「ヒトは弱い」万引き家族 映画が好きです。さんの映画レビュー(感想・評価)
ヒトは弱い
パルムドールを受賞したこの万引き家族。
中々見た足を運べなかったが、昨日やっと鑑賞できた。
映画の感想どうこうよりも、この作品は
パルムドールを獲るべくして獲ったといえる
そんな作品であったと思う。
パルムドールを受賞した「パリ、テキサス」と同じような撮り方をこの映画ではされている。
是枝監督の「そして、父になる」でもあったように今回では風俗店のシーンをオマージュしていた。
また無駄に豪華すぎるキャスティングといった点から、かなりの資金が注ぎ込まれたことがわかるし、これには文部科学省の後押しもある。
是枝監督はパルムドールを喉から手が出るほど欲しかったんだと推測できるし、国としてもも同じく狙っていたと思える。
感想としては、とても難しい内容の映画であったし、やはり家族再生というものがテーマであったが、その結論というものは私たちに投げかけて映画は終了した。
オープンエンディングたったということは、この映画は問題を鑑賞者に投げかけただけで、これから先どうするかは私たち次第ということだ。
この作品から私は、人間の弱さを感じた。
どんだけ人を大切にしようとしても、誰もが自分を優先してしまう。これは人の性だ。
決して悪いことではない。
誰もが心の中に見えない闇、悲しみを抱えている。
それを共有できるヒト(家族である必要はない)がいるだけで、人生は変わっていく。
是枝監督はこれらを社会問題とミックスさせながらセンセーショナルに上手くまとめ上げた。
しかし、作品は高評価とはならなかったが、作品の価値はこれからの私たちに委ねられている。
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