万引き家族のレビュー・感想・評価
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俳優は良かったが
カンヌ映画祭受賞作品という情報に飛びつき、予備知識なしで、「そして父になる」と同じような「家族モノ」だろうと予想して観ましたが、裏切られました。良くも悪くも。
女優さん、子役さんの演技は、すばらしく見事なものがありました。特に安藤サクラさんは、冒頭はおっかなく、途中は色っぽく、後半は叙情的で、すごみを感じました。
松岡茉由さんも汚れ役をリアルに演じていてすごいと思いました。
リリーさんはいつもどおりの自然体な感じです。この俳優陣の演技を引き出したのは監督の手腕でしょう。
この辺りは、フランスでも評価されたと思います。
しかし、映画全体の感想は、最初から最後までただただ寂しく、救いがないという感想です。
この映画を社会問題とか、政治問題と捉えてはいけないと思います。
人間って、いい面と悪い面があって、人と人との結びつきも、多種多様なんだ、というくらいの捉え方でちょうど良いかな、と自分は思いました。
私は、映画を見た後に、もう少しほのぼのした気持ちになることを期待していたので、低い評価にさせていただきました。
久しぶりに面白い映画を観ました。
産めば母親になれるのか
じゃああの子達はあなたのことをなんて呼んでいたんだ?
…。
いくら愛を注いでも、母親にはなれないことに気づいた時のあの涙にやられました。
観た方はお気づきだと思いますが。
終盤、バスに乗って振り返る祥太。
音声は入っていないが、「おとうさん」
ととらえられるように口を動かす。
劇中では、
そこで初めて"父"と呼ぶことになる。
本作は見終わった後に
決して「楽しい!」とはならないはず。
何か咀嚼のできないモヤモヤが残り
「どういう意味だったんだろう?」と
本作の意義を考えたくなる。
起承転結がぼやけているので、
わかりやすい「オチ」を求めていると
肩透かしを食らうのでは?
ただ、考えすぎないで思ったことを
観た人と話して自分なりに納得するのも
また醍醐味かもしれない。
現代社会の闇(=現実)を
隠すことなく淡々と語っていく。
一方で、お金や物だけではない幸せ
もテーマの一つ。
様々な背景を持って集まった集団は
よくある「家族もの」と一線を画した
異様な雰囲気が流れている。
劇中にあったように
「(リリーが胸を指して)ここで繋がってるんだよ」や
「(取調べ中の安藤) 子供が生まれたらみんなお母さんになるの?」など、
・夫婦ってなに?家族ってなに?
・他人同士の集団と何が違うの?
という答えのない、ずるい質問に対して
焦点を当てる。
また、キャスト陣の自然な演技も見所。
安藤サクラを筆頭として、
元々そこに存在していたかのように、
さもドキュメンタリーかのように時間が流れる。
是枝さんが関わった、
「エンディングノート」に繋がる部分もあるので是非。
現代人の闇とでも言うのでしょうか
是枝裕和監督らしい是枝節のある本作でした。
本作品、内容が良いと言うよりも、出ている俳優さんの自然な演技が凄いですね。
まるで、昔から一緒に過ごしているかのような家族を上手く演じていて、本作品、ここが評価されたんじゃないのかな・・・
また、子役の男の子の演技力が評価されていますが、私は女の子の方が光って見えたかな、ま、本作品、現在の裏の人間関係を描きたかったのかな、全編通して、常識人では、かなり考えらない生き方に、私的には、ちょっと戸惑いも感じたな・・・・
ま、芸術的観点が分からない私なので、この手の賞をとった映画って、見終わった後「?」しか残らない・・・・
リリー・フランキーさんが、田中邦衛に見えたのは僕だけでしょうか・・・・
本当の親は誰だったのか
この映画は10人観たら10人違う感想を持つ映画だと思います。
監督も言いたいことを観客に理解してもらおうと思っていないような気がします。
観た人がそれぞれ感じて欲しいということでしょうか。
個人的な感想ですが、
家族とは単なる血縁関係が全てではないのだなと思わせられました。
自分の居場所や家族が欲しかった人達が、身を寄せ合って一緒に生活して行くうちに、血縁の代わりとなる繋がりを求めて犯罪を日常的に繰り返してしまう。
それは犯罪で繋がっている、もしくはお金で繋がっている家族のようにも思えます。
しかし事件を機に、バラバラになってしまったとき、
自分を犠牲にしてお互いをかばって守り合おうとしたり、家族の絆を確かめようと訪れるシーンもあります。
もしかして最後は本当の家族になっていたのかもしれません。
パチンコ屋の駐車場やベランダに置き去りにされて死にかかっていた幼い子供達にとって本当の親は誰だったのか…
最後にゆりが遠くを見つめて、みんなの所に帰りたいと思っていたのか、あの後脱走するのか、いったい何を考えていたのか、とても気になりました。
いっつも思うのですが
映画を面白かった、つまらなかったと言うのは自由ですが、悪口は違うかなぁ。
個人的にはとても面白かったですよ。
私もテーマに子供が社会的な弱者で被害者である描き方が、誰も知らないを思い出して是枝監督らしいと思った内の一人です。あの男の子は確かに柳楽君を彷彿とさせるキャラだったなと。
樹木希林の怪演、安藤サクラのおばちゃん感、松岡茉優の危うさ、主演陣皆がそれぞれ光ってて、痛々しかった。
働いてるのに、年金あるのに、なぜ万引きするの?とか言う方もいますが、設定ミスなはずはなく作中で語られてないだけでしょ。お金の使い方だって上手じゃないだろうし。
観客動員数はすごいようなので、この作品を見て、ああ日本には沢山問題があるんだなとか、子供がかわいそうだな、とか考えたり感じる人が多くなるだけで、この作品は素晴らしい作品なんだと私は素直に思いました。
キャストは素晴らしい!
脇役もちょい役も含めキャストが素晴らしいので (子役も凄い)出来は良いけど内容が。。
私には家族の絆や幸せは感じなかった。
傷を舐め合いながらも自分の居場所を作っているようにしか見えない。
そこに道徳心はない。
弱者である子ども達(松岡茉優含む)が いい加減な大人たちに人生を振り回されて痛い。
多分、リリーフランキーや安藤サクラもそのような親に育てられたのか捨てられたのか 連鎖するんだろうと想像。
根底に家族(女方)への憎悪があるように思えた。
昔のフランス映画のようにラストがフェードアウトするのは私の映画の好み。
ここ数年のパルムドールは 全くたいしたことないし、もっといい映画がたくさんあるはず。
まぁ、映画館へとお勧めはしない映画です。
痛烈に現代を風刺する作品
家族というコミュニティを作る線引きはどこにあるのか、血が繋がっていれば家族なのか非常に考えさせられる。
普段は一切考えないような身近な存在に目を向けさせる、痛くもあり優しくもある作品。人との関わりが希薄になっていく現代に必要な映画
何ともいえないラスト。淡々と訴える、現代社会の陰。
【賛否両論チェック】
賛:寄せ集めの家族が微笑ましく助け合う様子や、彼らに拾われる傷ついた少女の姿を通して、現代社会の暗部を赤裸々に描き出しているのが印象的。意外と豪華なキャストにも注目。
否:物語は思いのほか淡々と進むので、惹かれないと眠くなってしまうこと請け合い。予告編のミスリードや、ラブシーンも気になるところ。
都会の片隅で、肩寄せ合って暮らす5人。血こそ繋がっていなくても、その姿はまさに幸せな家族そのものです。そんな彼らが拾った、両親から虐待を受ける少女。それがきっかけとなり、5人の運命が大きく変わっていく様子を通して、現代社会が抱える様々な問題を赤裸々に訴えかけてきます。
ただ物語そのものは、特段の抑揚もなく非常に淡々と進むほか、結構あるラブシーンや切なすぎるラストにも、好みや賛否は分かれそうなところです。
そしてあまり言うとネタバレになってしまいますが、予告編で
「この人のことを言ってるんだろうな・・・」
と思わせていたことが、実は全然別のことを言っていたりとか、その辺のミスリードも少し裏切られた感はあるかと思います。
それでも話題作であることは間違いありませんので、気になった方は是非。
家族の絆
貧乏で、万引きして生活しているような家族だが、毎日毎日笑顔が絶えない。そんな人々を描いた作品だが、悲しいラストを迎えてしまう。
血も繋がってなかった、どこかに寂しさを抱えていた彼らは、ずっと寄り添って生きてきたが、またそれぞれバラバラになってしまった。これから、彼らはどのような人生を送って行くのかと、考えさせられる深い映画だったと思う。
なかなか。
バッドエンド。誰も幸せになってないし、何も解決してない。
家族になる過程は推測の域を出ないところもあったが、成り立ちではなく、あくまでも家族のありかたを描いていて、家族の絆とはなにか、を考えさせられるものだった。
考えさせるけど、単純に子供が中途半端に振り回されていてかわいそう…。
しかし、ある程度収入もありそうだし、テーマにするほど万引きは必要なんだろうか。
盗んでるものもポテチとかお麩とか、生活が苦しいから盗ってる感じでもなかったし……。
年金、制服姿の価値、乳歯の扱いなど日本の文化が詰め込まれていたので、その点では、海外でよく評価されたなあと驚いた。
左翼によくある厚顔無恥、ドン引き家族
まず一言断っておきたい。
筆者は映画学校在籍中に是枝監督からドキュメンタリー制作の手ほどきを受けたので恩義を感じている。
ただし、是枝さんの最近の発言を残念に思っているし、何より作品が残念な出来に思えてしまう。
なお最近のカンヌはクィア・パルムというLGBT映画専門の特別賞を新設するほどかなり弱者養護色の強い左翼系映画祭であることは知っておいた方が良い。
ハリウッドも含めて世界的に映画界は左巻きだけどね…
最近はインド映画など新興国の映画の方がひねくり回したこじらせ感がなくて単純に観ていて面白い。
LGBT問題を扱ってカンヌでグランプリを取った『BPM』も、個人的には会議シーンがやたら多くてつまらなく感じ、けっこう寝た作品であった。
先日友人が言っていた。「LGBTを扱うのはいいけど、どうしてどいつもこいつもヴィスコンティ作品のように美しく描けないのか?」と。(それが才能の差か…)
本作を観る前に※自身のブログで是枝さんへの違和感を表明したので、ここで再度あげつらうことはしないが、やはりネットでも指摘されているように本作が政府助成金の支援を受けていながら「権力とは潔く距離を保つ」という発言をして国からの祝意を辞退したのはいただけない。
政府からお金をもらって反日活動をしている大学教授が多数存在する問題が国会でも取り上げられていたが、是枝さんにも同じ匂いを感じる。
また『うなぎ』で今村昌平がパルムドールを受賞した時に国は祝意など送ったのだろうか?
またこの疑似家族が万引きをする理由がわからない。
少ないながらも年金をもらっているばあちゃんがいて、他の成人の3人は働いている。趣味にお金を使っているとか生活が派手なわけでもなく、何か特別な事情もないのにどうして万引きしないと生きていけないのか説得力が皆無である。
彼らの万引きは単なる性向でしかないのではないか?
一部の保守が日本の恥部を国外にさらしてけしからん!と怒っているとのことだが、別に問題提起にもなっていない。
彼ら疑似家族が全般的に道徳心に欠けているようにしか思えない。
またこの疑似家族に本当に絆などあったのだろうか?
作品を観終わっても社会に絆を引き裂かれたようにも感じられなかった。
母が本作を観たいということで映画館に連れて行ったが、「何を言いたいのかよくわからない。つまらない。『誰もしらない』の方が面白かった」と言った。
エンドロールが終わって劇場内を見回しても一応にみなポカンとした感じだった。
「わたしまだやられたことないけど、車上荒らしこわいね」という女性の感想は耳にした。
なぜ是枝さんが血縁の家族に疑問を持ちたがるかは、是枝監督特集号の雑誌を斜め読みしてその生い立ちにあるかもしれないとなんとなく想像しているが、現在はご結婚もされて娘さんもいらっしゃるようなので肉親の情も普通にわかると思う。
そんな肉親の情を無理矢理論理で否定して頭でっかちに監督したのが本作だと思わずにいられない。
同時期に『羊と鋼の森』も観た。
『万引き家族』に比べて全くと言っていいほど客がいなかったし、主演の山崎賢人も特別演技が素晴らしいとも思わなかったが、ピアノの調律を通じて人の絆を浮かび上がらせる素晴らしい作品だと思った。興味を持って原作小説も買った。
本作の唯一の救いが柄本明扮する雑貨屋のオヤジだけというのはあまりにも寂しすぎる。
2011年以降のすべてのカンヌ映画祭パルムドール受賞作品を観ているが、一般の人が観たら「暗くて眠くて退屈な映画」となることを保証するし、筆者も実際に何作も映画館で寝ている。
自信を持ってあえて言う。
カンヌ映画祭のパルムドール作品を観る必要はない。
もっと純粋に感動できる映画は星の数ほどある。
観るなら話題作りぐらいの片手間でいい。
それと先日自殺した西部邁氏が30年近く前から指摘しているが、現在の第一の権力は政府ではない。民主主義の世論(せろん)を形成するマスコミである。
最後に、映画監督という人気商売が「権力とは距離を保つ」ことなど不可能だし、そんな現状を踏まえない是枝さんの発言も格好悪い。
※そらみつ文化チャンネル→つれづれ→左翼文化人があいついで死去ー左翼陣営に顕著な少子高齢化?
家族なのか子供なのか
リリー・フランキーが子供達に唯一伝えられる「万引き」で家族は崩壊する。息子を見捨てる。あざとそうに見えて実は愛情深く、愛情深そうに見えて、あざとかった。それを子供達は見逃さなかった。息子は施設に帰り、娘にはDV家族に帰ると言われる。
そんなご都合主義のリリー・フランキーの罪をかぶった安藤サクラの愛情で十分ではないだろうか。「私たちじゃだめなんだよ」と言ってまだ「私たち」であろうとする夫婦愛で。夫婦だけでも家族だろう。
よかった
「誰も知らない」みたいに、
事件として発覚する前に終わるのかと思ったら、
警察に逮捕されて取り調べとか、なんか意外だった。
でも、警察官とのやり取りとか、
マスコミの報道とか
その辺が監督の言いたかったことなのかな。
凄いタイトル。
犯罪を容認するかのようなタイトル。だけど複雑で深い。色んな背景があって寄せ集まって家族のように生活する。生活費の工面方法が違法だけど、幸せで楽しそう。
みんな、いつかまたあの家に自らの意思で集まってくるんじゃないかな。
じゅりちゃんのその後が一番気になります。
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