにどう接したらいいか考えさせられます。
今度は主人と観たいです。
じーんとくるいい映画
スカッとはしないが、じーんとくる、そういう映画もある。
これを観て、「不幸が悪い」とか「みんな不遇な人生だからしょうがない」とか弁護する気になるわけでは、決してない。
そんなことではなく、今そこにある6人のつながりに没入しているだけ。6人がやっていることは、薦められないことばかり。それなのに、それら(やっていること)はすっかり背景となって、観客である俺の注目は、「互いに与え与えられるもの」に集まっていく。そしてそこから温かいものが、たしかに伝わってくる。これはやはり監督の力なのだろう。
遅れましたが、カンヌ映画祭パルムドール受賞おめでとうございます。
音楽はほとんどなく、登場人物とその相互の関係(つながり)に集中し続ける、あっという間の120分でした。
使うと軽くなってしまいそうな言葉なので、ここまで避けてきたが、やはりこれは「愛の物語」なのだと思う。
ちょっとよかったので、友人の言葉を以下に記す。
「貧困もそうだが、家族の形が中心の映画だったな。
良いと言われる家族の形が人を苦しめることもあるし、奨められない家族の形だが、居場所になって救いとなる場合もある、ということだろうか。
古き良き家族の形をなにかと押し出しがちな文科省が、この映画を推奨している。「自分の主張とはあっていないが、良いものは良い」ということを今回は押し出しているのであれば、その考え方はいいぞ。もしそうであるなら、文科省もやるな。
印象に残った
各場面はとてもジーンとくるいい場面やセリフがたくさんあるし、クスッと笑えたところもあった。
しかし、全体的なストーリーや人物設定などが中途半端で、
盛り込み過ぎじゃないかな?と思ったところも。
集まった人々の各設定がストーリーが進むにつれてわかるようになるのだが、最後にドタバタと解説調になってしまい、やはりこの上映時間では、全部の説明が難しいだろうなと思いった。
俳優さんはちょい役でも上手な俳優、人気のある俳優を使い、手を抜かないで一つ一つのシーンはいい感じなのだが、
昨今のニュース報道もあり、現実はもっと切実で難しいんだろうなと思ってしまった。その日の夜、何かもっといい方法はないだろうかと悪酔いした。
ある夏の日々
夏の縁側で父ちゃんと母ちゃんと子供たち、ばあちゃんが花火見物に興じる。昔の日本の家族にはあった夏の一日。ところが彼らが見上げる夜空に花火は見えない。彼らの家はそびえ立つ巨大マンションの谷間にあるから。彼らが楽しそうに夜空を見上げる様を俯瞰で捉えたこのシーンが素晴らしい。良い映画には象徴的なシーンが必ずある。観客はそれを忘れない。
夏のシークエンスは他にもある。電車に乗って皆んなで海水浴。これも昔の日本の家族にあった夏の一日だろう。それから兄妹が蝉の抜け殻を取りに行って夕立に遭うところ。ずぶ濡れで家に帰ったら、父ちゃんと母ちゃんも濡れていた…
この夏の日々が彼ら家族にとっても観客にとっても宝石のように見える。
物語は冬から始まる。最初はこの奇妙な家族にイライラさせられる。皆んなグータラで家は汚い。汁飛ばしてメシ食うなよ、ばあちゃん。それでもスクリーンから目が離せない。俳優陣の演技の深さ、濃厚さに圧倒されるから。是枝監督はこのキャスト、家族に全幅の信頼を置いている。カメラは彼らを追うだけ。そして観客はこの家族を愛おしく思うようになる。
彼らにとっても観客にとっても幸福な夏の海岸でばあちゃんがボソッと云う。こんなのは長く続かないよ、と。実際ばあちゃんはその後死んでしまう。そしてこの家族は崩壊していく。やがて物語は秋から冬へ。
彼らは本当の家族でなかった。映画はいちばん下の娘だけが血縁ではないと知らせるだけで、父ちゃんも母ちゃんもばあちゃんも皆んな家族だと思わせて進行する。やがて彼ら各々の素性が明らかになっていく。
生きる術を多くは持たず、社会の隅に追いやられた家族の物語。生きるためには犯罪にすら手を出す。私が今年の傑作と思う「フロリダ・プロジェクト」も同じような境遇の母娘を描いていた。彼女たちは本当の母娘だったが。日本とアメリカで同じような傑作が生まれたのは偶然ではないだろう。タイトルから万引きをファミリービジネスにしているひと達の映画と思っている方も多いと思うが、そういう映画ではない。
リリー・フランキーの父ちゃんが、万引き以外子供たちに教えられる事が何もないと云うシーン、安藤サクラの母ちゃんがウチらじゃダメなんだよと子供たちを手放す事を告げるシーン。ここで涙腺が緩んでしまった。父ちゃんと息子の別れのシーンでは涙腺決壊。泣かせる映画じゃないんだが。あの父ちゃんと母ちゃんがいなくなってあの子たちはどうなるんだろう。
リリー・フランキーの父ちゃんの憎めないクズっぷり。安藤サクラの母ちゃんの母性、菩薩にすら見える。そしてあの子供たち。忘れがたい映画だ。
是枝風味
平日朝イチ上映の客席は中高年ばかり。
先輩に対して申し訳ないけど、今回も上映中に携帯を見る、メールの着信が鳴る、おしゃべりする、食べ物を音を立てて食べるというのは、決まって中高年のお客なのだ。
もちろんごくごく一部の人なんだけど、本当に腹立たしかった。
まあ、いいでしょう。
物語は比較的淡々と進む。
大袈裟な演出は皆無。
それでも深くメッセージを我々の胸に刻みつけて、驚くほどサラッと終わっていく。
世の中で皆が普通に持っていると思われているものさえ、悪事に手を染めなければ手に入れられない人々がいる。
弱い者同士、身を寄せ合わなければ生きていけない人々がいる。
そうして手に入れたものも、決して永遠ではない。
全てはかりそめである事を皆感じている。
それでもそこには確実に「居場所」があった。
建物に阻まれて見えない花火を全員で見上げる姿のなんと幸せそうなことか。
正しく生きるってどういう事だろう。
家族ってなんだろう。
あの不協和音の様な音楽もあいまって、目の前に展開されているものが正しいのかどうかさえ、分からなくなってしまう。
安藤サクラの圧倒的な演技。
若手人気女優でありながら、松岡茉優の思い切った役どころも素晴らしい。
子供達の演技もすごい。
一部、批判的なツイートとかしてる奴らがいるが、おそらく映画を見てないか、まったく物語を読み取る力のない人なんだろうなと納得した。
全926件中、661~680件目を表示